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2008年8月25日 (月)

バイデン副大統領候補指名

 日本では一昨日、土曜日の昼頃に米民主党の副大統領候補にジョー・バイデン上院外交委員長が指名さるらしいというニュースが流れた。クリントン政権時代から、民主党が上院多数派の時には外交委員長、少数派の時もマイノリティーリーダーということで、NHK・BS1で見ることの出来るPBS「ジム・レーラー ニューズアワー」やABC「ジス・ウィーク」のインタビュー、討論出演の常連であるためいつも議論を聞いてきたが、たいへんまともな外交政策の持ち主であり、森田が「オバマ大統領」に期待するアメリカ外交の転換を体現する人物であり歓迎したい。

 森田は選挙対策で接戦州の知事、たとえばバージニアのケーン知事などを予想し、バイデン氏は国務長官になるのではないかと期待していたが、仮に副大統領であるとしても、チェイニー副大統領のように政権の政策をリードしてくれるなら結構なことだと思う。

 この前も書いたが、森田がバイデン氏の政策について印象に強く残っているのは、クリントン政権時代から、ブッシュ政権を通じてMD(ミサイル防衛)システム導入について、核戦略を不安定にさせること、巨額の予算を必要とすることなどからかなり強い慎重論を一貫して唱えてきたことだ。

 いまポーランドやチェコへのMDレーダーシステム配備が、グルジア紛争の煽りで米ロ「新・新冷戦」の争点になっているが、世界情勢全体としては「9・11~イラク戦争大政局」の陰に隠れ、また冷戦後から最近のエネルギー価格の上昇などで経済絶好調の大国に復活するまで、低迷の時期が長かったロシアにアメリカに対抗する勢いがなかったことで表面化することはなかったけれども、ラムズフェルド、チェイニー、ブッシュといった人々が権力を長く握ってきたことで進んだ「MD」の開発配備は、これから、世界政治の争点となり、世界の平和と安定にとって障害となってくる恐れがある。

 なお、バイデン氏の指名で日本の外務省の一部にも喜んでいる人がいるだろう。帰国前に『中央公論』に寄稿したりしていたのでよく知られていると思うが、バイデン議員のトップスタッフであるジャヌージ氏は昨年の夏まで1年間、たしか日立がスポンサーで日本の研究機関に一年招へいされていた。元駐米公使の阿川尚之教授の世話で、慶応の大学院でも教えていたそうだ。

 上院外交委員会のトップスタッフに戻っているジャヌージ氏は中国の専門家だが、彼が副大統領の首席補佐官ということになれば、民主党にも人脈を作っておきたいという日本の外交畑の人々の挙げた得点ということになる。また、そうした人々の招へいで日本に滞在したとは言え、ジャヌージ氏本人は極めてリベラルな発想の聡明な人物で、日本滞在中には広島の原爆資料館や靖国神社も訪れ、そうした場所が日本人に大きな存在であることも肌で知ったそうだ。

 「オバマ・バイデン」。なんとか勝ってほしい。

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上記タイトルは「バンバンバン、イランを爆撃だ〜w」とゆーマケイン候補自作の変な歌のパロですw(注;下の動画は反戦団体のmoveon.orgによるもの) もともと向こうのエンタメ関係者は民主党支持が多いと言うけど、例の「オバマはセレブ」CMのせいもあってか、どーもマケ... [続きを読む]

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