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2008年4月10日 (木)

「とくダネ!」小倉智昭さんのチベット問題発言=チベットという地域は中国の領土の一部という言い方認める国際人はそんなにいない=は視聴者をミスリードする発言

チベット問題がクローズアップされている。森田は世界中のどこであれ、人権は守られるべきであり、民族自決権、民族文化は尊重されるべきであると考えている。チベットの人々の人権は守られるべきだし、中国政府はチベット民族の伝統文化を尊重し、より高度な自治を認めていくべきだと思う。これは「信条」の問題。

他方、現在の国際関係は、お互いがお互いの「領土、主権」を認め合う主権国家同士が、「お互いの主権を尊重する」という前提の下に外交関係を結んでいるというのが、平たく言った国際社会の基本ルールだと思う。これはかなりの程度の「現実」の問題。

この二つはオールオアナッシングではないが、矛盾することもしばしばである。小倉さんの番組中での発言は、リベラルな小倉さんだけに論旨の大方には同意できる。しかし、福田総理が「中国の内政問題」と発言するのを、「チベットが中国の一部という言い方を認める国際人はほとんどいないんじゃないか」と一刀両断にするのは、視聴者に日本政府がとるべき政策について誤った示唆を与えるのではないかと思う。

森田なら、「福田さんは中国の内政問題と言うけれども、国家間の関係としてはそうだということは認めるけれども、人権の問題は人類普遍的な問題なんだから、『内政問題であるというのは理解するが、私は、日本国民はチベットの人権が尊重されることを願っている』ともっと強く言うべきだ」と言うところだ。

国威発揚の聖火リレーにクールな視線を送るのは正しいのかもしれないが、暴力による聖火リレー妨害を容認するかのような姿勢も問題だと思う。イスラム教徒を弾圧する人々に甘く、たまたま批判されるべき対象がアジアの国家だとかさにかかってバッシングしてくる欧米メディアに引きずられるのはいかがなものかと思う。それでなくとも、中国は扱いの難しい国だ。欧米と違って、わが国にとっては引っ越せない隣組であり、今後の国益を考えた上でも戦略をもってつきあわなければならない相手だ。メディアにも賢明な対応を望みたい。

【以下は、番組中の小倉智昭氏の発言】

「日本政府、福田さんは『チベット問題は中国の内政問題だ』ということで、『友好的な話し合いをして下さい』と言うだけなんですよね。でも国際的に見ても、誰がどう考えても、チベットという地域はチベット民族のものであって、中国が言うように『中国の領土の一部』というような言い方を認める国際人は、そんなに僕はいないんじゃないかと思うんですよね。

今もう、チベット民族は言葉を奪われ、さらにチベット語の名前を奪われ、そして結婚問題だってね、中国男性とチベットの女性の結婚は許すけど、中国女性とチベット男性は許さないとか、結婚はね。仏教を弾圧したりとか、これで国際世論が黙っているわけがないですよ。

そういう状況でオリンピックをやって、聖火リレーはきれいごとでやっていいのかって思うのは誰しも一緒だと思うんですけどね。」

(2008年4月10日 8:00~「とくダネ!」=フジテレビ=」 家庭用録画の音声より)

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