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2009年2月 3日 (火)

【切抜貼付】バイオ燃料:新潮流 環境破壊を教訓に 毎日新聞 2009年2月2日 東京朝刊

研究者をはじめとする関係者の努力に期待したい。木造家屋が多いわが国では、建築廃材にも原料として注目すべきだと思う。

【以下、切抜貼付】

バイオ燃料:新潮流 環境破壊を教訓に  毎日新聞 2009年2月2日 東京朝刊

 地球温暖化防止にも貢献する次世代燃料の原料として、生物由来の資源(バイオマス)が注目されている。世界で起きたバイオマス燃料(バイオ燃料)ブームは、原料のサトウキビやトウモロコシ価格を引き上げ、それらの栽培面積を拡大するため環境破壊を招いた。これを教訓に間伐材や稲わらをシロアリの消化酵素で分解したり、目に見えないほど小さな藻類に石油を作らせる研究が進んでいる。【元村有希子】

 ◆シロアリに着目

 顕微鏡をのぞくと、無数の微生物がさかんに動き回っていた。理化学研究所分子情報生命科学特別研究ユニット(横浜市鶴見区)の守屋繁春ユニットリーダーは、シロアリの腸内にすむこの生物を研究している。シロアリが食べた木を分解する単細胞の原生生物で、これを利用して木からバイオ燃料を作るのだ。

 木などの植物は、セルロースでできた繊維質の細胞壁を持つ。セルロースをくるんでいるリグニンは分解しづらく、木から燃料を作る際には「前処理」として希硫酸を入れて加熱しなければならない。ところがシロアリは難なく消化する。

 シロアリの腸内にすむ多種多様な原生生物は、パラバサリアとオキシモナスの2種類に分類されるが、人工培養で増やすことができない。守屋さんらは、これらがDNAからたんぱく質を作る際に「型紙」として働くメッセンジャーRNAをまとめて取り出し、消化に働く未知の酵素を特定した。

 ◆省エネ、高効率

 理研、東京大、農業生物資源研究所、琉球大による共同プロジェクトが進む。農生研・琉球大チームは、宿主のシロアリそのものを調べ、東大のチームは麹(こうじ)菌に酵素を大量に生産させる技術を開発中だ。3年後までに、酵素を使って試験管の中で繊維を分解する段階にもっていくのが目標だ。

 手法を確立できれば、前処理も廃液処理も不要になる。間伐材などが使えるため、食料との競合を避けられる。獲得エネルギーを投入エネルギーで割った「エネルギー収支」でみても、サトウキビの最大2・7倍の高い効率が期待できるという。

 ◆石油を作る藻類

 筑波大学(茨城県つくば市)では、石油を生み出す微細藻類「ボトリオコッカス」の培養実験が進む。ボトリオコッカスは温帯から熱帯の淡水に最大0・5ミリ程度のコロニー(群れ)を作って生息し、光合成で石油成分の炭化水素を合成する。

 渡辺信教授(構造生物科学)は、ボトリオコッカスが作る油を1ヘクタールあたり年間118トンと見積もっている。トウモロコシの0・2トン、菜種の1・2トン、油ヤシの6トンに比べ格段に多い。

 渡辺さんらは全国で集めた144株のうち生産効率が高い沖縄の株を選んだ。生産ラインに乗せると仮定すると、1リットル155円かかり高すぎるため、効率を10倍に上げる必要がある。家庭や工場から出るアルカリ性の廃水中で生産性が上がることも分かった。二酸化炭素を吸収するだけでなく、廃水を浄化し油も作ってくれるというわけだ。

 昨秋から科学技術振興機構の支援で総額3億5000万円のプロジェクトが始まった。「廃水処理を兼ねた小型プラントを火力発電所や下水処理場などに作るほか、耕作放棄地を活用すれば大量生産も可能」と渡辺さんは意気込む。

 ◆バイオマス戦略--コスト面に課題

 政府の「バイオマス・ニッポン総合戦略」(06年3月に閣議決定)はバイオマスを「再生可能な生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」と定義。2030年に日本がバイオマスを活用した社会になることを目指し、生ごみの堆肥(たいひ)化や、植物を発酵させてバイオ燃料を作ることなどを提案している。

 バイオ燃料も燃やせば二酸化炭素が発生する。しかし、原料の植物は光合成を通して空気中の二酸化炭素を吸収しており、地球上の二酸化炭素量は増えないと見なされるため、地球温暖化防止に有効と考えられている。

 トウモロコシなどに続く「第2世代」の原料として注目されるのが、間伐材や農作物の食べられない部分だ。農林水産省の07年の統計によると、稲わらなどの農作物非食用部は1400万トン発生しているが7割が利用されていない。森林から出る不要木材は350万トンで、わずか2%が製紙などに利用されているだけだ。

 しかしバイオマスは広く分布するため、効率的に集める工夫が必要だ。投入するエネルギーが、得られるエネルギーに比べて大きく、コスト面の課題もある。

毎日新聞 2009年2月2日 東京朝刊

【以上、切抜貼付】

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