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2005年9月29日 (木)

中国の「孔子」売り出し、歓迎

 時事通信の9月28日付北京発によれば、孔子生誕2556年を祝う祝賀行事が生誕地の山東省曲阜で盛大に行われ、新華社は「今年は日本、米国、ドイツなど世界30カ所で祭典が開かれ、祝賀活動が初めて地球規模で展開された」と報じたそうです。

 文化大革命当時、「批林批孔」(林彪を批判せよ、孔子を批判せよ)というプラカードの写真が紙面を飾ったように、一時は封建思想の代名詞のように言われた儒教思想について、中国の指導部は、少なくとも観光資源、そして恐らく東アジア文化の共通の基盤としての価値に気がついて方向転換したとすれば結構なことだと思います。

 わが国では、古代に百済から初めてもたらされた文献のひとつが儒教のもので、聖徳太子の「和をもって貴しとなす」が『論語』からの引用だったのに始まり、儒教の中でも大義名分論や「忠孝」を重んじる朱子学が徳川幕藩体制の体制イデオロギーであったこと、戦前も中国の古典が国民教養の基軸だったことなどから、落語や日常会話にまで孔子の言葉が浸透しています。

 ところが本国の中国では特に文化大革命の時期に排撃されたため、私がこれまで対話する機会があった中国の30~40歳代の人々の孔子の思想についての知識は、同年代の日本人よりも限られたものでした。

 中国自身が古典思想を再び大切にすれば、日本人、韓国人、ベトナム人などとのより深いコミュニケーションが可能になります。地域協力の大切な資源が、ここに眠っているのではないでしょうか。

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