« カーティス教授も「問責決議提出は疑問」 | トップページ | 「砥いで出てくるのは、塗り重ねたもんだけ」-NHK朝ドラ『ちりとてちん』より »

2008年4月30日 (水)

「朝まで生テレビ」での貧困・格差問題

「昭和の日」、ダビングしながら貧困・格差問題を取り上げた4月25日(金)深夜放送のテレビ朝日「朝まで生テレビ」録画をながら視聴。タイムリーなテーマについて、語れる論者を集めていた。3時間という番組枠は、それなりに論点を出し尽くすに十分な時間で良い番組だったと思う。

まずは「格差」より「貧困」対策だ。それと正規雇用と非正規雇用の差別は立法措置で廃絶を目指すべき。必要な施策は打たなければならないし、それから目を逸らそうとする人は建て前で言っていることはともかく、要は「私は資産も所得もたくさんあるけれども、他の人や日本社会がどうなろうと、とにかく私は税金を払いたくない」「私は労働者がどうなろうと金を儲けたい企業、お金持ちで税金を払いたくない人の味方ですから、資金パーティーの券を買ってください。財・官・マスコミぐるみで選挙に勝たせてください」ということを声を大にして言っているに過ぎないように見える。時間とって少しづつじっくり見ても見ようと思う。

ごく部分的に見ただけだが、たとえば生活保護について世耕弘成議員が「本当に必要な人が認定されないということがあるなら、運用を改める」というのは良いけれども、続けて「しかし、本来は受け取るべきでない人が受け取っている例も多い」と言いつのり、データを示すよう求められて返答に窮する様子を見ると、まだまだこの人たちは現実に起こっていることにしっかり目を向けているとは評価できない。小泉・安倍政権で問題を作り出す立場だったのに「安倍政権は○○したが、福田政権は‥」と言った言いぐさも×。

奥谷禮子といった人を出演させてどんどんしゃべらせることはいいことだと思う。このような人々の議論が、どのような教養と人間性に裏打ちされているかがよくわかる。松原聡氏の最低賃金についての意見、堀紘一氏の「やはりモノづくり」といった意見など司会者に顧慮されなかった意見に、部分的に「そうだ」と思うところあり。こういった人が新自由主義のお先棒をかついできたことには、時流に流されてきたという要素も大きいので、こちら側が大きな議論をしっかり立て、巻き込んでいくことが大事だと思う。

雨宮処凛という人はデータをよく押さえ、実態を表現するのに巧みで本当に優れた人だと思う。森永卓郎さんは討論の反射神経が鈍いと思う人が多いかもしれないが「必要な福祉施策は講ずべきで、与野党共にそのためにとにかく消費税引き上げを言うべきだ」というような俗論に対し「富裕税、資産課税の方がいい」と即座に反論したのは良いと思う。森田は消費税引き上げに反対ではないが、大きな資産を持つ人や企業の負担軽減の財源としたり、必要な負担増を全て消費税で賄わせようとする体制マシーンの誘導には要注意と思う。

番組始まって22年目というのに驚く。1987年と言えば、ゴルバチョフ政権のペレストロイカが本格化して冷戦の終わりが始まった頃であり、バブル最高潮の時期、宮沢大蔵大臣が円高に呻吟していた頃だ。正直言って、テーマの立て方にしろ、「軽い」政治家などあまり中味のない出演者の選定など、あまり良いイメージを持っていなかったが、今回は良かった。今後に期待したい。

|

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/136601/41041757

この記事へのトラックバック一覧です: 「朝まで生テレビ」での貧困・格差問題:

コメント

はじめまして。先週この番組、パネラーの人選を見て急遽録画して観ました。結果良くわかったのは、いわゆる「コイズミカイカク」の信奉者である世耕氏・奥谷氏といった輩の軽薄さ、自分たちが加担したカイカクなるものによって破壊しつくした労働環境にたいする認識の甘さ、そして司会者・田原総一郎のどうしようもない新自由主義礼賛体質でしょうか。森永氏に再三追い詰められる世耕氏、ほとんど反論できない奥谷氏、議論に強引に割って入って世耕氏以下を庇い、森永氏等を「社民だ(意味不明)」と罵る田原氏。見事なまでにスタンスまるわかりでした。でも、結果的に田原氏の思惑とは裏腹に、コイズミカイカクの正体がかなり暴露され、結果オーライだったのかなと思っています。観ている最中はアタマにきてましたが。

投稿 bronks | 2008年4月30日 (水) 21時49分

コメントを書く