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2006年2月10日 (金)

小泉総理の「NHKは英語チャンネルを」発言考

 小泉首相は10日昼、業務の肥大化に批判が出ているNHKについて、「(チャンネルを)減らすより、英語放送なりほかの外国語放送をもっと増やした方がいいと思う」と述べ、同日午前の閣僚懇談会で竹中総務相に検討を指示したことを明らかにしたという。

 英語のニュースは、30年前はラジオの第2放送の夜7時頃やっていただけだったが、今では総合テレビの夜7時、10時などのニュースが英語の音声も放送されており、BS1では米ABCのナイトライン、米PBSのジムレーラーニューズアワーやCNN、英BBCのニュースなどもほぼ毎日放送されており、英語放送はかなり多い。アメリカ人がこれ以上増やせというなら、それは一種の植民地主義じゃないか。

 たまたま招待した客人の声は、このように偏った意見でもすぐ採り上げるというのは不用意だ。ただし、英語放送なり「ほかの外国語放送を」と言っているところは救いがある。数年前からやはりラジオ第2で韓国語、中国語、ポルトガル語の放送を英語の30年(?)遅れで始めているところで、特に日本の今後を考えた場合、韓国語、中国語、またフランス語やスペイン語にはもっと力を入れた方がいいだろう。

 芸能関係の腐敗した元職員や、政治家と癒着した報道関係の職員の問題から、旧「海老沢体制」への批判は強いが、海老沢時代に教育テレビなどでアラビア語講座が始まり、アルジャジーラとも契約して定時で中東発のニュースの放送を始めたこと、今後の東南アジア政策を考えた場合重要なベトナムの国営放送局へのかなり力を入れた協力など、NHKの「国際性」はここ何年かで大きく前進している。

 その辺の認識が欠けたまま、アメリカばかりありがたがって「英語放送充実こそ国際的」、などといったトンチンカンな議論が広がらないことを切に望む。

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