マレーシア

2009年2月10日 (火)

マレーシアのヤティム外相も「ガザ攻撃を国際刑事裁判所は訴追すべき」

最近NHK-BS1で見たシンガポールCNAが、マレーシアのヤティム外相がイスラエルのガザ攻撃は人道に対する罪であり、国際刑事裁判所は訴追に動くべきであるとし、集められた署名をもって同裁判所に強く働きかけるとまくし立てる映像を流していた。怒りを露わにした映像だった。

ダボス会議ではトルコのエルドアン首相が、出席したパネル討論の司会者がイスラエルのペレス大統領が20分以上にわたって延々と「ロケット攻撃するハマスが悪い」という演説をすることを認めながら、「時間が来たから」と自らの反論を封じられたことに激怒して「2度と来ない!」と啖呵を切ってペレス大統領の前を横切って退席する様子は方々で紹介されている。

イスラエルの非人道的な攻撃、しかも与党の選挙目当てという要素の強い攻撃には、イスラム教徒ならずとも怒りを禁じ得ないが、同時にイスラム圏の人々の怒りが「アラブ」の枠を越えてEUに加盟したいと言っているトルコ人、東南アジアのイスラム国家にも共鳴していることを軽視してはならないと思う。

やはり、ヒラリー・クリントン国務長官の初外遊となる東アジア訪問に日中韓に加えてインドネシアがセットされているのは、こうした戦略上の配慮だろう。

われわれは、イスラム系の過激派の活動を抑えることについてはイスラム圏内における穏健な人々との連携、協力を強めるべきだ。外から力で押さえ込むには限度がある。やはりイスラム世界内部の自制にこれまで以上の期待をしなければならないし、協力を得るために必要な手は打たなければならない。イスラームについて理解を深め、敬意を払うことはそのための第一歩であると思う。

一方で、日本政府などにとってはガザの問題を含む中東問題の核心であるパレスチナ問題について、イスラエルやアメリカ、あるいは歴史的に一番責任の重いイギリスに対して言うべきことをちゃんと言うことが必要だ。あちら様に対して「うちうちのことはしっかり頼みますよ」という以上、「こちら側」(?)の不始末には、こちら側で落とし前をつけさせていただくのが仁義ってもんでしょう。

自民党のごく一部や、外務省に多くの中東問題をまじめに考え、パレスチナ支援などでもそれなりの実績を挙げてきた人々がいることは認めるが、やはり総体としての「自公連立政権」や外務省の首脳部は、あまりにアメリカ(それもブッシュ・チェイニー路線のようなアメリカ)一辺倒であり、そのアメリカに引きずられて、イスラエルに対してあまりに遠慮しいしいだ。

次期政権をめざす民主党などの野党には、こういった問題についても新機軸を明確に打ち出し、日本外交の「チェンジ」を図って欲しい。

【以下、関連記事切貼】

ガザ攻撃で訴追の可能性も=本格捜査には前提条件-国際刑事裁

時事通信2009年2月5日

 1300人以上の死者を出したイスラエルのパレスチナ自治区ガザへの軍事行動が、大量虐殺や人道に対する罪を犯した個人を裁く国際刑事裁判所(ICC)の「捜査対象」となるかどうかが注目されている。パレスチナ当局は1月、ICCにイスラエルの関係者らの訴追を申請し、既に「予備段階の分析」が始まった。だが、本格捜査には制度上の問題点など幾つものハードルがある。

 来日中のICC書記局トップのアルビア書記は5日までに、都内で時事通信の取材に応じ、イスラエル軍関係者の訴追について「進む可能性も進まない可能性もある」と指摘。捜査までに複数の前提条件をクリアする必要があるとの見解を示した。(2009/02/05-14:47)

【以上切貼】

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