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2009年1月25日 (日)

映画『誰も守ってくれない』

午後、新宿ピカデリーで『誰も守ってくれない』。報道と人権、時に牙をむくネット・メディアを背景に描かれるドラマだが、主演の佐藤浩市氏の魅力、テーマの時代性、スピード感のある構成、演出と実に素晴らしい映画だと思った。

人を苦しめる「悪」は凶悪な意思を持った特殊な人や、権力の上の方から人々に降りかかるとは限らない。おもしろ半分だったり、「善意」からくる「横の圧力」というか、空気読めの「空気」に類するものも恐ろしい力を発揮することがある。メディアがそれを無反省に増幅してはならないということがこの映画の作り手の論点の一つなのだろう。

具体的には、最近「被害者の人権」ということがようやく注目されるようになった反面、振り子が振れすぎたように加害者の周辺の「人権」がないがしろにされるようになってはいないかという問題提起がなされているのだと思う。

実は、このまえの戦争だって、多くの人が敗戦後に「騙された」と言い、中国政府が「日本人民も被害者」というのとは違って、南京など中国の都市が陥落するとちょうちん持って行列し、自由主義者や共産主義シンパをよってたかって叩いた議会人、マスコミ、そして一般の人々が作り出した「横の圧力」に政党や支配層、軍部が迎合したり、それに便乗したりして引き起こされたという側面があるのだと思う。「郵政選挙」に幻惑されて、自民党に投票した人もやはり反省が必要なのだ。

しかし、小倉智明さんの推薦、昨夜のテレビドラマ『誰も守れない』にすっかり乗せられて出かけた訳だが、ストーリーの展開に引き込まれ堪能した。映画の最後のところもとても良い。僕もずいぶんたくさん「忘れ物」をしているに違いないと思う‥。

『誰も守ってくれない』『おくりびと』『K-20 怪人二十面相伝』など、あまりたびたび劇場に足を運ぶ方ではないが、最近見た日本映画はどれも素晴らしいものばかりである。今日の新宿ピカデリーでも』『おくりびと』『K-20 怪人二十面相伝』に「チケット完売」の館内放送が流れていたが、わが国の文化、表現の分野はなかなかの水準を示していると思う。それなのに政治・行政の中枢のていたらくはとも思うが、まあ、これも夜明け前の暗闇と考えたい。

それにしても佐藤浩市さんはいいなあ。家人はモッくんの方が贔屓のようだけれども、佐藤浩市さん、『風のガーデン』(フジデレビ2008年)の中井貴一さんなど、自分と同年配のいい役者さんたちのいい演技に触れることができるのはたいへん嬉しい。しかしわが頭髪の寂しさに比べ、佐藤浩市氏のフサフサした髪はうらやましいなあ。

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