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2007年10月16日 (火)

警察庁が「命の教室」-教育・警察連携が持つ可能性

警察庁が来年度から、犯罪被害者の遺族の思いを子どもたちに語ってもらう「命の教室」という事業をはじめるという記事を見た(2006年10月9日付『毎日新聞』)。受刑者などを対象に行って効果を挙げている事業の対象を一般の子どもたちに広げるということのようで、教育効果を考えても、また遺族の方にわずかでも慰めにつながるとするならば、たいへんよいことだと思う。

以前、アメリカ・ネブラスカ州オマハの私立小学校の授業を見学したときに、長身・制服の女性警官が教壇に立って「麻薬」に関する授業を行っているのを見たことがある。その授業は単発ではなく、同じ警察官が半年にわたって行うもので、森田が見学した日は「薬」そのもののことではなく、「お前も万引きしないと、仲間はずれにするぞ」と言われたときにどうしたらいいかというケースについて、子供たちに意見を言わせ、警察官が先生役としてアドバイスするという内容だった。

先生の話の内容も、法律云々というタテマエの話しではなく、人間関係術にわたる巧みで子供たちを惹きつけるものだった。

過激派が横行した70年前後の子ども時代、午後家にいると交番のお巡りさんがまわってきて、家族構成などを聞きながら雑談していくということがあった。警察の人に「ああいうことを充実させると、地域の防犯力というか、テロ対策なんかにもいいんじゃないですか」と話したことがあるが、「最近の若い警察官は、対人関係が苦手な者が多く、そうやって地域と関係を作っていくことがなかなか難しい」と聞いて少し驚いたことがある。

最近の子供たちの「薬物汚染」などひどいものがある。教育と警察が連携して、例えば定期的に警察官が教壇に立ち、麻薬や犯罪についての情報を子供たちに与えながら、子供たちと一緒に安全な地域づくりを考えるといったことも良いのではないだろうか。

そうすることは、警察官や警察組織の自己認識を「国家権力」というだけではなく、「人権を守る組織」「地域ととも安全を守る組織」という方にも向けていく効果が期待できるのではないだろうか。警察官のコミュニケーション能力アップにもプラスになると思う。

すでに「学校評議会」などに所轄の署長などを招いている学校も多いのだろうが、こうしたもっと生徒たちの身近なところで「市民と歩む警察」を作っていく努力を充実してはどうだろう。

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