辻井伸行さん、ヴァン・クライバーン氏
全盲のピアニスト、辻井伸行さんがヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝という嬉しいニュースがあった。
親御さんが大事に育てられ、才能に恵まれたとはいえ、本人も常人では考えられない頑張りでの国際コンクール優勝だ。
コンクールに優勝するばかりが大事だというわけではないけれども、わが家の発達障害の息子も、自分たちなりに頑張って育ててきたという気持ちがあるだけに、辻井さんのご両親に心から拍手を送りたい。
ところで、ヴァン・クライバーン氏(70歳代で健在)がチャイコフスキーコンクールで優勝し、大ブームになったのは旧ソ連はフルシチョフ政権、アメリカはケネディ政権誕生前夜で、後のキューバ危機を挟んで「デタント」が模索された時期である。
わが家にあるクライバーンが弾いてフリッツライナー指揮シカゴ交響楽団がサポートしたベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番のジャケットの写真を見ると、実に若々しい美男、その演奏と同様に爽やかイメージの人だったようだ。
クライバーンのチャイコフスキーコンクール優勝はソ連共産党のデタントに向けたサインか?
そういう要素は否定できないかもしれないけれども、アメリカ国民の反応はソ連側の計算を超えたものだったかもしれない。
余談だが、森田の中学の英語の教科書は三省堂の「クラウン」で、主人公のジョンはギターも弾くけれどもピアニストを目指していて、ソ連でピアニストを目指しているスタニスラフと文通していた。このストーリーもクライバーンのエピソードが投影していたのではないか。
辻井君の優勝に政治的な背景はないだろう。でも、ひょっとしたら「カネ儲けを考えて中国ばかりに注目してきたけど、落ち着いて考えると日本人もつきあう甲斐があるかも」という空気がアメリカの一部にあって、それが反映したこともあり得るか、などと空想する。
それはともかく、こうした嬉しいニュースが、福祉に目がいき、文化や教育の大切さが改めて意識され、全ての子どもたちが大切に育てられることにつながるといいなあと思う。
| 固定リンク


コメント