アニメ・コミック

2009年1月19日 (月)

映画「プライド」-楽しい映画です

18日(日)新宿バルト9へ出かけ「プライド」を観る。満島ひかりさんは期待どおり。ステファニーさんとのデュエットは小倉智昭さんが「ハマった」というだけのことはある。

むかし故オーマンディーがコンチェルトの指揮の名人と言われたり、あるいは指揮者のサバリッシュ氏がリートの伴奏を好み、その映像に触れるとなるほどと思わせたことでもわかるように、「合わせもの」には音楽全体を見通す力、相手を引き立てる呼吸、引き立てることでワザを見せるという要素があり、なかなか誰にでもというわけにはいかない。満島さんは才能の片鱗を見せていた。

まあ、音楽にはもともとかなりの程度「対話」の要素があるわけだ。

オペラアリアの口バクも、ステファニーさんより満島さんの方がずっと良かった。『ジヤンニスキッキ』の「私のお父さん」など、少なくともイタリア語のテキストの発音をしっかり練習していた感じがしたし、『のだめカンタービレ』で必ずしもクラシックファンでない人にもいちだんと広く親しまれるようになった『魔笛』の夜の女王のアリアも、振り付けになかなか工夫があった。

これは小柄な満島さんが歌うには「堂々、迫力」という振り付けより、感情を強く出しながらも神経質な感じといういきかたが成功で、声を当てている歌手の方もいい意味で軽めの歌唱-例えばナタリー・デッセーが歌ったときのような感じでよく俳優・演技とあっていた。ここにも座布団一枚。

さて、キムラ緑子さん演じる鬼母の迫力はさすが素晴らしく、これと対決する満島さんも演技力では大人と子どもだったかもしれないけれども、肝が座って一歩も引かないところはやはり「小さな大器」。沖縄アクターズスクールのメソッド・一対一の「ダンス対決」から築き上げてきたものなのだろう。

それにしてもジョン・カビラさんが出てきたのには驚いた。敬愛の気持ちを込めて「下手くそ!」と声をかけたかったけれども、しかしさすがに「声」だけに耳を傾けていると「ラジオドラマ」としては完璧だった。もっとも、素晴らしいんだけれどもいつ映画を見に行っても由紀さおりさんや高島礼子さんが出ているなあというのも困りものなので、最近はコンピューター化されているらしいキャスティングは、データベースからもっと幅を広げたり、深めたりする必要があるのか。ジョンさん起用もそういう努力の一環なんでしょうか

若き作曲家を演じる青年がとてもよい感じで、渡辺謙さんを30若くしたようだなと思って観ていたら渡辺大さんという謙さんの倅さんだそうだ。これは成長株。エンディングロールに黒川智花さんの名を見つけ「どこに出ていたかなあ?」とよく考えようやく思い至って吹き出してしまった。なかなかやるなあ。

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2009年1月16日 (金)

「とくダネ!」の小倉さん、映画版『プライド』の満島(みつしま)ひかりさんを絶賛

今日のフジテレビ「とくダネ」のエンタメコーナー(9:30前後)で、小倉さんが一条ゆかり原作の映画『プライド』での満島ひかりさんの歌唱、意地悪なところも演じる演技を絶賛「この人は間違いなく伸びる」と言っていた。

この人は『ウルトラマン・マックス』で、エリーちゃんという人間の感情を解することは難しいアンドロイドの役をやっていて、それがあまりにもおかしく、可愛いので、息子と毎週楽しみに見ていた。

その後、NHK朝の連続テレビ小説『瞳』に出ていて、ここでの演技はもう少しゆったりめがいいかな、ちょっと物足りないなと思っていたが、ダンスがとてもうまいことを知った。そして調べてみると、『もののけ姫』の頃に息子と観に行った平成版『モスラ』第2作に出ていた子役だったという。

そう言われるとどこか他でも見たような気がして探してみると、さらにわが家の教育関係のビデオの山の中に、ずっと前に中山秀征氏や奈美悦子さんたちのタレントグルーブが沖縄アクターズスクールを訪ねるバラエティ番組のビデオがあり、そこでインタビューに答えている小学生は山田優さんだけれども、やっぱりダンスが頭抜けてセンス良く目を引く少女が満島さんのようだ。

オバマ大統領とか、小泉純一郎氏のことなど思い浮かべると、カリスマ性とか、人を引きつける魅力とは何なのだろうと考えるが、この人もそれを持っているケースとして注目していきたい。

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2008年8月19日 (火)

『月刊コロコロコミック』9月号別冊付録、曽山一寿「絶体絶命でんぢゃらすじーさん大長編」

 夏休み二日目(最終日)。かつて「ドラえもん」の掲載誌であり、「ポケットモンスター」でも売った小学館の小学生向け漫画雑誌『月刊コロコロコミック』。高3の息子が小学校に入学してしばらくした頃、なかなか帰宅しないのでどうしたかと思ったら通学路の書店で立ち読みしていたという思い出のある雑誌だが、その息子、現在も愛読していて10年以上毎月買っていることになる。

 最近のペンギンの「木下ベッカム」はどうも気に入らないらしいが、「絶体絶命でんぢゃらすじーさん」というギャグ漫画はお気に入りだ。破天荒な「じいさん」に、「孫」の少年が翻弄されるストーリーだが、かつて森田の職場にやたらエネルギッシュで行動的な「じいさん」がいたこともあって親しみをもってきた。

 「まあちょっと読んでみて」とレギュラーの連載とは別の別冊長編を勧められたので読んでみる。「カネが世の中で一番大事」という金の亡者の宇宙人が現れて「孫」を誘拐、それを「じいさん」が取り戻すという筋立てだが、じいさんの発言が面白い。

 「カネが一番大事」という宇宙人「ドルマネー」に対し、じいさんは「カネは4番目だ」というのだ。ふーん、それじゃあ1番目から3番目は何だろうと小学校低学年の男の子が多い読者は読み進めるだろう。「じいさん」は言う。「3番目は夢だ」。そして「2番目は友だち。1番大切なのは家族」。そして激しいバトルに勝利した後、「じいさん」は太字で語る。「お金はな、お金よりも大切なものを守るためにあるんだよ」。

 かつて少年ジャンプ(集英社)は「友情、努力、勝利」がテーマだという話を聞いたことがある。横沢彪さんがかつて講演で「少年漫画が語っているのは、どう生きるべきかという人生観だ」と話していたのを思い出した。

 息子が木下ベッカム(「ペンギンの問題」)が気に入らない理由を聞いてみて、翻訳するとアナーキーな面白さはあるが、ニヒリズムに走っているということらしい。

 少年漫画は、日本の未来をつくる大事な「教育」の場だと思う。曽山一寿さんはじめ心あるマンガ作家、マンガ原作者、編集者の皆さん。頑張ってバカバカしいギャグを考えて少年たちを笑わせると共に、竹中平蔵や朝日新聞「経済部」主流のような弱肉強食派拝金主義や、安倍晋三や中川昭一といった手合いに代表される空虚な国家主義とは異なる、国民倫理のよきバックボーン形成の使命を果たしてください。

 こんなことを書きたくなったのは、赤塚不二夫さんの訃報に触れたからかもしれない‥

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