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2007年5月24日 (木)

「温暖化ガス削減」も大事だが、「核軍縮・不拡散」を忘れるな!=猪口邦子代議士などもっと働くべし=

ニュースを聞いていると、安倍内閣は今年のドイツでのサミットと、来年わが国で開催されるサミットの中心テーマは「温暖化ガス削減問題」であると考え、わが国が「主導権」を発揮すべく削減目標設定に取り組んでいるそうだ。

もちろん、温暖化ガス問題は重要であり、そのことに異論はないが、ブッシュ政権がソッポを向いているときには主要課題としてまじめに取り組むことをせず、「イラク戦争」の世界政局が終局に向かう中、EUが先手を取り、イギリスのブレア政権がイラク戦争毒消しのために、より意欲的な数字を打ち出し、件のブッシュ政権ですら6年間無視していたのに、風向きが変わったかのようにバイオエタノールを柱に意欲的な目標を打ち出した後になって尻馬に乗って騒いでいるに過ぎない。「主導権」とはちゃんちゃらおかしい。

「温暖化対策」が世界政治のなかで動き出そうとしているのは、「9.11同時多発テロからイラク戦争、イラクの泥沼化」という大政局の中で、一時的に凍結されていた、本来取り組まれるべきテーマが再浮上しているというように捉えるべきだ。

それなら、「ブッシュ様のお許しが出たから、温暖化問題に取り組もう。格好だけでも主導権をとっているようなポーズをなんとか決めよう」といったいつもの対米盲従ばかりでなく、「9.11以来の一時的大逆流」の中で、背景に押しやられていたテーマの中で、日本が、わが国が、自分の頭で考えて、何が再び優先的に取り組まれなければならないかについて、イニシアチブを発揮すべきである。

「共和党主導の米上院、ブッシュ政権、9.11からイラク戦争」という流れの中で、温暖化ガス規制問題が進まなかった構造を象徴したのが、共和党主導の米上院の決定による、アメリカの京都議定書離脱だった。

同様に思い出すべきは、クリントン大統領が世界の首脳に先駆けて署名した全面的核実験禁止条約の批准が、共和党主導の上院によって阻まれたという事件である。

冷戦終焉後、父ブッシュ大統領、クリントン大統領の下で推進された国際協調と核軍縮・不拡散のそれなりに誠実な追求と対照的に、ご承知の政権の下、ご承知の事情によって逆流の中にあったのだ。2005のニューヨークでのNPT再検討会議におけるブッシュ政権代表の悪態と、会議の不首尾は、その最たるものだった。

日本政府は、ポチのようにアメリカ政府に追随して「温暖化ガス削減」を叫ぶばかりでなく、アメリカ政府に対して「核軍縮・不拡散も忘れないでくださいよ」と強く言うべきだ。温暖化ガス対策が2007のドイツサミットの売りなら、2008日本サミットは本来ならば「核軍縮・不拡散の新たなステージへ」をテーマまとするべきである。

野党は、ぜひそのような課題設定を打ち出してほしい。自民党でも、軍縮問題に詳しいはずの猪口邦子代議士などは朝日新聞に立派な意見も発表しているのだから、口先だけではなく、政府の政策に反映するようもっと働いたらどうなのだろうか。評論家ではなく、与党の政治家なのだから。結果を出さねば存在価値なし。

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