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2007年11月 1日 (木)

自衛艦の航海日誌「紛失」-国民主権の確保には政府の「文書」および「情報公開」に関するルールの見直しが必要

 たとえば11月1日付『毎日新聞』朝刊は28面に◆「破棄あり得ない」 長崎・佐世保基地を最後に退職した元護衛艦乗りの海自OB(59)は「(保存期間は決められているが)航海日誌は、たとえ船が退役しても捨てたりできるものじゃない。なぜ、廃棄しなければならなかったのか。うさんくさい」という話しを紹介している。

 わが国は、官僚機構に事実上いいように操作された自民党単独政権が長く続いたために、「文書」は何について作られるべきで、それはどのような手続きで保存されるべきで、定められた手続きが守られなかったときにはどのようなペナルティーが課せられるべきかが「いい加減」なままだ。

 四半世紀前に「情報公開」のキャンペーンがあり、ようやく10年あまり前に「情報公開法」が制定されたが、そもそも政府の文書作成はどのようにあるべきかという基本論がないがしろにされてきた。情報公開法についても、施行されるときに例えばある役所の新人の公務員たちが忙しそうにしているので何をやっているのか聞くと、役所のパソコンの中にあるファイルを、「これは役所の文書、これは個人の文書」と仕分ける作業をやっていて、これが膨大で手間がかかるという返事が返ってきたことがある。

それはつまり、本当は全部役所の文書だけれども、「個人持ちの文書は公開の対象外」というルールを利用して、隠したい文書をそのカテゴリーに分類し直していたわけだ。

もうすぐできる民主党政権は、永久政権というわけでもないだろうから、こうした「政府の文書、情報に関する国民主権の確立」という観点から法制度の見直しにぜひ取り組んでいただきたい。与党になると、ついつい「野党自民党を利することになるのでは」という「欲」が判断をくらませる可能性があるのでクギを刺しておきたい。

新聞などプレスも、この問題をもっと突っ込んでもらいたい。記者さんの「芸」は、ルールの隙間を突いて、インフォーマルに情報を聞き出すことなのかもしれないが、やはり「情報は国民のもの」というルール確立に力を尽くし、その上で問題発見や取材のワザを競うという方が王道だろう。

【以下は共同通信の関係記事】

新たに2隻の航海日誌不明  防衛相「規則順守されず」

 石破茂防衛相は31日午後の衆院テロ防止特別委員会で、海上自衛隊補給艦「とわだ」など3隻で航海日誌が保存期間中に破棄されていた問題をめぐり、新たに2隻の日誌の一部が所在不明になっていることを明らかにした。航海日誌を船内に1年、地方総監部に3年保存する部内規則が「ほとんど順守されていなかった」とも指摘、海自内のずさんな文書管理の実態が浮き彫りとなった。

 海自の給油量訂正に絡む隠ぺい問題では、再発防止策を11月中に示した上で、来年3月末までに組織改革案を策定、来年の通常国会に防衛省設置法改正案を提出する意向を表明。「統合幕僚監部、陸海空幕僚監部、内局という在り方が国際標準とは思っていない」と抜本的な組織再編の可能性にも言及した。

 守屋武昌前防衛事務次官の証人喚問については「防衛省で聴いたのと違う話が(喚問で)出ている。もう一度試みてみたい」と述べ、再聴取を検討する考えを示した。

2007/10/31 18:52 【共同通信】

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