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2006年6月 7日 (水)

合衆国独立の歴史と、いまの日米関係

毎朝少しづつ、高校世界史の参考書『詳説・世界史研究』(山川出版)を読み進んでアメリカ合衆国の独立のところまできた。高校卒業後に増えた知識を基礎知識のなかに再整理し、ヨーロッパ・中東・東アジアの歴史の流れの前後関係、相互関連を再認識する楽しい作業だ。

イギリスの植民地からの独立を目指したワシントン、ジェファーソン、フランクリンの時代を思い出すならば、アメリカ人は日本人の対米感情の将来について、少し想像力豊かに見通す必要がありはしないかと思った。

こんな記述がある。「7年戦争(1756~63)終結後、フランス勢力を排除した本国政府は、植民地に対する税制を強化しはじめた。インディアンとのトラブルを避けるため植民地人の行動を抑え、また財政難から戦費、植民地統治費の一部を植民地に負担させるということで、課税の強化を図ったのである」。

これを「冷戦終結後、ソ連の脅威から解き放たれたアメリカは、日本に対する負担要求を強化しはじめた。中国・韓国とのトラブルを避けるために靖国神社問題などについては慎重な対応するよう求め、また財政難から在日米軍の再編費用の一部を日本に負担させることで、事実上の『課税』強化を図っているのである」と読みかえられるなあと思うのは森田だけだろうか?

「代表なくして課税なし」を訴えたボストン茶会事件(1773年12月)後の反動で「マサチューセッツの自治は制限され、軍隊が駐屯しその費用が押しつけられた」ことが独立へ向けての決起の引き金となったわけだが、いまもし日本が「日本が決定に関与していない戦争について、必ずしもいつも支持したり、費用負担するわけではない」と表明したりすればアメリカは「日米安保廃棄をちらつかせて日本の独立した外交を牽制し、アジア太平洋の米軍の経費をますます押しつけよう」とするのだろうか。

「中国や韓国の言いなりになるな」というのも結構だが、現実に日本の独立を守るために、あり方を真剣に考えなければならないのはまず日米関係だ。「平時の外国への軍隊の常時駐留」という歴史的には珍奇なことをやっているアメリカからの「独立」を、精神的にも、安全保障政策としても成し遂げ、その上で国際政治を考えていくべきだ。

もちろん、その上で「やはりアメリカが一番のパートナーだ」ということになるならば、それはそれで結構だが、その辺の整理のないまま「長いものには巻かれろ」とばかりに、「ブッシュ政権との関係さえ良ければ」という現状はスッパリ改めるべきだ。

アメリカの側も、心ある人はわかっていることだが、普通のアメリカ人が「日本はアメリカ軍が守ってやっているんだ。世界や、アジア太平洋の安全はアメリカが守ってやっているんだ。だから、日本はアメリカの言うことを聞いて当然だ」という単純化した発想しか持たないとするならば、いつか米植民地が独立に向けて立ち上がったことに本国・イギリスの人々が驚いた、同じような驚きに襲われないとは限らないことをよく考えておいてもらいたいものだ。

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