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2006年10月12日 (木)

「重大な脅威」というのは、煽りだ。

北朝鮮の「核実験」について書いたところ、sa-lalaさんという方から、

「北朝鮮(の核実験)を『重大な脅威』とした談話がありましたが、この語彙選択はどう思われますか?個人的には、意図的に国民をあおるような、大変不快な語彙選択だと思ったのですが。。」

というコメントをいただいた。安倍首相の最初のひと声が「重大な脅威」だったわけだが、sa-lalaさんのコメントには目を覚まされる思いがした。冷静に対処すべき状況に、政府が、政治家が情緒的な言葉をインフレさせていくことは、極めて危険なことだ。やはり「安倍政権成立」といった状況で、麻痺させられてしまっているところがある。

久間防衛庁長官は会見で「核兵器を小型化し、弾道ミサイルに載せられるようになれば、重大な脅威となる」と発言したそうだが、「重大な脅威となる」を、「重大な脅威を構成する『能力』を得ることになる」と言い換えれば、7月のミサイル発射の時に書いたように、これはほぼ正しい認識であると思う(脅威という評価が成り立つには、「能力」だけではなく、「意図」が認められることが必要)。

一方、久間氏は「小型化し、弾道ミサイルに載せられるようになれば」と、脅威となるのに必要な条件を述べている。論理的には、久間氏も「まだ脅威ではない」と言っているわけだ。

われわれにとって具体的な課題は、北が実験を重ねて「弾頭小型化」「ミサイルに載せられるようにすること」を阻止することだ。この点については米国務省の元担当官プリチャード氏、あるいは伊豆見元氏らも同様の見解を示している。

それは、安倍政権や自民党が推進している、ただ制裁を強化するといった方法では実現できまい。日本政府は「対話と圧力」と言ってきたが、やはり対話に引きだし、ギブアンドテークで誘導した方が目的に近づける現実的な可能性が大きい。核実験を継続しないほうが得だという条件を作り出して惹きつける必要がある。

「6者協議に復帰すべきだ」と決めつけてるばかりでなく、「どうやったら6者協議に引っ張り出せるか」をプラグマチックに考えることが政治家や外交官の仕事だ。アメリカに直接「対話」を促すことも当然必要だ。

非難の言葉をエスカレートさせて世論を煽ることではなく、できることをやること。「政治は結果責任」という安倍総理が、その言葉の意味をしっかりと理解して行動できるかが厳しく問われている。

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