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2009年7月11日 (土)

核兵器持ち込み外務省「密約」文書

ここのところ、外務省OBの一部が核兵器持ち込みの密約文書について、外務省内で行われていた「申し送り」について証言していることが記事になっている。

森田のコメント3つ。まず、これは憶測かつ焦点とは関係ないかも知れないけれども、文書隠しのからくりの一つに「これは役所の文書のファイルへ、これは個人持ちの文書なので別のファイル(情報公開法の対象外)へ」という仕分けが、情報公開法を骨抜きにするテクニックとして恣意的に行われているのではないか、という以前にも書いたこと。2000年の夏頃、外務省の新入り事務官から雑談の中で聞いた話からの推測。

これは、長い過去の経緯との関係ではサイドストーリーだが、「10年前の廃棄」ということでは今度の話と直結する可能性もゼロではない=「紙」は廃棄されても、外務省の持つデータのうち、個人持ち資料と偽装されてパソコンの中にあるのではないか=と言うのが森田の推理。再発防止という点からは、中心テーマの一つと言える。今度出来た文書管理法、10年になる情報公開法に抜け穴はないか。今日と明日の問題として重要だ。

森田のコメントの二つめは、間もなくできる民主党政権の外相人事は重要だということだ。「密約」の検証のためには、岡田克也、菅直人、長妻某氏のような調査能力のある人々を投入する必要があるが、こうした人々は政権全体を考えてもっとカナメのポストに就けるべきかもしれない。さりとて、役人やアメリカ軍部のいいなりになるような者ではダメだ。田中真紀子氏など、希望者は多いのだろうが、かきまわすだけで論理的な説明が出来ない人はこの問題についてだけ考えても弊害が多い‥

コメント3つ。いろいろ発言する外務省OBの思惑はそれぞれだろうが、ストーリー仕立てにすれば「政権交替のどさくさまぎれに、不都合な過去を精算してしまいたい。そうして、北朝鮮をにらんでの核兵器をしっかり日本国内・周辺に配備するよう求めるなど、アメリカとの軍事協力をもっと大手を振って前に進めたい」というOB・幹部のムラ社会内部のあうんの呼吸による連係プレーが展開しているようにも見える。

そんなバカなことを進めさせてはいけない。直接の話題としては、一世代前の日本外交の話だが、本質的に日本の今日と明日に関わる話題である。注視し、方向性を誤らないようにしたい。

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2009年6月16日 (火)

金正男氏、中国亡命も?

昼過ぎにNHK-BS1で放送していた韓国KBSのニュースの最後のところで、中国の消息筋からの情報として、プリンス金正雲(三男)の側近グループによる、プリンスの異母兄でマカオ滞在中の金正男氏(長男)の暗殺計画が中国に察知され、中国は北朝鮮に対し「支援見直し」も示唆して計画の中止を強く警告するとともに、金正男氏の身柄を保護。正男氏は将来、中国に亡命するかもしれないという。

韓国の報道は、日本のメディアに比べフライングを恐れない傾向があるので割り引いて考えなければならないかもしれないが、仮にトンデモ情報だったにしても、いろいろ考えさせられる。

今朝は朝日新聞にプリンスが少し前に父の名代として北京を訪問し、胡錦涛主席と会談していたと報じていた。どれくらいクギを差したのかが興味深いわけだが、少し間を置いて「正男暗殺計画」のリークないし創作である。

真偽のほどがわからないことをいろいろ考えてもしょうがないが、ホントなら報道の字面とは別に、中国が「おマエらの首根っこは押さえている。正男は人質に頂いておく。核のことなど、どうしても言うこと聞かなければ、こちらには政権転覆、正男政権樹立という道もある」と強烈なプレッシャーをかけているようにも見えるのだ。

一方、正男氏はヨーロッパでもフジテレビのクルーに気軽に日本語で応答する様子や、例の家族をディズニーランドに連れて行きたかったという田中真紀子外相時代の偽パスポートによる密入国事件など、不思議な軽さを漂わせる。

彼はこれから、シアヌーク殿下のような長い旅をするのだろうか。島田雅彦氏の連載小説をなんとなく思い出すが、徳仁親王といい、北東アジア儒教世界の長男はいろいろたいへんだ。

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2009年6月15日 (月)

厚労省現職局長逮捕

日曜は午後から仕事関係の記事コピー探し夜までかかる。テレビのニュース速報で自称・福祉団体が郵便割引を受けられるよう公文書を偽造した疑いで厚労省の村木厚子局長が大阪地検に逮捕されたと知る。

事情、背景全く知らぬが、家人は「政治家からうるさく言われたので、こんな大規模な不正につながると思わずに軽い気持ちでやっちゃったんじゃないの」と言う。検察もいろいろ批判を浴びているので余程のことがあるのか、それとも再びのトンチンカンなのか見極めなければ。

片付けしながらNHKの大河ドラマだの教育テレビだのつけていたが、N響アワーでネルソン・ゲルナーという人がブーラームスの第2協奏曲を弾くのを見て、尾高忠明さんの指揮とN響の演奏ともども、その落ち着いた音楽に感心する。3楽章のチェロのソロも含め、しみじみ美しい演奏でした。

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2009年6月10日 (水)

辻井伸行さん、ヴァン・クライバーン氏

全盲のピアニスト、辻井伸行さんがヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝という嬉しいニュースがあった。

親御さんが大事に育てられ、才能に恵まれたとはいえ、本人も常人では考えられない頑張りでの国際コンクール優勝だ。

コンクールに優勝するばかりが大事だというわけではないけれども、わが家の発達障害の息子も、自分たちなりに頑張って育ててきたという気持ちがあるだけに、辻井さんのご両親に心から拍手を送りたい。

ところで、ヴァン・クライバーン氏(70歳代で健在)がチャイコフスキーコンクールで優勝し、大ブームになったのは旧ソ連はフルシチョフ政権、アメリカはケネディ政権誕生前夜で、後のキューバ危機を挟んで「デタント」が模索された時期である。

わが家にあるクライバーンが弾いてフリッツライナー指揮シカゴ交響楽団がサポートしたベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番のジャケットの写真を見ると、実に若々しい美男、その演奏と同様に爽やかイメージの人だったようだ。

クライバーンのチャイコフスキーコンクール優勝はソ連共産党のデタントに向けたサインか?

そういう要素は否定できないかもしれないけれども、アメリカ国民の反応はソ連側の計算を超えたものだったかもしれない。

余談だが、森田の中学の英語の教科書は三省堂の「クラウン」で、主人公のジョンはギターも弾くけれどもピアニストを目指していて、ソ連でピアニストを目指しているスタニスラフと文通していた。このストーリーもクライバーンのエピソードが投影していたのではないか。

辻井君の優勝に政治的な背景はないだろう。でも、ひょっとしたら「カネ儲けを考えて中国ばかりに注目してきたけど、落ち着いて考えると日本人もつきあう甲斐があるかも」という空気がアメリカの一部にあって、それが反映したこともあり得るか、などと空想する。

それはともかく、こうした嬉しいニュースが、福祉に目がいき、文化や教育の大切さが改めて意識され、全ての子どもたちが大切に育てられることにつながるといいなあと思う。

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2009年5月25日 (月)

ミサイルも発射

短距離ミサイルも発射したという。これも「有言実行」。

さて、政局・選挙への影響。

民主党も、「コリン・パウエルの原則」ではないが、まずしっかり「怒る」ことが大切。途中で笑っちゃダメですよ、鳩山さん。

次に、冷静に。これは騒ぎが大きくなれば自民党に有利。韓国の例で見ても、「北風」は結局「右」を利する。

投票日直前でなくて良かった。

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北朝鮮が2度目の核実験

昼のニュースで地下核実験の報を聞く。朝日の田岡元編集委員が言うように、北朝鮮は「有言実行」の国だけに予想していたが気分が重い。

それでも、われわれは雲南の山賊の親玉を何度も何度も許した諸葛孔明の忍耐をもって「国交正常化」というステップを踏んで北朝鮮の国際社会への安定的なメンバーとしての復帰(参加)を図り、北東アジアの平和と安定、ひいては日本の安全保障と国益の確保をめざすという方向性を見失ってはならない。

それでも北朝鮮の指導部に言わなければならないのは、日本国内で北朝鮮と関係を結んでいくことに積極的な人々の多くは、同時に北朝鮮を含む世界の国々が例えば核不拡散条約(NPT)体制の維持・強化に努めることも切望しているということだ。

計算づくで動いているつもりかもしれないが、このようなことを繰り返していては、北朝鮮の現体制が北朝鮮の人民の最低限のニーズを満たし、国際社会から責任ある国家と認められる日が遠のいていくことは間違いないと思う。

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2009年5月13日 (水)

小沢一郎氏の「説明責任」より、麻生総理の「任命責任」

まあ、語呂合わせですが。

きっこのブログを読んで、そうだ、そうだと思う。

「説明責任」なら、「大量破壊兵器が発見できないから存在しないというのは、サダム・フセインが見つからないから存在しないというのと同じだ」と国際紛争解決の手段としての先制攻撃「支持」を強弁する小泉純一郎首相の国会答弁、年金について「最後の一人までお支払いする」と言った安倍晋三首相などの方が先だ。

とりあえず、民放テレビはこういった話題をまとめて掘り返す『ザ・説明責任!』とでもいうタイトルの60分番組をしばらくの間、週1回、ゴールデンタイムに編成して放送したらどうか。結構視聴率はとれると思うよ。

そして麻生氏の「任命責任」。右翼偏向の中山国土交通相、国益を大きく損なったアル中醜態の中川昭一財務相、ケチな不正株取引の何とか言う財務副大臣‥。

批判を一過性に終わらせてはならないと思う。

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2009年5月11日 (月)

小沢民主党代表辞任の報を聞いて

月曜の事務所、15時に視聴中のNHK・BS1の速報テロップで知る。政権交代実現のために良かったと思う。

民主党に期待すること二つ。

ひとつ。事態収拾は速やかに、鮮やかに。

ふたつ。衆院で審議中の補正予算案。霞が関と天下り団体にやさしく、場当たり的なものである問題点はかなり明らかで、民主党も予算委員会で明確に突いているにもかかわらず、テレビで視聴する国会審議をめぐる二ュース原稿のレベルなどでは「中味」が見えないまま「採決して欲しい」「もっと審議を」という、ただ引き延ばしているという印象を与える話になってしまっている。

国民が求めるのは小泉・竹中路線の「転換」だが、さりとて、麻生内閣がやっているようなかつての政官財癒着の場当たりバラマキと、天下り官僚のための予算無駄使いを復活してほしいわけでは全くないのだ。

提出されている補正予算のどこがダメか、徹底整理したメモを各議員が頭にたたき込み、有権者やプレスと接触する度に繰り返し、やがて国民各層も「だから自民党はダメなのか」とわかるように徹底的な広報を行うべきだ。

親鳥は小鳥に鳴き声を100回聞かせて鳴き方を教えるというのは俗説だろう。ゲッペルスを引き合いに出すのは適当ではないかもしれない。

しかし、時は今だ。

「補正予算」の「中味」を題材に、民主党は自民党に徹底した攻撃を繰り返し、繰り返し、その辺の小学生が歩きながら独り言で言うようになるのまで行うべきだ。反転攻勢の時である。

チャンスなのだ。世襲さえ止めたくないと言っているのだから。

(自民党はバカだなあ。麻生氏がワシントンのG20から帰国した羽田で、補正の規模だけ言って小沢氏が決断できないうちに解散を表明していれば、政権維持の可能性もあったのに‥)

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2009年4月23日 (木)

草なぎ剛君逮捕のニュースを聞いて(感想)

驚きのニュースだったが、ます思ったのはとにかく日本の場合は警察が出てきた場合「ご迷惑をかけて申し訳ありません」と権威を認めたふりをして低姿勢で出るか、反抗的な態度をとるかどうかで扱いが全く異なると聞くので、恐らく後者の方だったのではということ。

ついで思ったのは、草なぎ君は韓国通で韓国語も得意なので、

▼もし酔っての叫び声に韓国語が混じっていたことが逮捕に関係しているとすれば、関東大震災時の官憲がからんでの朝鮮人虐殺という過去もあるので、その時の警察官とのやりとりは詳細にフォローする必要がある。

ということだ。帰宅して娘に聞くと、案の定酔って一部は韓国語で叫んだり、歌うったりしていたという。

さらに、ワイドショーなどを見ていた娘によると、

▼鳩山邦夫総務大臣が激怒して「人間として最低だ」といった趣旨のことを吐き捨てるようにコメントしていたという。そうかな。確かにご近所に迷惑というのは反省しなければいけないけれども、若い人が酔っぱらってハダカになったことで、国務大臣が「人間として最低」などと断じるのは、むしろ品格に欠けた、思い上がった発言ではないか。

「地デジ」のPRキャラクターということがあるのもしれない。しかし、それを言うなら、総務省の役人の天下りや接待、蓄財に都合がいいからだかなんだか知らないけれども、この国民生活厳しき折に、不要不急の「地デジ」に血道を上げている自分たちの方が「最低」なんじゃないか。

▼この際、草なぎ君の「地デジ」関連のコマーシャル出演料なども国民の前に明らかにし、総務省だの、それに連なるいろいろな機関や企業が「国民の税金」をどれくらい無駄遣いしているのか、していないかも徹底解明すべきだ。

鳩山邦夫氏の「かんぽの宿」がらみの仕事などはいい仕事だ。まあ、今回の大臣コメントでお里が知れたことで、「かんぽの宿」が自民党の支持率アップにつながる効果が減殺されたとすれば良かったが。

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2009年4月22日 (水)

国益に反する安倍晋三氏の危険な「先制攻撃」論

公務員は当然、憲法を遵守する義務がある。日本国憲法の前文と第9条を読んで、そこに軍事力による先制攻撃を容認する内容があると思う人はいないはずだ。つまり、安倍氏の言っていることは「憲法違反」なのだ。

法律以前の話としても、こんどのような発射台がわかっていて、何日もかけてのんびり液体燃料を詰めるようなタイプの「ミサイル」なら、米海軍配備のトマホーク(ロケット式の弾道ミサイルではなく、飛行機と同様な飛び方をする精密誘導の「巡航ミサイル」)1発あればいいが、すでに大量に配備されている移動式でどこにあるかわからず、発射にそれほど時間がかからないタイプの中距離ミサイルを全部叩くことは物理的にほぼ不可能で、仮に技術的に可能だとしてもそのようなシステムを実際に配備・稼働させるにカネがいくらあっても足りないではないか。

安倍氏や仲間の「従軍慰安婦はなかった」論の、例えばワシントンポスト全面広告が米下院の日本非難決議可決を誘発したように、このような議論はアメリカ政府にも「日本はやっぱりズレている。現実が見えていない」という受け止め方をされ、日本の政治的な信頼度を損なっている。国益に反する言動なのだ。

そもそも、日米安保条約は「日本の米軍への基地提供」と、「アメリカの日本防衛」を交換条件とする条約で、そこに「同盟」なんてことばは一言も書いていない。日米の緊密な協力はとてもいいことだが、自民党政権や外務省が「同盟」などと言いつのるものだから、アメリカの普通の人々はアメリカ軍が攻撃されれは、日本は「同盟国」なのだから敵に反撃する義務があると信じてしまっている。これも国益を大きく損なってきた言動だ。

北朝鮮ミサイル発射で敵地攻撃力の検討必要 安倍氏  NIKKEI NETより

 自民党の安倍晋三元首相は21日、党本部で開かれた中堅・若手議員がつくる「北朝鮮に対する抑止力強化を考える会」で講演し、北朝鮮による弾道ミサイル発射を受け、敵基地攻撃能力の保持に向けた議論を進めていくべきだとの考えを示した。

 山本一太参院議員ら出席者によると、安倍氏は「日米同盟を機能させるためにも集団的自衛権や敵基地攻撃について議論の整理をしっかりしていくことが大事だ」と指摘。「(将来的に)今後の脅威に備える議論が必要だ」と語った。(23:01)

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2009年4月21日 (火)

国益に反する麻生総理の供物奉納=野党、メディアは「東条英機ら合祀」の靖国神社への供物奉納を厳しく問い糾すべき

靖国神社は、神社の意思として東条英機らいわゆる「A級戦犯」を合祀し、境内に「遊就館」という侵略と軍国主義を美化する博物館を整備している。

そのため天皇は参拝せず、中国や韓国に配慮して主要閣僚をはじめほとんどの現職閣僚は参拝を見合わせている。

細かい論点を措くとして「東条英機らの合祀を続けるなら、首相らの参拝はない」。「靖国神社側がその点を改めれば、参拝の道は開かれる」という事実上のコンセンサスが変な右翼を除けば出来ているといって良いだろう。

その「東条英機らの合祀を続ける靖国神社」に内閣総理大臣として供物を奉納するような総理大臣、そうした人を総裁に頂いて何の批判も起こらない自民党に、日本外交の「地元」である北東アジア近隣諸国との良い関係が築いていけるか大いに疑問だ。国益に反する行為だ。

首相が靖国に供物奉納

2009年4月21日(火)13時20分配信 共同通信

 麻生太郎首相が21日から始まった靖国神社の春季例大祭に合わせて「内閣総理大臣」名で「真榊」と呼ばれる供物を奉納していたことが同日、分かった。現職首相の靖国への供物奉納は、07年4月当時の安倍晋三首相が行って以来。首相は29、30日に中国訪問し首脳会談を予定しており、訪中直前に発覚したことで中国側が反発することも予想される。韓国も懸念を表明する可能性がある。

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2009年4月14日 (火)

安倍晋三元首相「核軍縮特使」のブラックユーモア

安倍晋三元首相が、オバマ大統領の「核のない世界をめざす」というプラハ演説への支持と協力を表明する麻生首相による親書を携えて訪米し、バイデン副大統領と会談するという。「チョロチョロするな」と思うのは森田だけではないだろう。

提灯持ちは谷地元外務次官だという。無責任な辞め方をして国益を損なった核武装論者で、アメリカの対北朝鮮対話政策を批判して「孤立を恐れず」と騒いでいる元総理が、小泉内閣時にブッシュ・チェイニー路線に完全に追随し、憲法を逸脱した戦争支持、自衛隊の戦地派遣をリードした当時の内閣官房副長官補(のち外務次官)の案内で、二人してオバマ政権に取り入ろうというわけだ。

恐らく、大統領補佐官などにアポを入れておいて、先方の配慮によるオバマ大統領との「思いがけない会談」の実現などを請い願っていることだろう。

「風見鶏」ということばもあるが、われわれにとってオバマ政権成立の意義の一面は、本来、小泉・安倍・谷地といった人々による、ブッシュ・チェイニー路線追随による憲法破壊に歯止めがかかる「チェンジ」の実現ということなのだが。

どうせ二人のことだから、表向きの理由は別にして「民主党では日米関係がダメだ。われわれは、少なくとも憲法の集団的自衛権の解釈を変え、オバマ政権の世界戦略に全面的に協力する」といった話をしにいくのだろう。

相手が変わっても、営業に困らないようにということか。調子の良いことだ。

いつも言うことだが、民主党リベラル派や社民党は、こんなやつらばかりチョロチョロさせておかないで、オバマ政権でも軍産複合体の手先という要素の少ない人々ともっと積極的に会い、意見交換を重ねて欲しい。

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2009年4月 9日 (木)

安倍晋三元首相発言ノート(09年4月6日、NHK「クローズアップ現代」)

安倍晋三氏と言えば、つい最近、政権を無責任に投げ出して国益に甚大な損失をもたらし、そのことについて少なくとも森田は国民の一人として、ちゃんとした説明ないし釈明を聞いていない。

そんな安倍氏の発言をNHK「クローズアップ現代」が放映していた。安倍シンパの仕業か、いつか脅された時のトラウマからか、北朝鮮がらみともなると目一杯こうした議論に寄り添ってしまうNHK。

安倍晋三元首相(自民党らち特命委・委員長) 国家意思としての制裁という意義、そして、さらには相手をですね、ある意味においてはプレッシャーを与えて追い詰めて、そして正しい方向に導いていく。外交においてですね、孤立するということは良くないんですよ。しかし、常に孤立を恐れていては(笑い)、だめですね。ここ一番、これは主張しなければ何もなし得ることはできない(放送音声より)。

‥‥。

北朝鮮がらちを認めた結果、日本国内の反北朝鮮感情が高まったこと、安倍氏が高い人気を誇った小泉政権の枢要ポストにとりたてられていたこともあり、対北朝鮮政策はずっと安倍氏の主張する線に則ってきた。その結果はゼロである。

番組全体としては「まずは核を放棄させることに集中すべき」「米朝が動く時期を見計らって、『正常化』をテコに核、ミサイルの問題を動かすという発想を持つべき」というゲストの小此木政夫教授のコメントもあったが、国谷さんはあわてて「らち」を付け加え、「戦略的に考えるしかないのか」と不満顔。森田に言わせれば、世論と政府・与党に阿りすぎだ。

自民党役員会のメンバー坂本某による「核武装」「国連脱退」発言、週末の田原総一郎の番組への中川昭一の無反省な出演など、面白くないことが多すぎる。

この空気、「チェンジ!」。

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2009年4月 8日 (水)

マケイン米上院議員来日へ-米議会の「全面核実験禁止条約(CTBT)批准承認」のカギを握る政治家の来日

先の米大統領選で、オバマ大統領のライバル候補だった共和党のマケイン上院議員がベトナムを訪問した後日本に立ち寄る。

このマケイン議員、実は元ライバルのオバマ大統領が掲げる「核兵器のない世界」へのプログラムの最初の段階の一つである「全面核実験禁止条約」が批准承認権を持つ上院に認められるかどうかのカギを握る一人だ。

米民主党は、かろうじて上院100議席の過半数を制しているが、予算や法案の採決で野党・共和党のフィルバスター(議事妨害)を封じることが出来る60には数議席届かない。

そこで、3人程度の穏健派の共和党議員と取り引きし、それらの議員の意向を大幅に取り入れることでオバマ大統領の考えに近い法案・予算の成立を図ってきた。

地下核実験も禁止するCTBTは、各国に先駆けてクリントン大統領(当時)が署名した条約だが、共和党支配の上院で批准承認が得られず、新型核兵器の開発さえ企図していたブッシュ政権は、発足早々に批准承認を求めることもやめてしまっていた。

こうした態度は「核兵器保有は核軍縮を約束し、核武装を放棄した国には平和利用を後押しする」という核不拡散条約(NPT)体制の正統性を損なってきた。つまり、簡単に言えば間接的にイランや北朝鮮の核開発に口実を与える結果を招いてきた。

オバマ大統領の「核のない世界を目指す」とするプラハ演説を現実化するためには、まず米上院でこの条約の批准承認を得ることが具体的な目標となるのだ。

民主党プラス共和党穏健派で60票確保していると考えても、「3分の2」には、単純に計算しても7議席程度が必要ということになる。これは最近の上院の民主・共和両党の激突の状況を見ると、たいへん困難な目標といっても過言ではない。

軍事問題に精通したマケイン上院議員は、現在はCTBT反対派だが、この多数派引き抜き工作の優先目標「4議員」の一人だそうだ。

わが国の軍縮推進派はマケイン議員来日の好機を逃すべきではない。会談などの機会を通じ、元ライバルの提唱だけに持ち出し方に工夫はいるだろうが、アメリカ政府の「核のない世界」という目標への熱い支持を伝え、マケイン議員の投票態度変更による米上院のCTBT批准承認への期待を強く働きかけるべきだ。

民主党の小沢代表との会談も計画されていると聞く。民主党のスタッフと軍縮派議員は、この問題で代表に行き届いたブリーフィングを行うべきだ。

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「オレは政権が獲れる‥‥たぶん獲れると思う‥‥獲れるんじゃないかな。まチョッと(うまくいかない)覚悟はしておけ‥」=「小沢氏一転強気に」の見出しを見てこんなフレーズが浮かぶ=

‥‥‥。

「小沢氏一転強気に」という見出しを見て、30年ほども前の歌ということになるだろうか、さだまさしのヒット曲『関白宣言』の一節が替え歌として思い浮かんだ。

政権交代逸機の原因とならないことを祈るばかりだ。ただ、「獲れなかったけれども、それはオレは正しいのに、理解しなかった有権者が悪い」という言い訳をすることだけは、認めるわけにはいかない。

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2009年4月 7日 (火)

「北の発射で軍事費アップの声にちょっと疑問」-とくダネ!小倉氏の健全な反応

ちょっと忙しかったので、いま先週末からのテレビ番組の録画を何本かザッピングしたが、昨日月曜日のフジテレビ『とくダネ!』オープニングトークで、発射後に「軍事費増やすべきという意見が7割」といった数字が出ていたらしいことを紹介していたことに驚く。

小倉氏は「無事にやりすごしたのに、なんでこうなっちゃうのかなとちょっと疑問に感じましたけど」と、まともなコメント。

ピーコさんの言うとおり、軍拡派のプロパガンダが成功したということだが、いつも言うとおり、メディアの人々の無責任さも結局は100年あまり前から進歩がないということだ。もう少し、恥ずかしいという気持ちを持ってもらいたい。

小倉さんにはたびたび文句をつけているけれども、実は年の功で、これからも「ちょっと疑問に思いました」と言う話をどんどんしてほしいと期待している。いまや、小倉さんはわが国のテレビの良心だよ。

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2009年4月 5日 (日)

オバマ大統領の「核なき世界をめざす」政策を支持する=日本政府は核軍縮サミットの広島誘致を=

オバマ大統領が、大統領選挙期間中に主張していた「核なき世界」という政策目標を大統領として明確に打ち出したことを歓迎したい。

道は遠いが、合衆国大統領がこのような目標を明確に持つか、そうでないかは根本的に重要な分かれ道だ。

自民党政権下で、ただただ「核の傘」を有り難がり、核軍縮に具体的な貢献のない日本政府も、この際、オバマ大統領が提唱する「核なき世界を目ざすサミット」を広島に誘致し、わが国自身が核なき世界の実現に向け、心を入れ替えて挺身する決意を新たにすべきであると思う。

民主党以下の野党も、このオバマ大統領の方針をどのようにサポートするのか。政権獲得後の積極的なシナリオをぜひ打ち出してほしい。

【以下、毎日新聞の切貼】

米大統領:核廃絶へ包括戦略 「安保サミット」提案

 【プラハ草野和彦】欧州歴訪中のオバマ米大統領は5日、プラハで演説し、「核兵器のない平和で安全な世界」を追求する戦略を公表した。核テロなどの脅威が高まる中、自ら核軍縮に乗り出すほか、核拡散防止条約(NPT)の強化、核の安全保障を巡る国際サミット開催、4年以内の核物質管理体制の構築--などの政策に取り組む。米国が核廃絶を目指す包括的戦略を示すのは初めて。今後、核保有国をはじめ国際社会の対応が問われる。

 大統領は演説で、核兵器を「冷戦時代の最も危険な遺産」と位置付け、地球規模の核戦争の脅威はなくなったものの、テロ組織などによる「核攻撃の危険性は高まった」と警告した。米国は核兵器を使った唯一の国として「(核廃絶に向け)行動する道義的責任がある」とした。

 大統領は「明確に確信を持って核兵器のない平和で安全な世界の追求に米国が関与することを宣言する」と断言した。

 戦略は、核無き世界を目指す▽NPTを強化する▽テロリストから核兵器と核物質を守る--の3本柱。

 まず「冷戦思考を終わらせる」として、米国が、自ら安全保障戦略の中で核兵器の役割を後退させ、他国にも同様の行動を求める。

 また、核実験全面禁止条約(CTBT)の批准を議会に働きかけ、兵器用核分裂性物質の生産禁止を定めた新条約(カットオフ条約)作りも提案した。

 このほかNPTの形骸(けいがい)化が言われていることから、核開発を進める北朝鮮やイランを念頭に、条約違反の行為に対する罰則強化や、国際的な査察官の権限強化を訴えた。

 米政府筋によると、核テロを防止するための核安全保障サミットは来年4月までに開催するという。

 ◇オバマ大統領の演説内容
 全面核戦争の危機は去ったが、(核拡散により)核攻撃の危険性は高まった。米国は、核兵器を使った世界で唯一の核大国として、行動する道義的な責務がある。核兵器のない平和で安全な世界を目指す米国の決意を宣言する。時間はかかるが、世界を変革できることを信じる。そう、私たちにはできる。

 核廃絶に向け確実に行動する。ただ、世界に核兵器が存在するうちは米国は安全な方法で核兵器を維持する。敵を抑止し同盟国に安全を保障するためだ。

 核弾頭の配備・保有数を削減するため、今年末までにロシアとの新しい軍縮条約の締結を目指し、交渉する。

 核実験全面禁止条約(CTBT)発効に向け、(発効条件の一つである米国の)批准を強く求める。

 核兵器用の核分裂物質の生産を、検証可能な方法で禁止する新しい国際条約(カットオフ条約)を求める。

 核拡散防止条約(NPT)体制の強化に努める。査察を強化するため資源や権限が必要だ。核拡散を防ぎながら各国が核を平和利用できるよう国際的な枠組み「核燃料バンク」を創設すべきだ。

 一方、違反国には相応の処罰が必要だ。今朝、北朝鮮は長距離ミサイルに使えるロケットを発射し再度、ルールに違反した。違反は罰せられなければならない。国際的に強い態度を示すべきだ。

 イランが厳格な査察を受けるなら、核を平和利用する権利は認める。しかしイランの核・弾道ミサイル計画が脅威である限り、チェコとポーランドでのミサイル防衛(MD)計画を進める。脅威でなくなれば、欧州でのMD計画は実施しない。

 テロリストによる核兵器入手を防がねばならない。これが国際的安全保障への最も差し迫った最大の脅威だ。

 拡散の恐れがある核関連物質をすべて管理できる体制を4年以内に築く。そのためロシアと協力を強化する。

 核安全保障を巡る国際サミットを米国が来年までに主催する。

 平和の追求をやめれば平和は来ない。チェコの人々は一発も銃弾を撃たず核武装した帝国(ソ連)を崩壊させた。

 ◇地域問題の解決を含め前途に難題

 【プラハ草野和彦】オバマ米大統領は5日、核軍縮・不拡散に関する包括的な戦略で「核兵器のない世界」という遠大な目標を打ち出した。ロシアとの核軍縮交渉の開始を宣言した今回の欧州歴訪は、最初の一歩だ。だが前途には、核兵器を生み出した世界各地の地域問題の解決を含む難題が待つ。世界的な協力態勢の構築に向けて、「米国のリーダーシップの再生」を掲げるオバマ大統領の真価が問われる。

 オバマ大統領が核兵器廃絶を目指すのは、「冷戦構造の遺物」である核兵器の存在が、「核武装したテロ組織」という21世紀型の脅威の出現を生み出す可能性があるためだ。

 オバマ大統領は二つの布石を打った。その一つが、今年12月に失効する第1次戦略兵器削減条約(START1)に代わる新核軍縮条約の本格交渉の開始。米露は世界の核兵器の9割以上を保有し、米政府高官は「核開発を進めるイランや北朝鮮に圧力をかけるためにも、米露が率先する必要がある」と語る。

 もう一つは、北大西洋条約機構(NATO)とロシアの関係正常化で、欧州での核兵器の意義の低下につながる可能性がある。二つの成果をもとにプラハでの演説に臨んだところに、戦略的意図が感じられる。

 だがむしろ困難なのは、核拡散防止条約(NPT)で核兵器所有を認められた米英仏中露以外の国々との交渉だ。インドとパキスタンのケースがその典型。オバマ大統領は演説で、査察体制の強化や、原子力の平和利用などを掲げたが、両国間の歴史的な対立の解消はアフガニスタン情勢も絡み、粘り強い説得が求められる。

 イランの核開発を阻止するには、潜在的核保有国であり、米国の同盟国であるイスラエルへの働きかけを欠くことができない。

 NPTの形骸(けいがい)化は「核兵器を持つ国」に対する「核兵器を持たざる国」の不満から始まっており、これを乗り越えるだけの論理も構築する必要がある。

 核兵器のない世界について、オバマ大統領自身も「私が生きている間は達成できないだろう」と険しさを認めている。だが同時に「私たちはできる」と希望も語った。今後いかに戦略を具体化するか実行力が問われる。

 ◇黒沢満・大阪女学院大学大学院教授(軍縮国際法)の話
 大統領選中の“夢物語”だった核関連の公約を、包括的かつ具体的に世界に向け宣言した。核廃絶を目標と打ち出し、NPTで義務づけられた核軍縮努力を認め、CTBTの批准や、カットオフ条約の推進、、ロシアとの協力や他国の意見を集約するサミット開催など、ブッシュ前政権からは180度の転換だ。唯一の核兵器使用国としての道義的責任を認めたのも、歴代大統領になかった。いずれも簡単には実現できないが、米国の核に頼ってきた日本政府は、演説を受け止め、核廃絶に向けて協力すべきだ。

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NHK昼ニュース「(北朝鮮は)やな国ねえ」という中年女性の町の声を垂れ流す

北朝鮮が国際法的には「人工衛星打ち上げ」の形式を整えたように見える、事実上の長距離ミサイル打ち上げ実験が行われた。

昨日の「誤探知」騒ぎ-「オタンチン」と言っていた人がいたが-で、世界の報道は「北朝鮮の無道」ではなく、「日本の過剰反応」ということになったそうだ。

今日、NHKの昼のニュースの後半で、秋田県や東京都の「町の声」として「本当に撃つとは思わなかった」という感想をはじめ、明らかに事実についての認識、理解が欠けるものを含むコメントを次々に流していた。

NHKニュースをはじめとするメディアが麻生政権・自公与党のミスリードを増幅した結果として、国民レベルではそのような状況が起こっているわけだが、極めつけは中年のご婦人が「(北朝鮮は)やな国ねえ」と嫌悪感を露わにしたコメントを垂れ流していたことだった。森田はこれは煽りだと思う。

「そうした声が町にあるという事実を伝えた」「国民が共有する感情だと思う」ということなのだろう。そういう面があることは否定しないが、これは全体として「大衆が共有する感情に阿る」ばかりで「冷静に、客観的な事実を知らせるという報道の使命を逸脱」するものだと思う。

NHKのニュースは「報道」ではなく、受けを狙った情報ショーであるということなのかもしれないが、そうは思っていない人もいる。いずれにせよ、その影響力は大きい。

20世紀前半には、国民と新聞が「排外感情」と「軍国主義礼賛」をお互いに増幅させて、世の中を変な方向に流していき、大きな悲劇を招いた。ほんの何十年かで国民性が大きく変化したと考えるのはやはりリアリティーに欠けると考えるべきなのだろうか。

巻き返しが必要だ。森田も「この空気、チェンジ」と言いたい。

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2009年4月 3日 (金)

イスラエルのリーベルマン外相、汚職疑惑で捜査

司法の公正を確保するためには、それが政治ときちんと切り離されていなければならないことは言うまでもない。その意味で、小沢一郎民主党代表の秘書を、この時期に逮捕した東京地検特捜部の動きに多くの人々から疑義が呈されている。それには森田も同感である。

それはイスラエルにもあてはまり、いくら日本のネット右翼と同じ程度の知能程度と横着さで知られ、パレスチナ和平をすっかりぶち壊しかねない極右政党出身のリーベルマン外相についても同様だ。

ここまでは公式見解。イスラエルについては、中東と人類の未来のために、リーベルマンのような男は逮捕でも何でもして失脚させ、ネタニヤフ政権が崩壊することがパレスチナの未来と世界の平和のために必要だ。イスラエル警察頑張れ。

というのはやっぱりまずいか。「二重基準」。

【以下、切貼】

汚職疑惑で外相を聴取  イスラエル警察

 【エルサレム2日共同】イスラエル警察は2日、贈収賄やマネーロンダリング(資金洗浄)などの疑いがあるとして、ネタニヤフ新政権のリーベルマン外相から約7時間にわたって事情聴取した。警察の報道官が明らかにした。

 警察は数年前からリーベルマン氏の捜査を続けているが、事情聴取するのは外相就任後初めて。同氏は旧ソ連からの移民で、ロシア系、ユダヤ系実業家との関係が深いことで知られる。1999年に国会に初当選し、これまで国家基盤相、運輸相などを務めた。

 ことし2月の総選挙の運動期間中には同氏の娘も事情聴取された。リーベルマン氏はネタニヤフ政権で法相就任にも意欲を示したが、捜査対象となっていることから外された。

 同氏は疑惑を否定し、左派寄りの司法当局による「政治的捜査」だと批判している。

 リーベルマン氏は、極右政党「わが家イスラエル」の党首で、3月31日に発足した右派連立政権の外相に就任したばかり。

2009/04/03 01:23   【共同通信】

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2009年4月 2日 (木)

米ロ首脳、はじめて「核兵器の最終的な除去」に合意

世界金融・経済問題に対処するためロンドンG20首脳会合を契機に、各国の首脳会談が開かれているが、ブッシュ・プーチン時代に本質的な前進がなかった米ロの核兵器削減問題で、「期限を迎えるSTARTⅠについて今年中に後継条約を締結する。夏までにだいたいの成案を得て、首脳会談を行う」という具体的な進展が見られた。

米ロのあらゆる対立点に触れた会談だったようで、米ロ関係の世界政治に占める相対的な位置はかつてのように巨大なものではないけれども、こと核不拡散問題と表裏一体の核軍縮問題については、米ロ関係に左右される要素は大きい。

メドベージェフ大統領は、昨年の南オセチア・グルジア問題などに際しては強硬姿勢に終始し、やはりプーチン前大統領(現首相)の傀儡かと見られていたものの、最近は司法問題などでリベラル色を覗かせているので注目したい。

朝、NHK-BS1でやっていた米ABCの「ワールドニュース」では、ホワイトハウス担当のジェイク・タッパー記者に続いて、ジム・シュートー記者が軍縮交渉のエキスパートとしてコメントしていたが「はじめて両国首脳が核兵器を究極的に廃絶する(eventual  eliminate)ことに触れた」と興奮気味に話していたのが印象に残った。

メディアによっては、ロシアが新たな軍縮条約締結の条件と主張しているアメリカのミサイル防衛(MD)システムの東欧配備の中止について、具体的な成果がなかったのではないかと言われているが、アメリカはこれを「イランの核の脅威に対抗するため」と主張してきたいきさつがあり、おそらく今後、イランの非核化ということとこれをリンクさせた、米ロのせめぎあいが展開するのだろう。

米政権がイランの核開発の問題を決して容認できないのは、実はイスラエルとの抜き差しならない関係ということが背景にある。余計なことだが、近々予定されている北朝鮮の「人工衛星打ち上げ」など、順調に成功する方が良いとも言える。

一部に北朝鮮の核保有は容認するのではないかと言われている米政権が「やっぱり、北が核を持つことは認めてはならない。イスラエルどころか米本土が危険だ」と真剣に考えるようになるからだ。

気象情報の提供とか、協力してやったらいいんじゃないか。落下物がそんなに大騒ぎするほど危ないというのなら、日本を飛び越えずに発射できる種子島の発射場を提供してやったらいいんじゃないかといった発言は、やはり不謹慎だろうか。

米露首脳会談:新核軍縮交渉、開始で合意 北朝鮮に自制求める

 【ロンドン草野和彦】欧州歴訪中のオバマ米大統領は1日、ロンドンでロシアのメドベージェフ大統領と会談した。両大統領は、今年12月に失効する第1次戦略兵器削減条約(START1)の後継となる新たな核軍縮条約の交渉を直ちに開始することで合意。新条約は、12年までに双方の配備核弾頭を1700~2200発まで削減するとしたモスクワ条約(02年)を下回るレベルを目指すとしている。北朝鮮のミサイル発射については「地域の平和と安定を損なう」と憂慮を表明、北朝鮮に発射自制と国連安保理決議順守を求めることで一致した。(7面に関連記事と共同声明要旨)

 両首脳は共同声明で「我々は冷戦思考を乗り越え、新たな米露関係を開始する」とし、ブッシュ前政権時代に悪化した関係の「リセット」を宣言。大量破壊兵器拡散防止やテロ対策などでの協力を打ち出した。オバマ大統領が7月にモスクワを訪問することも合意した。

 新たな核軍縮条約に関する共同声明では、「記録的な削減を目指す」とし、効果的な検証方法の導入や、年内の交渉妥結に向け進展状況を7月までに報告させることを盛り込んでいる。現在の核弾頭の実戦配備数は米国が約4100発、ロシアが約5200発といわれ、新条約が実現すれば画期的な核削減に道が開ける。

 首脳会談では、米露関係を悪化させる要因となった米国の東欧ミサイル防衛(MD)計画や、昨年8月のグルジア紛争についても協議されたが、双方の見解の相違は解消されなかった。ただ、ミサイル脅威に対処するためMD分野での相互協力の可能性を協議した。

 このほか両大統領は、アフガニスタン復興やイランの核開発問題などで協調する方針を確認した。

毎日新聞 2009年4月2日 東京朝刊

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2009年3月31日 (火)

究極の格差固定政策である「贈与税減免」が、どうして「景気対策」なのか。全部カネ持ちの子の世代の貯金になって、相続税分だけ財政に穴が開くだけではないのか。

麻生政権や自民党の「経済対策」の中には、お年寄りの資産が貯蓄されたままになっているので、贈与税を減免することで「相続税でとられるよりは」と子の世代への資産移転を促し、景気回復につなげようという話が出ているらしい。

これこそ、どさくさまぎれの「格差固定」政策だ。金持ち親子の財産の合計は、記帳する通帳が変わるというだけの話で、結局は蓄財だろう。どこが消費拡大になるというのだろうか。

マスメディアも相対的に所得の低い人々に手厚いと言える「定額給付金」を「ほとんど貯蓄にまわる」と騒いでいるのに、相続税がかかるような大金持ちの相続税を負けるだけの話を「景気対策」と強弁するような話しになぜ文句を言わないのか。メディア関係者も相続税減免で利益を受けるような金持ちが多いからか?

08年度2次補正の「史上最大規模の住宅ローン減税」だって、巨大な別荘を建てれば税金で1割近く(?)を割り戻そうという金持ち優遇そのもので、庶民とは無関係なものだ。

「バラまきより、的を絞った支出を」というのは正論だが、低所得者にも行き渡る「定額給付」を批判し、「的を絞った金持ち優遇」である数々の施策を見逃しているのでは本末転倒だ。

それにしても、09年度補正とか、2010年度予算編成をまた自民党中心の政権、お金持ちの麻生総理がやる可能性があるかと思うとぞっとする。

【以下、切貼】

首相、贈与税の大幅減免表明  追加経済対策で

 麻生太郎首相は28日午後、追加経済対策の一環として、高齢者が持つ金融資産を消費拡大に振り向けるため、住宅などの購入資金を生前に援助する際の贈与税を期限付きで大幅に減免する考えを表明した。

 高知市内で記者団の質問に「高齢者が息子や孫に(お金を)渡して家や車を買ってくれたら贈与税を安くする、ゼロにすることは、年数を区切って検討する値打ちがある」と答えた。

 首相は31日、2009年度補正予算編成を念頭に追加経済対策の策定を与謝野馨財務相に指示する方針だが、贈与税減免を追加対策の目玉政策にしたい意向とみられる。ただ、贈与税を減免しても恩恵は富裕層にとどまり、景気刺激効果は限定的との指摘もある。

 首相は、日本の家計の金融資産総額が1400兆円に上るとし「そのまま置いておいたら景気と何ら関係ない。お金は使わないと値打ちがない」と指摘。住宅建設や自動車購入を例に挙げて「ちゃんと消費したと証明できるものは(減免の)対象になる」と述べた。

 首相はこれに先立つ自民党高知県連の講演でも「家を建てるなら贈与税をただにすると言えば家を建て、景気が良くなるのではないか」と述べ、贈与税減免の有効性を強調した。

2009/03/28 22:20   【共同通信】。

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2009年3月30日 (月)

「『ミサイル』の鮮明な画像」=NHK昼ニュースの原稿、字幕は煽りだ=

NHKの昼のニュースのトップは「米シンクタンクが、北朝鮮が発射を準備しているミサイルの鮮明な映像を‥」というもので、映像に添えた説明字幕に「ミサイル‥」とある。続いて、東北への地対空ミサイル移送の映像、市町村の緊急通報システムについての鴻池官房副長官の説明‥

何度も言うが、偽装であるにせよ「人工衛星打ち上げ」と公表されている「ロケット」であり、人工衛星の軌道投入と、ミサイルの弾頭を目標に命中させる技術は同じであるとはいえ、わが国のH2Aロケットの打ち上げをミサイル発射と言わないのと同様、いま北朝鮮が準備していることを「ミサイル発射」とNHK昼ニュースが繰り返して言うことは、国民をミスリードするものだ。

簡単に「ミサイル」と言わずに、「北朝鮮が人工衛星打ち上げ用と主張しているロケット」とわずらわしくともより正確な表現にする。センセーショナリズムに走ることを避けるため、その程度の配慮をすることがどうしてNHKにできないのか。煽りたい麻生内閣、自公連立政権との関係なのか、ジャーナリズムの矜持の問題か。

とにかくおかしいぞ。

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2009年3月29日 (日)

森田健作氏、千葉県知事選当選=タレント選好の有権者の意識をどう変えるか=

簡単に言ってしまえば、教育問題などに変な公約を掲げた右翼のタレント候補がまた当選したということだ。そのままんま東とか、森田健作とか、いいかげんにしてほしいと思う。本人が出るのは自由だが、当選させる有権者には本当にがっかりする。

ただ、その昔に塩野七生さんがエッセイで、ヨーロッパのリベラル派の政治家たちを取り上げてこんなことを言っていたのを思い出す。彼女に言わせれば、右翼の政治家や左翼の政治家に比べ、しばしば小党であるリベラルの派の政治家たちは、政策的には一番正しい政策を掲げ、個人的につきあっても洗練されて魅力的な人物が多い。

それでは、なぜ彼らが政治的に大きな力を持つことができないのか。塩野氏はそこで「彼らには共通して、自分たちが支持されないとすれば有権者が悪い」と有権者を見下したところがあるというのだ。

だから、ここでリベラル派が考えるべきことは「どうやったらリベラル派が支持を集めることが出来るか」という戦略・戦術だ。

ある問題を「部屋の中の象」ということで別とすれば、3つのことが思い浮かぶ。

まずは戦術レベルの話だが、いわばリベラル派のタレントにも選挙に出てもらうための環境作りもすべきであろうということだ。いま、野党の勢力が政権をとったら、ある程度の批判は覚悟の上で吉永小百合とか、壇ふみといった「平和を大事にする」と公言しているビックネームを「軍縮担当大臣」とか、「文化政策担当の文部科学副大臣」といったポストに起用し、近い将来の選挙におけるこちら側のタマになってもらうといったことを考えるべきだ。

二つめに、「きょうも歩く」の黒川氏が指摘する「選挙プランナー」も重要だ。三浦某氏が人気があり、能力がある人だそうだが、「丸川珠代参議院議員」とか、「石原慎太郎知事三選」、「森田千葉県知事当選」といったことにその優秀な能力を使って、国民や国家のためにいいことが何かあっただろうか。

三浦氏がピジネスの都合で「どの党派の人でも、気に入れば応援する」などと言っているけれども、同氏は自民党時代の椎名素夫代議士の元秘書であり、出発点から「右」であることはハッキリしている。ここで言いたいのは、リベラルの方でも同じような人材を育てる必要があるということだ。セクト時代の雰囲気を引きずる斉藤まさしさんでは「古い」ということであるなら、若い人材の育成・起用が必要だ。

もうひとつは、リベラルを横断する複数の支援組織を作り、育てていくことの必要だ。全く思いつきだが、例えば「9条の会」を母体として、西松建設が作っていたようなというと例えが悪いかもしれないけれども、市民からの献金を集める「政治団体」を作り、プロ「平和と人権」の候補者に資金提供していくといったことを、多元的に展開すべきではないか。

個人レベルでも、坂本龍馬のようにコーディネーターとして動く人々がたくさん出るべきだ。武村正義とか、田中秀征といった人々も、老成ばかりしていないで少し動いてほしいものだ。森田敬一郎もここで口ばっかりで騒いでいるのではなく、行動を起こさなければならないかと考えたりしている。

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オバマ大統領、核軍縮・核不拡散で動く=自公政権は何を発信したか=

米オバマ政権はアフガニスタン、パキスタンにかかわる包括的な政策を発表したことに続いて、4月はじめにロシアとの間の核軍縮、さらに世界大の核不拡散にかかわる動きを見せるようだ。

このことについて麻生内閣や自公連立与党から何か有益な発信があったか?。全く何もない。

核軍縮については「既存の条約が今年で期限切れになることについて、わが国はかくかくの所感を持ち、これこれの内容を含む条約の締結を求めたい」とか、「核軍縮にはずみをつけるため、アメリカを含む全ての核兵器国に『先制不使用』の宣言を求める」といった程度の発信があって然るべきだ。

今のような音無では、麻生政権も、自公連立与党も、外務省も「核軍縮などには全く関心がない」と言っているに等しい。やっていることは、北朝鮮の「『人工衛星発射』はミサイルで迎撃する」といった話ばかりなのに、「唯一の被爆国だからIAEAの事務局長のポストをよこせ」など図々しい話だと受け止められるだろう。

核不拡散については、自国の安全に直結する「北朝鮮の核放棄の実現」が最初の関門だ。ところが、6カ国協議においてアメリカ、韓国、中国、ロシアが駆け引きで北朝鮮に対するエネルギー供与をすると言うときに「俺はやらない」と足を引っ張っているのである。

次期総選挙において、民主党を中心とする野党勢力には、これまでの政権の核軍縮・核不拡散への無関心、無責任を払拭する、平和憲法を持つ国にふさわしい外交・安保政策を打ち出してほしい。

オバマ政権は、ブッシュ前政権よりはるかにましな政権だ。しかし、アフガン支援で「軍民一体」を打ち出しているのは、わが国の実績を上げてきた民間支援の当事者の実感とかけはなれた政策だ。「同盟国」などといいながら、日本政府はアメリカにしっかり情報を提供し、親切な助言をするといった努力すらせず、ただ後をついていくつもりらしい。

核軍縮で声明採択へ=来月の米ロ首脳会談で

 【モスクワ28日時事】ロシアのプリホチコ大統領補佐官は28日、主要20カ国・地域(G20)金融サミット(首脳会合)に合わせて4月1日にロンドンで行われるメドベージェフ大統領とオバマ米大統領の会談で、核軍縮条約と米ロ関係全般に関する2つの共同声明が採択される見通しであることを明らかにした。
 米ロの主要な核軍縮条約である第一次戦略兵器削減条約(START1)は今年12月に失効する予定。両大統領の声明は、これに代わる新たな条約の交渉本格化をうたう内容になるとみられる。
 米ロ関係は昨年8月のグルジア紛争などを受けて、冷戦後最悪の水準にまで冷え込んだが、オバマ政権の登場で改善に向かうとの期待が高まっている。(2009/03/28-21:40)

核不拡散で新構想表明へ  オバマ氏、4月5日プラハで

 【ワシントン28日共同】マクドノー米大統領次席補佐官(国家安全保障問題担当)は28日の記者会見で、31日から欧州・トルコ歴訪に出発するオバマ大統領がチェコの首都プラハで4月5日、核不拡散問題に関する重要演説を行うと明らかにした。新たな核政策構想を表明するとみられる。
 次席補佐官は演説内容を明らかにしなかった。ブッシュ前政権はチェコとポーランドにミサイル防衛(MD)配備を計画、ロシアが反発し、米ロ関係悪化の原因となっていたことから、MDに関する新政権の立場や、米側がMD配備の理由としているイランの弾道ミサイル開発に言及するとみられる。
 オバマ大統領は4月1日、金融サミットが開かれるロンドンでロシアのメドベージェフ大統領と初会談し、米ロの核軍縮問題を協議する予定。「核兵器なき世界」を追求すると公約しているオバマ大統領が米ロ会談を踏まえ、核兵器削減に触れる可能性もある。
 次席補佐官によると、オバマ大統領は2日にサウジアラビアのアブドラ国王、3日にフランスのサルコジ大統領、ドイツのメルケル首相とも会談する。【共同通信】

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2009年3月27日 (金)

IAEA事務局長選、日本候補も落選=自民党と外務省は核軍縮問題への取り組みとブッシュ政権追随をちゃんと反省しなければ話が始まらない=

核不拡散と平和利用の確保にあたる国際機関・IAEAの事務局長選で、日本が擁立し「唯一の被爆国出身者にふさわしいポスト」と訴えたキャリア外交官出身の天野氏が3分の2の得票を得られず落選したそうだ。

外務省は「ODAを削減してきたからだ」などと言い訳するだろうが、森田が見るところ、多くの国にとって日本の外交姿勢に「唯一の被爆国としての使命感、魂」といったものが全く感じられなかったということだろう。「ユネスコの事務局長も退任なので」といった役人の天下り枠確保のような話が聞こえてきたあたりからおかしいのだ。

そもそも、最近の核軍縮・不拡散の状況を悪化させてきた犯人の一角は、北朝鮮やイランばかりでなく、核軍縮に背を向け、議会に阻止されたとはいえ「新型核兵器」さえ開発しようとしていた日本の「同盟国」アメリカのブッシュ・チェイニー前政権だ。そして自民党と外務省が主導してきた日本外交はアメリカの「忠実な飼い犬」にすぎないと多くの国が見ている。

その日本は、国連の核廃絶決議案の提出など「ことば」だけは先行するものの、実際は2003年にイラク戦争の開戦が迫った段階で、IAEAのエルバラダイ事務局長も、前IAEA事務局長で国連査察チームのブリクス氏も国連安保理において「さらに査察を続けるべきだ」と主張し、フランスやドイツも開戦に反対していたにもかかわらず、小泉政権はブッシュ政権の開戦に対して「支持」を表明し、森田の理解では、主要国でただ一つ、今日に至るまでその過ちを認めることをしていない。

森田は、広島・長崎における核兵器使用がもたらした熱線・衝撃波・放射線が市民にもたらした巨大かつ深刻な被害について、その実相を世界の新しい世代の人々に伝え続けることはわが国の人類史的使命であると考えているが、自民党政権も外務省も、これまで大平内閣、中曽根内閣、宮沢内閣、福田康夫内閣と何度もサミットを開催してきたけれども、一度たりとも広島や長崎での開催を提案したことすらなく、こうした使命を果たす機会を逃してきた。

昨年は9月に河野衆院議長のイニシアチブでG8議長会議を広島で開催し、ペロシ米下院議長の被爆地訪問が実現したが、これは河野氏の個人的な信念と働きかけに基づくもので、外務省や与党内にこれを後押しする動きが当初からあったわけではない。

北朝鮮の非核化などは、日本の安全保障という面から見ても最優先の課題であるにもかからず、日本政府は「拉致問題」を非核化の問題と切り離すことに失敗し、結果として各国の努力の足を引っ張っている。

「唯一の被爆国」。自民党政権や外務省が言うなといいたい気分だ。少なくとも、顔を洗って出直せ。

【以下、時事通信より】

日本外交に大きな痛手=信任されず「失格」の烙印-IAEA事務局長選

 【ウィーン27日時事】日本政府は、新たな主要国際機関トップのポスト獲得を悲願としてきた。国際原子力機関(IAEA)事務局長選に当たっては、麻生太郎首相自らが昨年9月の国連総会で天野之弥ウィーン国際機関代表部大使の擁立を発表。外務省に中曽根弘文外相を本部長とする選挙対策本部を設置し、全力で天野氏の当選を目指した。それだけに、IAEA特別理事会で天野氏が選出されなかったのは日本外交にとって面目丸つぶれで、大きな痛手となった。

 日本がIAEA事務局長選にこだわった背景には、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の松浦晃一郎事務局長が今秋退任の予定で、主要な国際機関のトップを務める日本人が国際エネルギー機関(IEA)の田中信男事務局長だけになってしまうという事情がある。国際社会での存在感を高めるには、地球温暖化対策が新たな課題として浮上し、原子力の平和利用支援の重要性が高まる中、「核の番人」と呼ばれるIAEAの事務局長はうってつけの役職だった。

 ただ、信任投票でも当選を決められなかったことで、天野氏も南アフリカ共和国のミンティIAEA担当大使も「失格」の烙印(らくいん)を押された。やり直し選挙への出馬は可能とはいえ、実際に再挑戦するのは困難になった。

 こうした事態を予想し、関係者の間では特別理事会が始まる前から「第3の候補」として、セディジョ元メキシコ大統領や経済協力開発機構(OECD)原子力機関のエチャバリ事務局長(スペイン)らの名前が挙がっていた。(了)
天野之弥(あまの・ゆきや)
(2009/03/27-21:23)

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最近の中国、日中関係についての感想

先の全人代では、最近の世界経済の状況とそれが中国経済に与えている影響に焦点が当てられたため「政治改革は棚上げ」という批判報道もあったが、これは問題の緊急性と中国の国際的責任という面からはやむを得ないと思う。

世界の金融において中国の占める位置には大きなものがあり、IMFへの拠出を増やすなら中国は発言権を強めるべきべきであるという中国の主張には当然であるいうという側面がある。日本外交は、もし国連安保理でのポジションを強めたいと考えるならば「国連の安保理改革についてのわが国の主張などと合わせ、お互いの立場をサポートできれば良いと思う」と働きかけたらどうか。

全人代では呉邦国常務委員長から、年金や失業、医療保険などの内容を含む「社会保険法」を年内に成立させるという提案があったことも注目に値する。わが国も同様だが、経済が難しい時期においては、こうした分野の施策が充実していることが社会の安定に有益だからだ。

そもそも中国は「改革開放」「市場経済導入」以前においては、退職労働者の生活保障などは所属した「国営企業」の仕事だったのであり、「市場経済」に転換したなら、いわゆる西側の国々で導入している公的な社会保障制度を整備しなければ、「社会主義」の看板をかかげながら、資本主義国より社会保障で遅れをとるという逆転現象を招く。

全人代閉幕後の会見で温家宝総理が、将来台湾に「這ってでもいきたい」と発言したことは印象に残った。もっとも私は、最近の中国本土と台湾の関係のよい方向への変化を見るにつけ、また、同じ会見で温家宝総理は「われわれは積極的に政治体制改革を推進しなければならない。特に重要なのは社会主義民主政治を発展させ、人民の自由と権利を保障すること、司法体制改革により社会の公平と正義を実現することだ」と述べたが、こうした方向で着実な前進が図られるなら、おのずから問題は多くの人が予想するよりも早く解決に向かうのではないかと思っている。

それにしても、呉邦国常務委員長が全人代での発言で「西側の制度をまねることはない」「三権分立はやらない」という保守色丸出しの発言をする一方で、温家宝総理が会見でこうした政治改革重視を表明する発言をすることには指導部の中にも「色合い」の違いがあることを感じさせる。

中国指導部においても「温かみ」を強く感じさせる人物はかつては周恩来総理ということだと思うが、近年では大工さん出身で歯に衣着せぬ発言で人気のあった引退した李瑞環・元全国政治協商会議主席、それた温家宝総理だろう。昨年、四川省で流された涙は、自分のためではない、人民のために流した涙であることが我々にも伝わった。

日中関係は昨年の胡錦涛主席の来日の際に「戦略互恵」という高いレベルに引き上げられているが、70項目の共同コミュニケといっても、例えば環境の分野などは必ずしも具体的に進んでいないといった不満が中国側にあるようであり、着実な前進を図る必要がある。ショーのような外交より中味が重要だ。

なお、いまわが国の参議院との交流で来日している全人代の代表団=衆参両院が1年交代で交流=が沖縄を訪問することが産経新聞などに「米軍基地の情報を狙った領事館設置の布石」として注目されている。

沖縄は琉球王朝の時代、日本の室町時代・戦国時代、中国の明代に「日本、明国、東南アジア」と等距離にある貿易拠点として栄え、室町幕府が明と交易する方便として「朝貢」の形を整えたのと同様に明に朝貢する形式をとっていたため、形式的には日本と中国の両方をいわば宗主国としていたため、産経新聞が神経質になるのは理解できるが、ここは「沖縄は気候も人柄も暖かく、食べ物や美術工芸、地方色の強い音楽や舞踊など実に魅力的なところでありゆっくりしていって下さい。中国の方が台湾を『宝の島』と言われるのと同様、私たち日本人にとっての宝の島であると考えています」と軽く受け流すのがいいだろう。

そして、産経新聞にとっても、日本政府にとっても、あるいは本土の人間にとっても、先の戦争の終戦の遅れにより筆舌に尽くしがたい惨禍に見まわれ、現在も基地負担に喘ぐ沖縄を本当に大切にすることを真っ先に、真剣に考えなければならないる。中国に「手を出すな」などと言っている暇があるなら、そちらを先にすべきなのだ。
                                                                       
それにしても、産経新聞は佐々某の「北朝鮮のミサイルは、絶対に迎撃しなければならない」などという愚かな議論を大々的に掲載している。警察官僚あがりの石原慎太郎の選対本部長らしい意見だが、これは言ってみれば北朝鮮の「日中」「日米」離間策に乗せられる議論だ。

「戦争だ、という恫喝に屈するな」というが、前にも書いたが発射に「成功」した場合は、国際法上の多数説によるわが領空のはるか上を飛んでいくわけであり、偽装であるにせよ「人工衛星打ち上げ」の国際法的な手続きもとっており、これを「とにかく迎撃ミサイルを発射しよう」などというのは愚論中の愚論。麻生内閣の迎撃命令も「失敗して落ちてきた時」と言っているではないか。こんな頭も性格も悪い爺さんが、たまたま部下だったことがあるというだけで、故後藤田正晴氏の名前を出して自分に箔をつけようとしているのにはいつもあきれかえる。

北朝鮮の「人工衛星打ち上げ」は、そのやり方からして日本政府として容認できるものではないというのはわかる。一方、北朝鮮の農村や都市に暮らすごく一般の人々の窮状を思いやれば、ただただ「迎撃ミサイル発射」といきり立つのではなく、関係各国が種々の問題を乗り越え協力を強化することが必要と考えるべきだ。

こうした問題を考えても、中国と日頃から意見交換を密にし、協力を強化していくことが重要であると思う。
 

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2009年3月24日 (火)

小沢代表続投-衆院選、勝ちすぎないのもいいかもしれない

小沢代表が続投するそうだ。これでは民主党が一党で安定多数を確保して政権をとることは難しいだろう。

しかし、考えてみれば「社民党と連立組まなければ政権とれない」「法案を通すには日本共産党の協力も視野に入れなければならない」くらいの議席数の方が、日本の現状において何をどう転換しなければならないかということとの関係で言えばいいことなのかもしれない。負け惜しみのようだけれども。

この際、大事なのは小沢氏の一身のことではない。小沢氏の「夢」などどうだっていい。肝心なのは、これまでの「自民党政権下のどうしょうもない政治・行政・財界のありよう」を「どう転換するのか」を再度明確に示し、それを現実のものにすることだ。

誰かも言っていたが、野党が多数を握っている参議院の民主党などおとなしすぎる。日本の現状、例えば経済の落ち込みが欧米より深刻なのは、全て小泉・竹中時代にもてはやされた政策の結果である。田母神氏を野放しにして日本の平和と民主主義を危機にさらしているのも自公連立政権だ。

北朝鮮の拉致被害者の問題も、安倍晋三氏や中川昭一氏をはじめとする威勢のいい「ことば」が聞かれるだけで、小泉氏が日中関係、日韓関係を破壊したこと、安倍政権の時に安倍シンパのグループが河野談話批判の広告をアメリカの新聞に出して米議会を敵に回したことなどの影響もあって、実際には一歩も前に進んでいない。中山恭子といった人が何度も要職を占め、大臣までやったのに、何か具体的に成果を挙げたことが一つでもあるのか。現実を見れば、何の実績もないではないか。

小泉純一郎、竹中平蔵、安倍晋三、中川昭一、田母神元空幕長、偽装請負や派遣切りのキャノンの会長(経団連会長)や日教組の教研集会の予約を一方的にキャンセルしたプリンスホテルの幹部など、何度でも参考人招致でも証人喚問でもして、国民の前で問題点をはっきりさせるといったことに力強く取り組んでほしい。

小沢代表も、民主党所属の国会議員たちにも、こうしたことなども通じながら、次期政権のビジョンを明確に打ち出すということのみに焦点を当てて奮起してほしい。良くも悪くも、あなたたちが気張ってくれなければ、歴史の扉がしっかりと開くことがないからだ。

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2009年3月20日 (金)

中国の胡錦涛主席、訪中した北朝鮮首相にクギを差す。

中国の胡錦涛主席が訪中した金英逸(キムヨンイル)首相に対して19日、「6カ国協議を再開させることは、関係国の共通の課題だ」と述べ、ミサイル発射なども念頭に自制を促したという報道がなされている。

中国の北朝鮮に対する働きかけは、水面下で行われることが多く、このような報道に接するのは珍しいことだ。これはどのような「変化」を反映することなのだろうか。

言うまでもなく、1950年に始まった朝鮮戦争の時に、米軍の反撃で敗北の危機にあった北朝鮮に対し、建国間もない共産党政権の中国が鴨緑江を渡河して加勢し大きな犠牲を払いながら米軍を押し返して以来、中朝両国は「血で固められた同盟」という関係を誇ってきた。

今では北朝鮮は、中国からの食料、エネルギーなどの支援がなければ存立できないということは誰の目にも明らかなのだが、中朝関係は中国が北朝鮮のプライドをとても尊重する関係を結んできた関係があり、いまのキムジョンイル国防委員長の父親である金日成主席の時代から、日本側から中国側に対し「北朝鮮に対して影響力を行使してください」と働きかけても「ちょっと大きな声では言えませんが、全然言うこと聞いてくれないんですよ」という関係が続いてきた。

今回、公開の席で中国のトップから、かなりはっきりと例えばアメリカや日本も歓迎するような立場からの話が北朝鮮側に行われた。

この真意はどこにあるのか。中国として、米新政権が6カ国協議から米朝二国間に舞台を移すことのないよう、六カ国協議を本気で動かそうとしているのか。それとも、アメリカなどに一定のありばいを作ろうとしたのか。それとも、異例なトップによる半ば公開の場での発言ということは、さすがの中国も現在の北朝鮮のやり方にしびれを切らしかけているのか。

このトップからの注意喚起が、結果として北朝鮮のメンツを立てることになって、全体がいい方向に動くことに期待したい。しかし、逆にこのような明白な「助言」に対し、かつて毛沢東の中国がスターリンのソ連に反発したような過激な反応に出ないかちょっと心配がないわけではない。

しかし、いずれにせよ北朝鮮に関わることで日本の国益を実現したければ、「日米韓」をしっかり固めることとともに、中国の協力をいかに引き出すが決定的に重要だ。その点について現実が全く判っていなかった小泉政権に象徴される自民党政権、かつての外務省首脳部のあり方に対し、次期政権における「明確な転換」が強く求められる。

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2009年3月18日 (水)

米AIG巨額ボーナス、新規課税で取り戻せるかに注目

巨額の損失を出し、世界経済への影響を回避するためにアメリカ国民の巨額の税金を使った支援を受けて事実上の公的管理の下にある保険・金融会社AIGが、一部幹部社員に多額のボーナスを支給したことで、オバマ大統領はじめ民主、共和両党の政治家たち、また多くの国民が激しく怒っている問題についてだが、政治家たち怒っているのは選挙民向けのポーズという面が大きく、実際には取り戻せないのではないかと思っていた。

ガイトナー財務長官は「AIGはボーナス分を国に返却を」と求めているようだが、それではもらった人はもらい得だ。

しかし、報道を聞いているとボーナスを受け取った人から「税率100パーセント」などの課税によって取り戻そうとする動きもあるらしい。

ABCテレビのレポーターは、「議会でそのような法案が成立する可能性がある。ただし、それが法律的に正しいことかはっきりしていない」ということのようだ。

自民党政権下のわが国でもこのような場合、結局は力のある者のもらい得でうやむやになることがほとんどであるように思うので、貪欲な金融業者を野放しにしてきたアメリカが、ちょっとはましな対応をすることになるのか注目したい。

本当は、「公共事業を受注する業者の政治献金を禁止すべきだ」といった考え方と同様に、「税金の支援を受けた金融機関の職員の給与は、返済まで公的機関の許可制の下に置く」といった、一般的な制度を整えておくのがいいのではないか。

日頃から「高給をとりながらいい加減な仕事で自分の会社や内外の経済に損失を与えても、税金で穴埋めしてもらえて、何のペナルティーもない」というのは、公正さに欠けるように思う。次期政権にはぜひ考えて欲しい。

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2009年3月17日 (火)

ペイリン元副大統領候補の娘、婚約破棄=右翼政治家の粉飾がまた一つ露見=

昨年の米共和党大会で、家族の価値だの何だのと保守的な価値観を強調してブームになっていたペイリン副大統領候補の10代の未婚の娘、ブリストルさんの妊娠について、相手の10代の青年が壇上に上げられ「二人は結婚する」と発表があり、大いに盛り上がった。

それが、実のところ子どもは無事生まれたけれども、二人は婚約を解消し、ABCテレビが求職中の青年にインタビューすると「いつでも子どもに会える」と言うものの、持っている子どもの写真は胎内にいたときのX線写真だけだった。

二人は生き方をそれぞれ、よく話し合った上で自由に決めればいいことだ。とても嫌な感じがするのは「私たちはなんて立派な家族でしょう」といった演出によって有権者に対して自分たちの姿を粉飾したペイリン元候補(現アラスカ州知事)のことだ。

だいたい、ご立派なご宣託で右寄り、保守的、「愛国」的な価値を並べるような連中に限って、いざというときは無責任で、何の反省もないのが普通なので、あまり驚かないが。

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日本テレビ社長辞任

虚偽報道で日本テレビ社長辞任と聞き、報道がこうしたことでケジメをつけるのは結構なことと思う反面、政局にクビを突っ込んで「麻生を辞めさせた後は石原伸晃がいい」とか言っている人などの方が実権を握っていて、痛くもかゆくもないんだろうと思う。

本当は、実権持っている方が責任問われなきゃ、おかしいんじゃないか?

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2009年3月10日 (火)

オバマ政権がES細胞研究への助成解禁-「ひとりよがりのキリスト教原理主義」から「科学を尊重する政治」へのチェンジ

オバマ大統領がES細胞研究への連邦助成を解禁する大統領令に署名した(毎日新聞記事を後掲)という。アメリカ政治がブッシュ時代の「ひとりよがりのキリスト教原理主義」路線から、「科学尊重の現実重視」の路線へのチェンジを進めていることの証左だ。

これについて、朝からNHKのニュースを聞いていて気になったのは「キリスト教原理主義」への言及が無かったことだ。毎日の記事も「保守派」としているが同様だ。

【NHKのページより】

米大統領 ES細胞研究を助成  NHK 3月10日 6時52分

アメリカのオバマ大統領は、人の受精卵が分裂する過程で取り出すことができる特殊な細胞「ES細胞」を使った医療研究を助成する大統領令に署名し、「生命倫理の一線を越える」として拒否権を発動したブッシュ前政権との違いを鮮明にしました。

受精卵が分裂する過程の「胚(はい)」から取り出すことのできる「ES細胞」は、人体のさまざまな組織を作り出し、難病の治療への応用が注目されています。これについてオバマ大統領は9日、ホワイトハウスで演説し、「多くの研究者や医師、難病患者やその家族が待ち望んできた『変革』をもたらすときがきた。ES細胞の研究への助成を解禁する」と宣言しました。そのうえでオバマ大統領は「これまでの政権は健全な科学と道徳的価値観を取り違えてきた。この2つは両立できる」と述べ、研究を助成するための大統領令に署名しました。この研究をめぐっては、「初期の生命を破壊するものだ」という反対論が強いことから、オバマ大統領は厳しいガイドラインを設けるなどの配慮を示しましたが、議会が可決した法案に対し、「生命倫理の一線を越える」として、2度にわたって拒否権を発動したブッシュ前政権との違いを鮮明にした形となりました。

ブッシュ大統領による連邦予算支出禁止が、ブッシュ氏個人のキリスト教右派のイデオロギーや、選挙で共和党の強力な基盤になっているキリスト教原理主義勢力に対するサービスとして「歪められた政策」であったことは自明のことであるのに、容疑者がイスラム圏の人物による事件の際にはすぐに「イスラム教徒」「イスラム原理主義」とあげつらうのに対して、アメリカのキリスト教原理主義勢力に対しては遠慮するというのはダブルスタンダードであり、メディア全般に見られるバイアスだ。

もちろん、イスラムを名乗る過激派に対して「イスラム過激派」と表記することは適切だが、こんどのようなES細胞に関わるニュースで「キリスト教」に触れないなら、ただ単に「過激派」とすることが適当だろう。

いずれにせよ、シリアとかパレスチナの地に起こったユダヤ教、キリスト教、イスラム教は、唯一絶対神を信仰するいわば兄弟宗教で、世界中の紛争の大半はこのいずれかが関わるということは、まことに迷惑な話なのだが、日本人がこの中で、とりたててキリスト教の肩を持ついわれは無いはずなのだ。いくら自民党政権が盲目的なアメリカ追従を続けたとはいえ、アメリカが「宗主国」というわけではないのだから。

ちなみに板垣雄三氏によれば、「原理主義」ということばはキリスト教内部の概念で、「イスラム原理主義」という言い方は、キリスト教圏の人がそれを当てはめて使っているに過ぎないそうだ。

BS1の「おはよう世界」の税所玲子キャスターは「キリスト教の右派」ということばを使って解説していたが、ブッシュ大統領の連邦予算支出禁止は「こうした声に配慮して」という表現にとどまり突っ込み不足の印象だった。

【以下、切貼】

ES細胞:米、研究へ助成解禁 オバマ氏、大統領令に署名

 【ワシントン及川正也】オバマ米大統領は9日、ヒト胚(はい)性幹細胞(ES細胞)研究への連邦予算支出を解禁する大統領令に署名した。受精卵を利用するES細胞研究について、保守派のブッシュ前大統領は01年8月、「生命の破壊につながる」として連邦政府の助成対象を既に作られているES細胞に限定し、新たな研究への支出を禁止していた。

 オバマ大統領は「研究に取り組む科学者を積極的に支援する」と表明。保守派の反対論に対し「健全な科学と道徳的価値観は矛盾しない」と反論する一方、実施にあたり「厳格な指針」を策定する考えを示した。

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 ■解説

 ◇米の研究、より加速--日本・厳しい指針、「遅れ」批判も
 オバマ米大統領がさまざまな細胞や臓器になるES細胞研究支援に踏み切り、米国の研究は加速しそうだ。日本発の人工多能性幹細胞(iPS細胞)研究も技術の基礎はES細胞にある。この分野で米国が「独走」すれば、再生医療の競争で日本は厳しい状況になるが、受精卵を扱うだけに歯止めをどうかけるのかが改めて問われる。

 ヒトES細胞規制は各国で差がある。独は作成を禁止、仏は06年に作成を認めた。英は不妊治療で余った受精卵だけでなく、ES細胞作成のために受精卵を作ることが可能だ。日本は余剰の受精卵から作成を認めている。

 ブッシュ政権下では州の予算や民間の資金で連邦予算を補った。00~06年発表の関連論文453本の40%が米国発。英国10%、韓国8%などと続き、日本は2%、10位だ。

 背景には日本の厳しい指針がある。当初は細胞を実験室で使うだけでも、国が全研究員の適性審査を行った。研究者の批判を受けて、見直しが進められているが、中辻憲夫・京都大教授は「研究推進を掲げつつ、実際はブレーキをかけている。遅れは取り返しがつかないほどだ」と話す。

 遅れは、人工的に作ったES細胞であるiPS細胞の研究にも響く。米国の決断は日本の研究態勢にも波及しそうだ。【奥野敦史】

毎日新聞 2009年3月10日 東京朝刊

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漆間官房副長官「自分からは辞めぬ」は、「総理が、警察敵に回してクビにできるわけないだろう」という意味

漆間官房副長官゛が、「総理が辞めろと言えば辞めるけれども、自分からは辞めぬ」という意味は、「総理が、警察敵に回してクビにできるわけないだろう」という意味であると森田は思う。

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2009年3月 8日 (日)

N響神田さんのフルートはアメリカ製

今週の愛川欣也「パックインジャーナル」(朝日ニュースター)は小沢秘書逮捕「陰謀論」に重点があったらしいが、本放送は息子の高校の卒業式、当日の再放送はゲルギエフ~サンクトペテルブルグ・マリーンスキー劇場のストラビンスキー「火の鳥」「春の祭典」などのオリジナルに近い形でのバレエ公演の放送を受信するのを優先して、今後の再放送を見ることに。

世田谷区にある「科学技術学園高校」の卒業式は、どちらかというと勉強の苦手な生徒が集まる学校だが、校長や理事長の挨拶もよく練られた短いもので、吹奏楽バンドもテクニックは別として心のこもった演奏。なかなかテキバキとした気持ちのいい卒業式だった。

春の祭典のあの振り付けや衣装の版は、テレビでも通しで見たのは初めてで、とても興味深く良かった。それにしても、容姿ひとつとってもロシアのバレエはまだまだ層が厚いと感じた。

ところで、日曜に2年前だかのアシュケナージ指揮・N響ロサンゼルス公演のドビュッシー『海』のビデオを取り出して観たが、前の曲との間に現地レストランで寛ぐ団員たちの様子が流れ、フルートの神田さんが「私のフルートはアメリカ製で、私自身アメリカは初めてなので、楽器も初めての里帰り」という話をされていた。

神田さんの演奏は音楽性も豊か、音がとても美しい。あの黒い木管であろうフルートも名器に違いないと思っていたが「アメリカ製」と聞きちょっと意外な感じ。フルートの事情など全然知らないが、てっきりヨーロッパ製か日本製と思っていた。

もちろん、「アメリカ製」であろうといいものはいいのは日本国憲法も同じだ。

そういえば最近、左派系ブログでは森田敬一郎の親米色が少し浮いているような気がしている。

「右」の方にも、ちょっと前の産経論壇内に「親米右翼」と「民族派右翼」の二色の違いが目立ったけれども、森田の場合は「左派だけれども、相手がブッシュ&チェイニーでは全くダメだが、アメリカのリベラルとの積極連携なら志向する親米ハト」という第4の路線なのかなあとも思う。まあ、こうした分類やレッテル貼りよりも、肝心なことは中身だと思うけれども。

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船橋市議会休日開催

NHKのニュースで、船橋市議会の休日開催の話を紹介していた。

平日の昼間の開催では、働いている世代や学校に通っている世代はなかなか傍聴も難しいのが実情なので、よい試みだと思う。

これは学校の保護者会やPTAなどにも言えることだが、形骸化させないための一つの工夫だと思う。

「自民党時代のお任せ政治」から、「民主党時代の参加の政治」に向け、民主党の政策にこうしたことの推進をぜひ盛り込んでほしい。

【以下、NHKのページより切貼】

給付金支給めぐり日曜に議会   2009年3月8日 NHK

3月8日 19時44分

定額給付金の支給をめぐって、千葉県船橋市では日曜日の8日、市議会が開かれ、多くの市民が傍聴に訪れました。休日の開催は16年ぶりだということです。

これは、船橋市の市議会が、関心の高い定額給付金の支給方法などについて審議の課程を多くの市民に知ってもらおうと実施したもので、休日の開催は16年ぶりだということです。議員が給付金の支給時期や、支給にあわせた地域商品券の発行など、地元経済の活性化策について市の対応をただしました。これに対して、市は「来月中旬から申請書を送付し、5月中旬ごろに支給される見通しで、商店街がイベントなどを企画している」などと答弁していました。船橋市で定額給付金の対象となる人はおよそ60万人で、89億円が支給される見込みです。傍聴席にはおよそ80人が訪れて、熱心にメモを取りながら聴いていました。小学生の子どもを連れた会社員の男性は「定額給付金の支給は決まったことですが、自分の住む街でどのようなやりとりがされるか関心があります」と話していました。船橋市議会の村田一郎議長は「これほど傍聴者が多いのは初めてで、市民の関心に応えられたと思う」と話していました。

【以上切貼】

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2009年3月 6日 (金)

「献金返却」という自民党議員-証拠を見せろ。

加納時男議員とか、二階派とか、西松関係の献金を「返却する」と表明している自民党の議員たちがいて、それをメディアは大きく報道している。

これは、本当に返却したかちゃんと見届けないと怪しい話だ。検察が偽装とリークしている政治団体は解散しているというのだから、いまのところ「誰」に返したらいいのかハッキリしていないなどと言うではないか。

「そのうちハッキリしたら」などと言っているうちに、メディアの関心は他の方に移ってしまい、結局は逃げ切ろうという魂胆の議員もいるのではないか。

「ここに返しました。これがその領収書や振り込みの記録です」というものが提出されない限り、森田は「返却」を信じない。

メディアには社会部というものがあるのだから、検察リークばかり報じていないで、また政治部に遠慮ばかりしていないで、この辺でもちゃんと報道の使命を果たして欲しい。

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2009年3月 5日 (木)

長谷川憲正議員の「竹中参考人招致」要求を支持する

午後の参院予算委質疑の最後は、国民新党の長谷川憲正議員だった。朝日の記事も紹介しているが、長谷川議員は竹中平蔵氏が鳩山邦夫総務相によるかんぽの宿払い下げ問題に関連して「与野党の郵政族議員が結託して」などの非難を繰り返していることについて、竹中氏を参考人招致して見解をただすことを要求し、北沢委員長も「理事会で協議する」と引き取った。

聞いていてなるほどと思ったのは、政府が100パーセント株を持っているのだから、あまり日本郵政がおかしなことやっているならば、臨時の株主総会を開かせて、役員全部入れ替えてもいいのだし、外国にはういう前例もあるという話しだった。

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イミョンバク大統領の多国間軍縮交渉の提案

NHK・BS1で見た韓国KBSのニュースによると、オーストラリア訪問中のイミョンバク韓国大統領はオーストラリアの新聞に寄稿し、東アジアにおいても「多国間の交渉の枠組みを推進することで、北東アジアの軍備競争を抑制していくべきだ」との見解を示しているそうだ。

わが国の自公連立政権や外務省、防衛省から聞こえてくるのは「中国は軍事力を強化している」という話ばかりだ。せめてイミョンバク大統領の今回の発言程度の建設的な発信はできないものだろうか。

ただ騒いでいるだけでは、現実を変えることはできない。

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タックスヘイブン

昨日のNHK・BS1「今日の世界」後半の特集は、BBCがタックスヘイブンを取り上げたレポート番組の紹介だった。

リヒテンシュタインやジャージー島がケースとして取り上げられていたが、アメリカでもイギリスでも金融機関や大企業救済のために巨額な税金が使われている一方で、救済を求める企業の巨大な資産が「税率が低い」「当局の監視の目が届かない」タックスヘイブンに置かれて課税逃れ、資産隠しが行われているということに怒りが集まっているという内容だ。

国境を越える「多国籍企業」ということが言われるようになって30年にもなると思うが、労働者は「グローバルな競争」を口実に権利を削減され、賃金を引き下げられる一方で、カネ持ちは「監督・規制」には「グローバル化」が及んでいないことを良いことに、濡れ手で粟の大儲けに走るばかりでなく、今日の世界的規模のバブル崩壊、金融恐慌・景気後退を引き起こした。

4月のG20サミットでもこの問題が取り上げられる見通しだというが、日本政府からこの問題で、あるべき姿について何かいいアイデアが発信されたという話を聞かない。自公連立政権も、財務省や金融庁も、タックスヘイブンを規制することよりも、これを個人的にどう利用するかを考えたりとか、ワインを飲んだりとかで忙しいのだろうか。

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米ロ関係、ミサイル防衛(MD)に注目

アメリカで政権交代があれば、核軍縮やMDにも良い方向への変化があり得るということをここでずっと言ってきたが、いよいよ実際に動きが出てくることになる。

予定される米ロ外相会談では期限が切れるSTARTⅠに変わる戦略核兵器削減交渉の枠組みについて話し合われるということだし、オバマ大統領がメドベージェフ大統領に「イランの核開発を阻止できれば、アメリカのMD東欧配備は不要になる」という趣旨を含んだ書簡を送ったことが報じられたりしている。

これも世界が正しい軌道に戻るために必要な作業であり、大いに注目したい。これに関わって世界の政策潮流も変化しつつあり、わが国も安倍政権の時にMD開発・配備を決めているわけだが、各党の国防族以外の政治家たちにも(国防族以外だからこそ)、大きな視点から再検討をしてもらいたい。

なお、メドベージェフ大統領の反応についてNHK・BS1の今朝の「おはよう世界」は「MDについて話し合おうというのは評価するが、イランの核開発については取引しない」と要約したが、昨夜の「今日の世界」は「イランの核開発については取引しないが、MDについて話し合おうというのは評価する」と要約していた。前後を入れ替えただけだが、後者の方が米ロ関係全般に前向きな姿勢に聞こえる。

ちなみに、番組で紹介されたロシアRTRのインタビュー映像は「イランの核開発については取引しないが、MDについて話し合おうというのは評価する」という順に言及していた。

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ブラウン英首相は「議会演説」も

麻生訪米での日米首脳会談は「昼食会なし」「共同会見すらない」と言われたが、ブラウン英首相の場合は会談後に記者の質問を受け、昼食会もやり、「議会演説」も行った(切貼後掲)そうだ。

イギリスの首相としても5人目だったという議会演説は儀礼的なものだが、希望すれば誰でもできるわけではない。最近では安倍首相が訪米の際の議会演説を画策したものの、従軍慰安婦問題についての安倍首相の姿勢から認めるわけにはいかないというハイド下院外交委員長(当時、共和党)のホワイトハウス充ての書簡もあって実現できなかったという例もあった。

今回はムリムリ突っ込んだ日程だったため、イギリスと格差がついてしまったが、麻生政権がいつまで続きそうかということを外務省が考えたということもあるのだろうか。

もっとも、どの首相であれ「さすがに日本の首相はいい演説をするね」ということならいいのだけれど、そこはかなり心配だ。将来、もし日本首相の米議会演説という日が来るなら、村上春樹さんに原稿添削してもらうといい。

【以下、切貼】

英首相、新たな欧州観構築を  米議会で演説

 【ワシントン4日共同】ブラウン英首相は4日、米議会の上下両院合同会議で「『古い欧州』や『新しい欧州』など存在しない。あるのは米国の友人である欧州だけだ」と演説、4月5日にプラハで首脳会議を開く米国と欧州連合(EU)が協力し、経済危機を克服しようと呼び掛けた。

 ブッシュ前米政権でイラク戦争を推進したラムズフェルド国防長官(当時)は、開戦を支持したポーランドなどを「新しい欧州」と称賛する一方、反対したフランスやドイツを「古い欧州」と批判した。首相はこうした欧州観をいさめ、オバマ政権下で米欧関係を再構築する必要性を訴えた。

 4月2日にロンドンで開かれる20カ国・地域(G20)の第2回首脳会合(金融サミット)を主催するブラウン首相は、今回の危機を「『経済のハリケーン』が世界中に吹き荒れた」と形容。危機克服には各国の政策協調が必要と力説した。

2009/03/05 09:11   【共同通信】

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政治的判断が稚拙に見える「バシル大統領訴追」だが、世界の人道と人権の歴史にとっては必要な蛮勇かもしれない

「国際刑事裁判所(ICC)がスーダンのバシル大統領を起訴」というニュース(後掲)があった。

ある国の国家元首による残虐な行為に対し、国際社会が法に基づいて人権を守るための措置を執行するという、大きくはこれからの世界が進むべき方向に則ったことである。

もちろん、執行にあたっては実際には難しい問題がある。「スーダンの主権の独立」との関係で、誰がどうやってバシル大統領を逮捕できるのかという問題がある。ダルフール紛争には大きく言ってイスラム教徒のアラブ人勢力による、キリスト教徒の黒人勢力の弾圧という構図があり、また中国がバシル政権に肩入れしてきたという側面もあるため、他の同様な問題よりも欧米のメディアなどの注目を集めているという見方もある。

さらに言えば、今回の訴追により国連や各国のダルフールの難民支援活動がバシル政権側により脅威にさらされることにつながるといった問題もある。

ダルフールのいままさに迫害されている人々の状況が実際に良くなることと、新しい国際刑事機関により、普遍的な正義が実現される手だてが整えられること。一度に両立することが難しい問題にも見えるが、世の中のことで簡単に解決できることなどない。関係者の努力と知恵により人道と人権を守る国際機関が成長するステップとなってほしい。手をこまねいていては歴史は前に進まない。

【以下、切貼】

スーダン大統領に逮捕状  ダルフール紛争でICC  共同通信 2009年3月4日

 【ブリュッセル4日共同】スーダン西部ダルフール紛争をめぐり、国際刑事裁判所(ICC、オランダ・ハーグ)は4日、戦争犯罪と人道に対する罪などで、スーダンのバシル大統領(65)に対する逮捕状を発付した。2002年に設立条約が発効したICCにとって現職の国家元首に対する初の逮捕状。同法廷のモレノオカンポ主任検察官が昨年7月に請求していた。

 ダルフール地方では03年2月、アラブ系の中央政府に対する黒人系勢力の反政府活動が激化、政府軍はアラブ系民兵と協力して、黒人系住民の村などを無差別に襲撃した。国連によると、約30万人が死亡した恐れがある。

 検察官は、大統領が軍などを指揮して少なくとも3万5000人の市民を殺害したほか、約250万人を難民キャンプに送り、無差別に強姦したなどと主張している。

 ICCは自前の警察力を持たないため、逮捕状執行は外遊先の国が身柄を確保した場合などに限られる見通しだ。ICCは07年5月にもスーダン政府高官ら2人に対する逮捕状を出したが、政府は引き渡しを拒否した。

【以上、切貼】

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2009年3月 3日 (火)

「小沢民主党代表の公設秘書逮捕」-民主党指導部の危機管理能力が問われる

党首が当事者の問題であり、ここは鳩山幹事長、菅代表代行をはじめとする党首を除いた党首脳部の正念場だ。

鳩山幹事長の当初のコメントは、ダメージを弱めて様子を見るために致し方ないと思う。戦術的には適切な対応だったかもしれない。

「企業が政治家に献金はダメ。ただし、政治家個人ごとに設けられている政党支部あてにはOK。パーティー券の購入は良し。しかも1回20万円以内なら名前出さなくて良い」

こんなところが基本ルールだと思う。このルールを聞いたとたんに、回転のいい人なら「何回もパーティーを開いて、各回20万円以内の購入を繰り返してもらえば、いくらでも透明性のない献金をしてもらえる」など、いくつもの抜け穴を考えつくだろう。

西松建設が考えた抜け穴は、「企業の献金」ではなくて、「社員たちの個人の献金」ですよという形式を整え、あとで個人が献金した分を会社がボーナスなどで穴埋めしていたということらしい。

「いいや、個人献金として集めた団体から、上限などの制限も含めすべて適法に受け取ったもので、形式も全て整い、届け出も適正だ。小沢事務所側に何の手落ちもない」というのが、小沢氏や民主党の立場だ。

東京地検特捜部は「形式はそうだが、それは偽装で企業献金だ」と言っているわけだ。

小沢氏側にも言い分があるわけで、法律的には最高裁で有罪が確定するまでは「無罪」を推定すべきだ。ただ、それはあくまで「法律的には」という話で、法律的に正しいということと、政治的に賢明ということは食い違うことがあり得る。

スピード違反で走っている車は多いし、酒気帯び運転も根絶されているわけではない。検挙されるのはほんの一部に過ぎない。-だからといって、検挙されたことをなかったことにすることはできない。

秘書逮捕が不当ないし間違いだったことを証明することは可能だろうし、そう信じたい。しかし、目前の、世界政治の転換点に行われる、日本の政治史にとって重要な選挙には間に合わないだろう。

ここは民主党指導部のギリギリの判断を見守りたい。

ただ、こう書いてきて、やはり「民主党がさわやかに政権をとる」というイメージにより、新しい政権への国民の支持、求心力を作り出すためには、小沢さんが「ここは一度、黙って身を引かせていただきます」と言うことは意味のないことではないという気持ちが強くなってきた。

小沢氏がそう言ったときに、森田は「無責任だ」「敵前逃亡だ」というつもりはない。

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2009年3月 2日 (月)

「両陛下、真珠湾訪問を検討」報道(ワシントン共同)を歓迎する

両陛下の真珠湾訪問が計画されているという報道(下に切貼)を見て、これはとても良いことだと思った。

たとえ家族同士であっても、人と人の一日のつきあいは「おはよう」の挨拶ではじまる。国と国の付き合いであれば、お互いの国のために命を捧げた人々に敬意を表するということが大事な出発点の一つだろう。

戦後の日米関係は、日本がアメリカの示した「自由と民主主義」「武装解除」の憲法草案をほぼ丸呑みし、また米軍の極東戦略(後に中東まで=麻生総理が「自由と繁栄の弧」と呼ぶ=)のため常時駐留を認める、アメリカは天皇制の存続を認めるという取引を出発点にしている。

現在までも、われわれ日本人がアメリカの大衆文化にどっぷり浸かってきた=例えばフランス流の赤ワインブームも、英国風ガーデニングもアメリカメディア経由=ということもあるわけだが、タテマエや美辞麗句はともかく、日米の関係は要は「ビジネスと安全保障」のつきあいであり、心と心の触れあいというところではいま一つ、というのが正直なところではなかったか。ジャパンパッシングが言われ、鳥居坂の国際文化会館の日米文化交流行事なども往事の賑やかさに比べ寂しいものだという。

ちょうど天童荒太氏の『悼む人』が話題になり、『おくりびと』が米アカデミー賞の外国語映画賞を受賞したことなどは、天皇陛下の真珠湾訪問と追悼の機が熟してきていること、あるいはアメリカ人の心に伝わるには良い時期であることを示しているのではないだろうか。

もちろん、天皇の国事行為は憲法に列挙されているものに厳しく限定されるべきで、今回のことも政治的意図は排除されるべきである。

しかし、モンデール駐日大使(当時)の東京大空襲の追悼式典への密かな参列、昨年のG8下院議長広島会議に際してのペローシ下院議長の:原爆死没者慰霊碑に対する丁重な弔意と、それへの答礼の意味も込めた昨年末の河野衆議院議長の真珠湾訪問などは、タテマエの関係や、ビジネスの関係を超えた、日本人とアメリカ人の本当のつきあいのために大きく役立つに違いない。

森田はこれらと同じような視点から、報じられた天皇陛下の真珠湾ご訪問の実現を強く願う。

同時に、アメリカの大統領が日本で同様な行為を行いたいと申し出た時のために、靖国神社がどうしても「A級戦犯」の合祀をやめないというのなら、千鳥ヶ淵墓園の大幅拡充整備など、誰もがわだかまりなく参拝できる国の施設の整備を急ぐべきである。

【以下、切貼】

両陛下の真珠湾訪問を検討  和解象徴、7月軸に日程調整

 【ワシントン1日共同】今年夏に予定される天皇、皇后両陛下のカナダ公式訪問の帰途、両陛下による米ハワイ州の真珠湾訪問が検討されていることが1日分かった。日米関係筋によると、7月を軸に日米両政府が日程調整に入っている。太平洋戦争開戦の舞台となったオアフ島の真珠湾には昨年12月に河野洋平衆院議長が訪れたが、現職首相もこれまで訪問していない。実現すれば、戦後の清算と和解を象徴する歴史的な訪問となりそうだ。

 両陛下は戦後50年の1995年に広島、長崎、沖縄を訪問。戦後60年の2005年には、太平洋戦争の激戦地となった米自治領サイパンを訪れるなど、一貫して「慰霊と鎮魂の旅」を続けてきた経緯がある。

 両陛下の真珠湾訪問は、1994年6月の公式訪米でハワイに滞在した際も計画されたが「天皇の政治利用に当たる」などの反対論が起き断念した。両陛下の外国訪問は2007年の欧州歴訪以来2年ぶりとなる。両陛下の体調も考慮に入れながら慎重に日程調整が進められている。

 ハワイでは日系人団体との交流を主な目的とし、その合間に真珠湾を訪れることが検討されている。真珠湾には旧日本軍の攻撃で沈没した米戦艦アリゾナ記念館があるほか、1945年9月に東京湾の艦上で降伏文書調印式が行われた戦艦ミズーリも係留されている。

2009/03/01 21:54   【共同通信】

【以上、切貼】                                                                                 

                   

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2009年2月27日 (金)

それでは、小沢一郎氏の「第7艦隊で充分」発言に反撃する自民党議員たちに任せておけるのか

小沢氏の発言について、自民党側から「日米安保を損なう」「自主防衛力強化で社民党などとやっていけるのか」とオニの首をとったような批判が寄せられている。

しかし、国民は例えば年金について、ずっと自民党政権と厚生労働省、社会保険庁に「お任せ」でやってきてどういうことになったのかを思い出さないわけにはいかない。

年金についてはお粗末だったけれども、外交・安全保障は自民党政権と外務省、防衛省のやり方については絶対大丈夫だから任せて欲しいと言われても、マユにツバをつけて考えた方がいいだろう。

「アメリカが日本を守っている。日本とアメリカは自由と民主主義という価値観を共有している。だからいまのやり方が正しい」という刷り込みをボーッと信じてしまっていると、いつか年金がボロボロになっていて衝撃を受けたように、日本の外交・安全保障がとんでもないことになつていたことに驚くことになる。

すでに小泉政権の時に、国連がオーソライズしないイラク戦争に憲法の趣旨を踏みにじって支持表明し、陸上自衛隊をイラクに派遣したり、周辺国に航空自衛隊を派遣したりしていることは、そのことの証左とも言えるだろう。

民主党、あるいは小沢一郎氏の外交・安保政策については、かつて小沢一郎氏と横路孝弘氏ら旧社会党グループの間に基本的な合意ができており、自民党や一部メディアの「全くバラバラ」という批判は当たらない。

フジテレビ「とくダネ」の小倉さんも、小沢発言は国民が本当のことを考えるキッカケになるかもしれないと言っていたが、民主党もこの際は、前原前党首が麻生総理に「尖閣も日米安保の対象であることを認めるよう求めろ」といったような、これまでの路線をさらに進めるような方向ではなく、むしろ自民党政権の外交安全保障政策の基本的な考え方について厳しく再検討を求めていくという姿勢が必要だろう。

アメリカから見れば、特にアメリカ軍部から見れば、美辞麗句はともかくとして「日本は戦争に打ち負かした国であり、そこに置く基地はアメリカの既得権益であり、しかも太平洋の西側にあって東アジアから中東にかけて大兵力を動かすときに米本土やハワイを起点にするよりずっと便利。しかも基地の地代は日本政府が払っているし、『思いやり予算』もある。横須賀のドックは第七艦隊の空母をメンテナンスする能力が特に優れており、そして何より『自民党政権』は、『アメリカが日本を守る』。『アジア太平洋の平和と安定に協力しよう』と言ってやれば、何でも言うことを聞く」ということなのだ。

アメリカとの関係は、引き続き日本にとって最も重要な国際関係の一つであることは言をまたない。しかし、そのことと相手の言いなりになることは別のことであり、当然、日本は日本の利益を冷静かつ慎重に考え、その上でアメリカと良い関係を結んでいくということが必要だ。

小沢さんには横路グループとの合意を尊重していって欲しいが、やっぱり心配なのは小沢発言を受けて興奮して「俺たちでなければ日米安保は運営できない」とうっとりしている自民党幹部の政治家たちだ。玉置浩二と石原真理子のルンルンぶりを見るのと同じような、この人たちこそ現実離れしたファンタジーに浸っているのではないかという危惧を持つのは森田だけだろうか。

【以下、毎日新聞、共同通信より切貼】

自民:小沢代表批判相次ぐ 在日米軍削減論で

民主党の小沢代表=盛岡市内で2009年1月31日、狩野智彦撮影 在日米軍削減論を掲げた小沢一郎・民主党代表の発言をめぐって26日、政府・自民党から批判が相次いだ。麻生太郎首相は26日夜、首相官邸で記者団に対し、一般論と断りつつも「防衛に少なからぬ知識がある人は、そういう発言はされないんじゃないか」と強調。小沢発言を引き合いに、民主党の政権担当能力に疑問を投げ掛ける戦術に出た。

 小沢氏は25日、大阪市内で記者団に対し「米国のプレゼンスは必要だが、おおむね(米海軍横須賀基地に拠点を置く)第7艦隊の存在で十分だ。日本の防衛に関することは日本が責任を果たせばいい」と発言した。これに対し、河村建夫官房長官は26日の記者会見で「非現実的だ。政権交代を標ぼうする民主党代表の考えとしてはいかがか」と皮肉った。

 一方、自民党の町村信孝前官房長官も26日の町村派総会で「暴論以外の何物でもない」と厳しく批判。党内からは「日本の軍事増強でカバーする発想なら、共産党や社民党がよく一緒に行動している」(伊吹文明元幹事長)、「民主党はもう政権を取ったような気分で、言いたい放題言っている」(安倍晋三元首相)など、疑問を呈する声が続いた。【三沢耕平、坂口裕彦】

毎日新聞 2009年2月26日 20時59分(最終更新 2月26日 23時01分)

小沢代表の発言要旨     2009/02/26 16:18   【共同通信】

 在日米軍再編に関する小沢一郎民主党代表の発言要旨は次の通り。

 ただ米国の言う通り唯々諾々と従っていくということでなく、私たちもきちんとした世界戦略を持ち、どういう役割を果たしていくか。少なくとも日本に関係する事柄は、もっと日本自身が役割を分担すべきだ。そうすれば米国の役割は減る。この時代に前線に部隊を置いておく意味はあまりない。軍事戦略的に(米海軍)第7艦隊が今いるから、それで米国の極東におけるプレゼンス(存在)は十分だ。あとは日本が極東での役割をしっかり担っていくことで話がつくと思っている。(24日、奈良県香芝市で記者団に)

 (米空軍は)いらないと言っているのではなく、日本もきちんとグローバル戦略を米国と話し合って役割分担し、その責任を今まで以上に果たしていかなければいけないという意味で言っている。日本も米国におんぶに抱っこになっているから。自分たちのことは自分たちでやるという決意を持てば、米軍が出動部隊を日本に置いておく必要はない。ただ、どうしても東南アジアは不安定要因が大きいので、米国のプレゼンスは必要だ。おおむね第7艦隊の存在。あとは日本の安全保障、防衛に関連することは日本が、自分のことなんだから果たしていく、そういうことだ。(25日、大阪市で記者団に)

2009/02/26 16:18   【共同通信】

【以上、切貼】

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2009年2月23日 (月)

ファインスタイン上院議員らがクラスター爆弾禁止法案を提出

『毎日新聞』2009年2月23日付記事によれば、米上院のダイアン・ファインスタイン上院議員らが、アメリカ議会でオスロ条約締結後初めてとなるクラスター爆弾使用禁止法案を米議会に提出したという。歓迎したい。

先日のオバマ大統領の就任式典で進行役を務めたカリフォルニア州選出の民主党、元サンフランシスコ市長の女性議員であるファインスタイン氏は銃器規制論などでも有名なリベラル派で、ブッシュ政権が地下施設への攻撃を想定した新型核爆弾の開発を企図した際には、本会議場にヒロシマ・ナガサキの核被害を示す写真パネルを持ち込んで関連予算の成立阻止の先頭に立ち、同構想を事実上葬った中心人物だ。

民主党大会で大統領候補がオバマ氏に一本化された直後、オバマ候補とヒラリー・クリントン上院議員の二人だけの会談に自宅を提供したことでも知られるが、バネッタCIA長官の指名について報道があった際には上院情報委員長として「聞いてない」と発言、これは「中道」のオバマ側近グループに比べリベラル色が際だっていることの反映かも知れない。

オバマ政権については、その布陣から言っても例えば沖縄の基地負担軽減などを念頭に辻本清美代議士(社民)らから「期待できないものもあることを銘記しておく必要がある」という趣旨の発言がある。それはそれで正確かつ良い指摘だが、同時に民主党リベラル派や社民党、日本共産党の人々、あるいは平和指向の市民団体の人々は、「自民党追随」が基本の自民党議員たちや外務省の連携の対象からこぼれているに違いないファインスタイン議員のような議員や、そのスタッフたちとの交流、連携を積極的に図っていくべきだと思う。

【以下、上記記事の切貼】

STOPクラスター米議会議員団上下両院に使用禁止案を提出

 【ワシントン大治朋子】不発弾が市民を殺傷しているクラスター爆弾について、米議会の上下両院の議員団がこのほど、米軍による同爆弾の使用禁止を定める法案を両院に提出した。昨年12月のクラスター爆弾禁止条約(オスロ条約)締結後、米国で同爆弾の使用を規制する法案が提出されるのは初めて。米国防総省は禁止に反対しているがオバマ大統領は積極的で、議会でどこまで支持が集まるかが焦点となる。

 カリフォルニア州選出のファインスタイン民主党議員ら上院議員19人は11日、同爆弾の使用禁止などを求める法案を上院に提出した。下院でもマサチューセッツ州選出のマクガバン民主党議員ら民主、共和両党の7人が同日、同様の法案を下院に出した。その後同院ではさらに支持が集まり、共同提案者は17人(22日現在)にまで増えている。

 法案は不発率が1%超のクラスター爆弾の使用を即時全面禁止。さらに使用が認められる対象も「軍事的目標に限り、一般市民が存在するか、もしくは通常居住するとされる地域では使わない」と厳しく限定し、事実上の全面禁止に近い内容となっている。

 米議会ではクラスター爆弾について、一部議員が断続的に規制法案を提出していたが、大半は採決にも至らず継続審議などになった。06年夏の第2次レバノン戦争で不発率の高い米国製クラスター爆弾が多数使われたのを機に、上院は同年9月、国防予算案の審議で市民が密集する地区での使用禁止を求める一部修正案を審議した。反対多数で否決されたが、当時上院議員だったオバマ氏は賛成した。

 法案審議に先がけ、同爆弾の禁止を求める国際平和団体「国政立法フレンド派委員会(FCNL)」(本部・ワシントン)など67の市民団体はオバマ大統領に対し、オスロ条約に署名するよう求めた。

 米国では国防総省が国際世論に押される形で昨年7月、「新方針」を発表。2018年以降は不発率1%超の爆弾の使用を禁じる方針を定めた。しかし事実上、今後10年間の使用を認める内容だと批判されている。

毎日新聞 2009年2月23日 東京朝刊

【切貼以上】

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2009年2月22日 (日)

「日本の財務相がバチカンのラオコーン像によじ登って警報鳴らす」-爆笑と言ってはいられない

今週末も新聞切り抜きなどしながら、羽根木公園・梅まつりの川場村の売店に飲むヨーグルトを買いに出た以外は在宅の週末。

あいかわらずのテレビ。森田敬一郎の発言に続いて(笑)、小倉さんがとくダネの「週間エンタマイスター」で取り上げた幸田浩子さん。月末の津田ホールのチケットは売り切れのようだが、昨年四月の紀尾井ホールでのN響メンバーによるアンサンブルをバックにしたコンサート(NHK・BS)の放送録画を見る。

「とくダネ」で紹介していたドンギアという作曲家が彼女に捧げたという「新しい色の祝祭にて カリヨン」は、そこで紹介されていたイタリアのアンサンブルをバックにしたものより少しテンポが速めのよう。モーツァルトのコンサートアリア『あなたに明かしたい、おお神よ』K.418がとりわけ素晴らしい歌唱だった。

もうひとつは日本映画専門チャンネルで放送された映画『長州ファイブ』(2006年)。幕末の井上、伊藤らの密航は教科書にも出ているかも知れないが、高校生などがイメージをつかむのに良い映画だと思う。

長州は、明治後の軍国主義と政官財癒着を先導したグルーブだけに手放しで礼賛する気にはなれないが、井上が後に条約改正交渉で「鹿鳴館」など軟弱と批判された漸進路線をとったり、日露戦争後に米ハリマンの「南満州鉄道の日米共同経営」提案に前向きの姿勢を示したこと、あるいは伊藤が日露戦争前後にロシアに対して宥和的と言われたハト派的な姿勢の根底に、命がけで体得した国際政治の現実感覚があったことを想起させる。

ところで、録画で見た先週火曜日放送のNHK『爆笑問題のニッポンの教養』は美術解剖学の布施英利さんの話でとても面白かったが、番組のはじめの方でいくつかの美術の映像が流された時に「あれ、これどこかで見たな」という彫刻。

今朝、朝日新聞2009年2月21日付社会面で見たバチカン博物館蔵「ラオコーン」像だ(!)

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中川昭一前財務相兼金融相があの泥酔会見のあと、バチカン観光で柵を乗り越えて警報を鳴らして恥をさらした時に、よじ登ったやつらしい。

まあ、いつ世でも猪武者のように威勢のいいことを主張するのは、たいてい現実を知らない愚かな人々であり、「国家、国家」と声高に叫ぶ連中にかぎって、「ローマのレロレロ」のように国益を大きく損ねるのが関の山なのだ。

威勢がいいのは自民党ばかりではないかもしれないが、『長州ファイブ』でも見て、先人の苦労を学ぶべきだろう。

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2009年2月 8日 (日)

注目記事-共同通信のムシャラフ前大統領インタビュー

パキスタンの内政・経済の安定がアフガニスタンを含む中東の東側ひいては世界の平和と安定の焦点であること、また核不拡散・核廃絶の問題においてパキスタンが重要なカギを握っている点から、注目せざるを得ないインタビュー。

退陣した軍人出身の前大統領とはいえ、現在の民主派政権の政権担当能力には不安が残り、ムシャラフ氏は批判を浴びつつも出してきた結果に着目すれば有能な政治家だったという点もあり、インタビューを実現した共同通信はいい仕事をしたと思う。

日本政府としては第一義的には現政権を支え、パキスタンの民生向上への協力に力を尽くすべきだが、水面下でムシャラフ氏とも接触を保ち情報取得、意見交換をしていくべきだろう。

【以下、切貼】

ムシャラフ前大統領が単独会見  「被爆国日本に全部話す」 2009/02/07 21:37

 【イスラマバード7日共同】パキスタンのムシャラフ前大統領は7日、首都近郊ラワルピンディの旧大統領公邸で共同通信の単独会見に応じ、同国からの核拡散問題について「唯一の被爆国である日本政府に対し、聞かれればすべてを話す義務がある」と表明した。また、核拡散を主導したとして在任中に軟禁下に置いた科学者カーン博士が6日に軟禁を解除されたことについては「彼が拡散した明確な証拠がある」と述べ、博士の「個人的な犯行」との見方を強調した。

 昨年8月の辞任以降、ムシャラフ氏が会見に応じるのは極めて異例。核拡散の詳細を明らかにしてこなかったムシャラフ氏が今後、日本政府に対し核拡散の経緯などを説明する可能性を示唆した。ただ実際に何を明らかにするかについては言及を避けており、実態解明にはなお時間がかかりそうだ。

 核関連技術や資機材を北朝鮮やイランに拡散させたとして2004年に軟禁下に置かれたカーン博士は軍の核拡散への関与を指摘しており、ムシャラフ氏は「彼はうそつきだ」と強く非難。軟禁解除後も双方の主張は食い違っている。

 在任中に進めた核ミサイルや核施設開発については「他国の支援はもう必要ない」と表明、現在は自力開発が可能になったことを明らかにした。カーン博士は昨年、共同通信に対し、1970-80年代に日本やドイツなどから核兵器開発に必要な「重要な部品」を入手したと証言していた。

2009/02/07 21:37   【共同通信】

【切貼、以上】

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そもそも「国債発行」には「貧乏人から金持ちへの所得移転」の側面

「無利子国債」の名の下に、相続税がかからない国債を発行しようという話が出ているという。やはりお金持ち優遇の自民党や財務省はたいしたもので、こうした経済危機の中にあっても、どさくさ紛れに「資産・所得格差」を次世代にまで持ち越す政策を新たに導入するつもりらしい。

もっとも、国債の大量発行にはもともと「貧乏人から金持ちへの所得移転」という要素がある。

30年ほど前に森田が私大の「経済原論」の講義をとった頃は、ケインジアンも半分近い勢力を保っていて、講師で来ておられた故長谷田彰彦・学芸大教授などは「国債は、借り手も貸し手も国民なので、外債に頼らない限り何の問題もない。大蔵省が国債をいやがるのは、銀行に頭を下げなければならないからというだけだ」といった具合だった。政府が借金して公共投資を行えば、ある程度の乗数効果が望めた時代には、必ずしもトンチンカンな議論ではなかったのである。

経済の成熟化で、いまは「投資は効果の大きい分野に」という点に議論を集中しなければならないわけだが、さらに、無利子国債という名の「相続税のかからない国債」の議論を聞いて、森田がずっと考えていて世間ではあまり言われない論点にここで触れておきたいと思った。

素人だけに雑ぱくな議論になるが、以下のようなことだ。ある時期までのケインジアンたちが言っていたように「国債の借り手」も「貸し手」も共に国民だ。ただし、森田が強調したいのは、貸し手と借り手は同じ人ではないということだ。

端的に言えば「国から国債を買って利子を受け取る人」は裕福な人であり、「税金を払って、国債の買い手に払う利子を負担するのは国民全体」なのである。

もちろん、お金持ちの方が税負担は重いのだが、近年までお金持ちの税負担をどんどん軽くしてきたのがわが国において歴史的な流れであり、巨額な財政赤字を作り出しておいて、「新たな負担増は(比例税の)消費税で」というのが、財務省・財界・自民党と、そこにへつらう学界、大手メディアが流してきた話だ。

巨額な国債を発行すると、巨額な利払いが発生する。その利子を受け取るのはお金持ちであり、利子を払うのは国民全体。しかも、低所得者の負担割合を高める「税制改革」が着々と進行している。

そうして格差を拡大していく中で、こんどは「相続税免税」という「格差固定」の知恵を出す。われわれがボーッとしていると、税制はどんどん格差拡大・固定の方向に歪められていく。

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2009年2月 6日 (金)

日本も「宗教地域協力事務所」設置しては

「年越し派遣村」がクローズアップされた時期に、朝日新聞の「声」欄に二度にわたって「お寺は何をやっている。こういう時は本堂を開放して、困っている人を助けるのが宗教の役割ではないか」という投書が載り、フジテレビの「トクだね」でもコメンテーターの一人が同様の言及をしていた。

お寺をはじめ宗教には、こうした面での役割をぜひ果たしてほしい。また、わが国が国際社会において果たすべき役割の一つに、しばしば紛争やテロの温床ともなる途上国の貧困や社会問題への取り組みがある。そうした面でも宗教が果たし得る役割は大きい。

アフガニスタン、ソマリアなどの問題について、危険は伴い、自衛隊派遣云々よりかえって大変なことは事実だが、文官や民間による農漁業支援や教育、保健衛生支援などの方がよほど問題の根本的な解決に役に立ち、わが国に向いている。

政府にとってNGOなどとの協力、NGO活動に対する支援が重要だが、その際に「宗教」という点に着目することは意義がある。モチはモチ屋ということばがあるが、例えばアフガニスタン支援を考えるときに、日本ムスリム協会の知恵と力を借りるという発想は大事なのではないか。

日本の伝統宗教、新興宗教にも「世界宗教者平和会議」といった平和に貢献しようという志向は存在する。「他宗教と協力するより、うちのボスにノーベル平和賞を」というところはあるかもしれないが、ブログで葬儀屋のようなことしかやっていないではないかと言われているよりは、世界平和に直接に貢献したいという志を持つ信仰者も多いのではないか。

政府がコーディネーターの役をやり、対象地域によって適切なグループが前面に立ち、政府と他の宗教は後方支援に全力を挙げる=例えばアフガニスタンにキリスト教団体を派遣すれば、韓国のキリスト教団体の事件があったようにテロの標的になってしまうだろうから、そうしたことは避けなければならない=。

国内のムスリムの力だけでは足りないというのなら、インドネシアやマレーシアの支援団体に資金や後方支援で協力するという考え方もあっていいのではないか。ヒラリー・クリントン国務長官の東アジア訪問にインドネシアが含まれるのにはそういう要素があるのかも知れない。

自民党や民主党の右派も、伊勢神宮参拝ばかり熱心にやっていないで、考えるべきことがある。神社だって「総理の靖国参拝実現」などと内向きのことばかり言っていないで、若い人々が世界の中で誇りを持って生きていけることの助けになるような、神社自身の国家に対する積極的な貢献を考えてほしいものだ。

【以下、毎日新聞2009年2月6日付記事の切貼】

オバマ米大統領:宗教事務所新設 「特定宗派こだわらず」

 【ワシントン大治朋子】オバマ大統領は5日、地域の経済活性化や貧困、教育対策を目指す「宗教地域協力事務所」をホワイトハウスに新設するよう命じる大統領令に署名した。同様の組織はブッシュ前大統領も設置したが、大統領を支持する一部キリスト教右派らが活動の中心となり、「政教分離」を求める批判が絶えなかった。

 AP通信などによると、各種宗教団体のリーダーら25人が同事務所の顧問を務める。地域の宗教団体や非営利法人の活動を支援し、貧困対策や就職支援などに取り組む。また、海外の宗教団体とも連携し、異教派間の対話促進に努めるという。

 オバマ大統領は設置にあたり、特定の宗派にこだわらない方針を強調。「米国が求めている変化は政府だけではなしえない」と述べ、宗教界の協力の必要性を訴えた。

 ブッシュ前大統領が設置した組織も公費で運営されたが、スタッフが特定の宗派に限られ、オバマ大統領は選挙中「政教分離」の必要性を訴えた。

【切貼終わり】

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2009年2月 5日 (木)

【切貼】過去に来広 米大統領補佐官 '09/1/21広島の地方紙 『中国新聞』

やはり少し前の、広島の地方紙『中国新聞』より。記憶にとどめておきたい。

【以下、切貼】

過去に来広 米大統領補佐官 '09/1/21 『中国新聞』

 オバマ政権の大統領補佐官(科学技術担当)ジョン・ホルドレン氏(64)が、ヒロシマを訪れていた。科学者の立場から核兵器の廃絶を目指すパグウォッシュ会議が1995年と2005年に被爆地で開いた年次大会に参加し、講演や、原爆資料館で記帳もしていた。補佐官登用は、核軍縮に前向きなオバマ新大統領の考えの表れといえ、政策形成にも重要な役割を担うとみられている。

 ホルドレン氏は就任前は米ハーバード大教授で環境政策が専門。パグウォッシュ会議(本部英国ロンドン)のサイトによると73年から会議に参加し、87年から10年間評議委員長を務めた。

 被爆地で初めて開いた95年の大会では、「核兵器と戦争の廃絶を訴える」広島宣言をまとめた。この年に会議がノーベル平和賞を受賞すると代表して、「冷戦終結後の軍縮と平和構築」をテーマに受賞記念講演もした。

 さらに05年の被爆地での年次大会で「核“ゼロ”への道」と題した講演を行い、米国が包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准やロシアとの核兵器削減を推し進め、非核保有国の日本とドイツ、ブラジルの国連常任理事国入りなどを提唱。「核兵器禁止の目標を定めるべきであり、それには米国の指導力と世論の支持が不可欠だ」と訴えた。

【写真説明】<左>1995年7月に原爆資料館を見学して「心揺さぶられ、核兵器をさらに自らの問題として考えていきたい」と記帳していた <右>広島国際会議場であったパグウォッシュ会議で講演するホルドレン氏(2005年7月23日、撮影・松元潮)                                

                                     '09/1/21 『中国新聞』
【切貼、以上】

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2009年2月 4日 (水)

「オバマ政権が野心的な米ロ核兵器削減交渉提案へ」-歓迎すべきニュース

オバマ政権が「核弾頭80パーセント削減」を目指す米ロ核兵器削減交渉開始を提案するという報道があった。

大歓迎である。広島・長崎に投下された一発の核爆弾の威力をわれわれは些か知っているわけだが、現在の世界の核兵器庫にはその数十万発分という、全人類を何度も絶滅させる核兵器が蓄積されているのである。

これを放置することは、危険なことであり、資源や財源の無駄遣いであり、米ロにとっては核拡散防止条約の「核保有国の軍縮努力」の違反であり、イランや北朝鮮、あるいはイスラエル、インドやパキスタンに「核を持つな」と言うことばの説得力を著しく損なう行為だ。

レーガン政権時代、高齢でタカ派と見られたポール・ニッツェ氏が旧ソ連との交渉でよい仕事をしたように、米政府代表に超党派の人材起用のオバマ政権としては父ブッシュ政権の国家安全保障担当補佐官を務めたスコウクロフト氏などを考えてはどうか。高齢で無理ということでであれば、ロシアをよく知る弟子のライス・ブッシュ政権国務長官の起用だっていいかもしれない。

さて、こうした時に自公連立政権や、次期政権党を狙う野党がどういうメッセージを発信するかにも注目したい。

「われわれは核の傘に守ってもらっているのだから」と無気力、無関心をさらし続けるのか、広島・長崎の被爆体験を持ち、核兵器廃絶を願う国民の意思を体してオバマ政権のイニシアチブや、もしそれにロシアが応えようとするならロシアに対しても、強い、明確な支持のメッセージを出すのか。大いに注目したい。

【以下、時事通信記事の切貼】

米ロ、核弾頭の大幅削減交渉へ=英紙  時事通信 2009年2月4日

 【ロンドン4日時事】4日付の英紙タイムズ(電子版)は、オバマ米大統領がロシアとの間で過去20~30年間で最も野心的な核兵器削減交渉を行う見通しで、両国の核弾頭を80%削減することを目標にしていると報じた。
 同紙が得た情報によると、この交渉が首尾よく妥結すれば、核弾頭はそれぞれ1000個にまで削減されるという。(2009/02/04-09:49)

【以上、切貼】

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ダッシェル氏の厚生長官指名辞退、残念

昨日はテレビでステファノプロス記者の「恐らく指名辞退にはならないでしょう。だだし、仮に指名が承認されてもオバマ大統領は代償を払うことになる」という解説を聞いて少し安心していたけれども、結局辞退ということになった。

「閣僚候補の指名辞退」という事実だけでも政権にダメージだが、ダッシェル氏の厚生長官起用はオバマ政権の「肝」の一つだと思っていたのでたいへん残念だ。

オバマ政権の当面の課題は「金融経済危機」への対処であり、「アフガニスタン」だが、アメリカの本格的な「チェンジ」の中心課題は医療保険制度改革であることは誰の目にも明らかだ。日本などと異なり、多くの低所得層が無保険の状態にあることが、アメリカが貧しい人々にとって過酷な社会であることの大きな原因だからだ。

クリントン政権も発足当初、ヒラリー夫人を先頭に改革に取り組もうとしたが、議会の協力をとりつけることができずに失敗。その後、中間選挙の大敗で政権の中心課題から外れてしまった。

ダッシェル氏は、オバマ氏が上院議員に当選した2004年の上院選で、現職の民主党・上院院内総務として出馬していて接戦で落選した人だが、なにしろ野党時代には上院・下院の院内総務は所属政党の最高幹部であり、そのようなポストにあったこと自体が会派内での力、人望を示している。

さらに、当選が入れ替わりだったこともあり、オバマ上院議員の事務所には落選したダッシェル院内総務の中心的なスタッフが雇用され、ダッシェル氏自身も当時のオバマ上院議員に親切にアドバイスしてきたという関係にある。

つまりダッシェル氏は、ベテランとしての「安心感」で若い大統領が率いるオバマ政権の信頼感を高めることが期待でき、大統領自身と非常に信頼できる関係がすでにできあがっていて、「皆保険」の方向への熱意において人後に落ちず、そしていちばん肝心な「議会対策」において頼りになるという、オバマ政権にとってキーパーソンになるべき人物だったのだ。

たいへん残念だが、オバマ大統領は選挙戦においても何度も窮地からカムバックしてきた。今度もダッシェル氏辞退をどうカバーするかに注目したい。

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2009年2月 3日 (火)

【切抜貼付】増える離職者を介護職に。国の支援策の内容は。=毎日新聞より=

大量失業発生と、介護の人手不足。自民党政権の施策を【切抜貼付】。実際の動向、改善が必要な点などフォーローしていく必要ありと思う。記事中にもあるが、食べていくことができなければ人材が定着するわけがない。

【以下、切抜貼付】

働くナビ:増える離職者を介護職に。国の支援策の内容は。

 ◆増える離職者を介護職に。国の支援策の内容は。

 ◇職業訓練を充実 返還免除設け月10万円貸し付けも
 ◇現場の待遇改善も不可欠

 派遣労働者の契約の中途解除による離職者の増加など非正規労働者の雇用が社会問題化する中、さまざまな雇用対策が講じられている。中でも介護・医療分野は人手不足感もあり、厚生労働省は、この分野の雇用拡大プロジェクトチームを設置した。介護職への誘導では特に手厚い支援が準備された。支援の内容を報告する。

 介護職に携わる労働者は、00年の約55万人から06年には約117万人と2倍以上に増えているが、試算によると高齢化の進行で14年には160万人が必要になるとみられる。また、介護職の有効求人倍率は04年度の1・14倍から、07年度には2・10倍に伸びており、人手不足が深刻化している。

 そこで、厚労省は雇用問題と人手不足の同時解消を目指し、離職者の職業訓練を充実して介護職への誘導を進めることにした。離職者の訓練で、即戦力としての3カ月訓練(ヘルパー2級)を拡充し、より高度な技能を養成する6カ月訓練(ヘルパー1級)と2年訓練(介護福祉士)を新設。訓練の受講は、ハローワークの福祉人材コーナーであっせんする。

 より高度な訓練を受けられることは望ましいが、その間の生活費が問題となる。これまで、フリーターや非正規労働者の職業訓練では、訓練を受けている間、収入が途絶えて生活できなくなるため、受講する人がなかなか増えなかった。新制度は、離職者が訓練期間中、生活費として月10万円(扶養家族がある場合は12万円)の貸し付けを受けられる。貸し付けを受けられるのは、年収200万円以下。雇用保険給付を受けている人は、給付期間が延長される。

 さらに、貸し付けには返還免除制度を設けた。年長のフリーター、雇い止めや解雇で職を失った派遣労働者、母子家庭の母親などは、介護職に就職した場合は全額、求職活動を行っていれば約8割が免除される。失職した派遣労働者で雇用保険の受給資格のない人でも、10万円の貸し付けを受けながら、介護の資格を取得できる。

 雇う側にも、未経験者を雇用した場合、1人当たり50万円を支給する。希望者を受け入れやすくすることで、就職を後押しする。

 東京介護福祉労働組合の清沢聖子書記長は、「介護労働者を計画的に、地域にバランス良く配置できれば、地域の宝になる」と語る。だが、「過去の不況の時も、離職者は介護職に誘導された。だが入り口を広くしても、低賃金・重労働など労働条件が悪いために、多くの人が離職した。同時に、仕事の安定にも取り組むべきだ」と注文を付ける。

 介護職の離職率(仕事を辞める割合)は07年度で21・6%と、全産業平均の16・2%を上回り、勤続1年未満で退職する割合は約4割に上る。昨年末には、待遇改善のため介護報酬の3%アップが決まったが、どの程度、労働者の賃金上昇につながるのかは不明だ。

 厚労省は支援の実施で約2万人の介護労働者の就職につなげたいとしている。担当者は「離職者と、人材が不足している所へマッチングするため、支援制度の内容に配慮した。介護の仕事の在り方も見直しつつ、人材養成を進めたい」と話している。【東海林智】

毎日新聞 2009年2月2日 東京朝刊

【以上、切抜貼付】

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2009年1月30日 (金)

ラウル・カストロ議長のモスクワ訪問-日本政府の中南米戦略は?

朝のニュースでキューバのカストロ前議長の後継者で、弟のラウル・カストロ議長がモスクワを訪問している映像が紹介されていた。「冷戦終結後はじめて」と聞くと、「キューバ危機」などかつてのソ連とキューバの結びつきを考えると意外な感じがした。

ソ連崩壊で、G8のメンバーに遇されたようにいわば「西側」になったロシアが「後戻りしている証拠ではないか」という見方もあろうが、そういった歴史的な文脈とは切り離した、新しい時代のロシアのグローバルな積極外交という面もあるような気がする。

チャベス政権のべネゼエラへの初の艦隊派遣というのはちょっと極端な例としても、例えば少し前にカトリックの国・ブラジルに本国のテコ入れもあってロシア正教の寺院が建てられ、ロシア系の移民が喜んでいるといったニュースがあった。中南米でもロシア、中国などの資源や貿易をにらんだ外交が活発に展開されているということだ。

わが国の中南米外交は最近どうなのだろう。「新自由主義」で経済が破綻した先輩地域でもあるが、かつては日本からの移民の歴史があり、多くの中南米社会に「日系」という窓が開いている。これはわが国にとって財産だ。

ところが、最近の不況で日本国内各地で日系人労働者が真っ先にクビ切りされ、苦境に喘いでいるという。こういうたいへんな時に思いやりのある振る舞いができるかどうかは、日本政府にとって人道問題であると同時に外交戦略の問題だ。

政治の取り組みに注視したい。

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小沢代表、衆院代表質問に立たず

昨日の衆院代表質問、トップバッターは民主党の鳩山由起夫幹事長で、小沢一郎代表は質問に立たなかった。朝日、毎日の社説も批判したが、やはりここ一番では党首が立たなければと思う。

おそらく小沢政権ができるのだろうが、あいかわらず国民からは見えにくいところで一部の側近議員が幅を効かせるようなやり方を続けるつもりなのだろうかという疑念を持たせる。

民主党の二番手に、田中真紀子氏を起用したのも失敗だった。国民は、民主党の責任感のあるまともな論戦を望んでいるのであり、口汚い罵りを国政壇上で聞きたいと思っているわけではない。

そもそも、田中真紀子氏は「小泉内閣成立の立役者」であり、日本政治の今日の状況を招いた戦犯である。党首が代表質問に立たず、メディア受けだけを考えて党外のこうした人物を起用している民主党には「不真面目」という印象が免れない。

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「ソマリア海賊」に便乗して武器使用制限をゆるめるべきではない

ソマリア沖の海賊対策として海上自衛隊の艦艇を派遣するというが、いちばん肝心な論点はこれに便乗した「自衛隊の武器使用の要件緩和」を進めないことだ。

オーストラリアなど、また日本と同様に法的な問題をクリアーする必要があったドイツなどが去年からとっくに派遣している中で、麻生総理が「中国が派遣した」というニュースが伝えられたとたんに、慌てたように「法改正はあとまわし。とにかく『海上警備行動』で出す」というのはまことに子供じみたことだ。

外務省は一貫して「どの国もやってることだし、国連安保理の常任理事国になりたいという国が出さないわけには」ということのようだが、外務省が本当に考えるべきことは「海賊問題」の根本原因であるソマリアの国家崩壊の問題について、解決のための知恵を出し、国際社会の中で「政治的な役割」を果たすことだ。

やはりここでの一番の問題は、この機に便乗して自衛隊の活動範囲を広げ、武器使用をできるだけ自由にするといった結果を招いてはいけないということだ。

1931年に満州事変を起こした関東軍はなぜあそこにいたか。それは日露戦争の結果手に入れた「鉄道を守るため」であった。1937年に盧溝橋事件を起こした陸軍部隊はなぜあそこにいたか。義和団事件のあとで列強が「居留民の安全を確保するため」に一定の兵力を北京近郊に置くことを条約で認めさせていたからだ。それぞれ、部隊を置いていたことには国際法上の根拠があり、配備の「目的」は侵略ではなかった。しかし、実際に行ったのは「侵略」そのものだったのである。

「それは戦前の話しだ。お前は今の政府も、民主主義の憲法の下にある国民も信じないのか」と言うかもしれない。しかし、年金問題についての社会保険庁の杜撰を考えても、「コイズミ郵政改革」「刺客」といった話しにすぐ踊らされるメディアや有権者の実情を考えても、あまり能天気にもしていられないのが「現実」だ。

ましてや、最近の守谷事務次官の腐敗事件や田母神空幕長(当時)の論文事件を考えても、「日本の軍隊は憲法で禁止されてなくなりました」というタテマエがあったが故に、防衛省・自衛隊に対する実際的なチェックがかえっておざなりにされてきたのではないか」と疑うべきではないか。制服組の人事は、制服組が勝手にやり、文官は容喙することすらできないことになっているというではないか。

「海自派遣ノー、海上保安庁の巡視船派遣を」という社民党、国民新党の主張が正しい。海自派遣となった場合でも、自衛隊の海外での武力行使に大きく道を開く武器使用の基準緩和の法改正などすべきでない。

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2009年1月28日 (水)

アル・アラビア、ナブッコ

今日の国際ニュースで印象に残ったのは、ひとつはオバマ大統領が初の海外TVメディアインタビューにアラブ首長国連邦のアラビア語放送局アルアラビアを選び「イスラム世界は敵ではない」と発信したこと。

オバマ氏がそのような考えであることを我々は知っているけれども、イスラム圏の一般の人々にしっかり伝えることの意味は大きい。まずは会うこと、相手のわかることばで発信することから始めなければならない。素早い取り組み、さすがオバマ氏である。

少し興味を引かれるのは、先発のカタール局アルジャジーラではなくアルアラビアを選んだ理由。イラク戦争中、米陸軍から蛇蝎のように嫌われたことでは同じはずだが。アメリカの一般にジャジーラは「ビンラディンの声明を放送する局」というイメージが強いのを回避したのか。

もうひとつは、コーカサス地方の天然ガスをウクライナばかりでなくロシアも回避したパイプラインで運ぼうというEUが推進する「ナブッコ・パイプライン」の国際会議がブダペストで開かれたというニュース。

東欧のニュースをこまめにチェックしていなかったが、ハンガリーは去年までにロシアがウクライナを回避する新しいパイプライン「サウス・ストリーム」を建設することに参加することで合意していたのではなかったか?

1956年のハンガリー動乱でもわかるように、もともと東欧圏でもロシアとの距離感の大きい国だけに、サウス・ストリーム合意や、昨年のロシア軍グルジア侵攻時のポーランドなどと対照的な静かな動きに「対ロシアでいろいろ考えているな」と感じてきたが。裏事情に若干の興味を引かれる。

「ナブッコ」というのは、あのヴェルディの合唱曲「行け、わが思いよ、黄金の翼に乗って」で有名なオペラ『ナブッコ』と関係あるのかしら。そこでのナブッコ王は世界史の教科書に出でくる新バビロニアのネブカドネザル2世で、このオペラでは最後にはヘブライ人たちにひれ伏す話になっているけれども‥

【以下、切抜貼付】

「米国はイスラムの敵でない」=アラブ放送局と初会見-オバマ大統領

 【ワシントン26日時事】オバマ米大統領は26日、就任後初めてアラブの衛星テレビ局アルアラビアのインタビューに応じ、「米国はあなた方の敵ではない」とイスラム世界に呼び掛けた。また、イスラエルとパレスチナの双方に対し、「交渉の席に戻る時だ」と述べ、和平プロセスの再開を訴えた。
 米大統領が就任後、初の正式なTVインタビューにアラブのテレビ局を選ぶのは異例。2001年の米同時テロ後にブッシュ前政権が推し進めた対テロ戦争で、イスラム世界との間に深まった亀裂の修復に全力を挙げる姿勢を示した形だ。(2009/01/27-13:31)

ナブッコ、上半期の合意目標に  脱ロシアのガス計画

 【ウィーン28日共同】天然ガスをカスピ海からトルコ経由で欧州に運ぶパイプライン「ナブッコ」計画を協議する国際会議が27日、ブダペストで開かれ、参加各国は今年上半期の計画合意、調印を目指すことなどを盛り込んだ声明を発表した。
 ナブッコは天然ガスのロシア依存脱却が狙いで、会議はウクライナ経由のロシア産天然ガスの欧州への供給が約2週間停止したことを受け開催された。ただ、80億ユーロ(約9400億円)を超えるとされる建設費用負担や、天然ガスの供給源確定など課題は残されており、計画実現の道は容易ではないのが現状だ。
 会議にはハンガリーのジュルチャーニ首相のほか、欧州連合(EU)議長国チェコのトポラーネク首相、ブルガリアのスタニシェフ首相、アゼルバイジャンのアリエフ大統領らが出席した。
 ナブッコは全長3300キロで、トルコからブルガリア、ルーマニア、ハンガリーを経てオーストリアまでパイプラインを建設する計画。
2009/01/28 09:55

【以上、切抜・貼付】

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「カニ漁船ロシアに拿捕」トップニュース?

朝起きると、NHKテレビの6時のニュースがトップで「鳥取県から漁に出ていたカニかご漁船が27日夜、日本海でロシア当局にだ捕された」というニュースを流していた。

聞いていると「漁の後、ロシア側に流され、戻ったところを拿捕された」ということらしい。拿捕はそう頻繁にあることではないようなので、ストレートニュースとして伝えることは良いと思うが、森田の印象としては「ロシア側に入っていた」のはこちらも認めていることであり、トップニュースで大々的に報じる内容かな?という印象を持った。

昼のニュースで家族の方が「状況が判らないので」と言っていた。森田もコメントするのはもっと状況がわかってからにすべきかとも思う。しかし、ニュースにかかわる人々に「北朝鮮やロシア、中国に甘い報道をしていると、また安倍晋三氏や菅義偉氏がうるさいから」といった惰性が働いていて、排外主義を煽ることへの戒めが欠けていると困るなあという感想。

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2009年1月27日 (火)

千代田区長選-派遣村に冷たかった現職の再選は?

週末の新聞を見ると、東京千代田区の区長選をやっているらしい。

「年越し派遣村」のフォロー記事で、隣接の中央区長が積極的な対応を見せ、厚生労働省もいやいやながら選挙を控えたポリティカルアポインティーに押し切られて講堂の開放を決めるというなか、千代田区長は関係者の要請に「正月休みが明けないと‥」と冷たかったという。

こうしたことが結果に影響するか、関心あるなあ。

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自公連立政権の「再生可能エネルギー」への消極姿勢

 朝のNHKテレビのニュースで、国際再生エネルギー機関の設立総会があったがわが国政府はオブザーバー出席にとどめたと報じられていた。つまり、わが国の政府は「風力」や「太陽光発電」については、中国やこの機関への対応を検討していたブッシュ・チェイニー政権と五十歩百歩ですと自ら発信したわけだ。

 しかも、側聞するところではもともと外務省も経済産業省も出席すらするつもりがなかったところ、オバマ政権の誕生でアメリカが「欠席」から「オブザーバー派遣」に切り換えたので慌てて日本もオブザーバー参加に切り換えたという。

 経済産業省や外務省は、天下りなどの都合で原子力村というか、財界というか、電事連というか、そういうものにがんじがらめになっているので、野放しにしておけばこの国際機関に「不参加」という結論もまあ予想はつく。朝日新聞でさえ、「風力発電の施設に貴重なオオタカがぶつかって死ぬ」といった記事をよく出していると思ったら、この前は「騒音などで健康被害」という記事を一面に大々的に掲載していた。「沖合を推進しよう」といった話など全く書かずにだ。これも赤字転落下の広告料の都合なのだろう。

 しかし、こうした癒着の構造にばかり足をとられることなく、例えば地球環境問題で経済産業省や外務省をリードして、あるべき方向に持って行くのが「政治のリーダーシップ」の役割であるはずだ。

 少なくとも、現在の自公政権はこの問題について私の期待には全く応えていない。やる気がないのだ。この際、民主党など野党各党はこうした問題についてどういう姿勢で臨むのか、ハッキリ態度を示して欲しい。民主党には電力会社からパーティー券を買ってもらっている議員がかなりの数いるのだろうが「政権交代しはしたけれども、やっぱり政治は電事連の言いなりのまま」といったことにならないよう、今から内外に「宣言」しておいたほうが良いと思う。

以下、NHKのページより切抜・貼付

国際再生可能エネルギー機関

1月27日 6時56分
地球温暖化対策として期待される風力や太陽光発電といった再生可能エネルギーの世界的な利用拡大を目指そうという新しい国際機関が設立され、ヨーロッパ諸国を中心に70か国以上が加盟することになりました。

ドイツのボンで26日開かれた「国際再生可能エネルギー機関」の設立総会には120か国余りが出席しました。国際再生可能エネルギー機関は、地球温暖化対策に加え、世界的な金融危機の影響が広がるなか、新たな雇用を生み出す分野としても注目される風力や太陽光といった再生可能エネルギーを拡大させていくことを目的に設立されたもので、各国での普及を後押しする政策の提案や途上国への技術移転に取り組みます。

設立総会では、ドイツやフランスといったヨーロッパ諸国に加え、発展途上国も条約に署名し、あわせて75か国が加盟することになりました。しかし、日本がIEA・国際エネルギー機関などとの役割の違いが明確でないなどとして加盟を見合わせたほか、中国やアメリカなども会合には出席はしたものの、加盟はしませんでした。それでも加盟した各国の間では、温暖化対策に積極的なオバマ政権に代わったアメリカが今後、加盟することへの期待は高く、新たな国際機関が、再生可能エネルギーの利用拡大に向けた各国の協調した取り組みにつながるかが注目されます。

【ここまで切抜・貼付】

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2009年1月24日 (土)

自民党・古賀誠代議士の「定数削減」「歳費3割カット」発言の意味

古賀氏の発言を故・伊藤昌哉氏風に【翻訳】してみると次のようなことだろう。

「俺も選挙が危ないし、自民党はピンチだ。この際、目立った発言をしてメディアと有権者を幻惑する必要がある。そこでまず国会議員の『定数削減』と言えば賛成する人が多いので、『自民党とか古賀もいいこと言っている』と思わせ、焦点になっている問題から目をそらすことが出来る。まさか実現するはずはないが、もし話が実現の方向にころがっていけば、選挙区をいじるのはたいへんなので必ず『まずは比例代表を減らせ』ということになり、野党の分裂を誘える。もし実現してしまっても、減るのは共産党や社民党で自民党ではない」。

「『歳費3割削減』というのも目立つからいいぞ。俺も含めて本気で賛成する者はいないし、高級官僚などの給料にも連動する話なのでできっこない。もし万一実現しても、相対的には歳費に頼る割合の多い共産党や社民党の受けるダメージが大きい」。

こんなところではないか。

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2009年1月22日 (木)

「民主は早期に政権構想を示せ」-19日付『毎日新聞』社説に同感

先週の日曜日には、自民党と民主党の党大会が珍しく同日に開かれた。これを取り上げた『毎日新聞』の2009年1月19日付社説は、「民主は早期に政権構想を示せ」と題し「仮に選挙の直前まで出し惜しみをするのであれば、共感は広がるまい」と書いている。同感だ。

小沢党首も、菅都連会長も候補者の地道な運動が重要であることを熟知している。それはたいへん結構なのだが「政策面では自民党は壊滅状態で、こちらの面では放っておいてもだいじょうぶ」と考えているのでは有権者は付いてこないのではないか。

逆に突っ込まれるのが心配なのかもしれないが、迷走・麻生政権に対する有権者の不満は、昨年末にハローワークを視察した麻生氏が求職者に説教した場面を取り上げた川柳「あなたこそ何をしたいかわからない」というところが一つの焦点だと思う。

雇用・労働、環境含めた産業政策、教育など課題はある程度はっきりしている。アメリカがオバマ新政権の下で転換する方向もかなりはっきり見えていて、一方、自民党はブッシュ・チェイニー路線に追随した路線からの脱却ができずにいる。

風は吹いてきているのだから、今こそ大きく旗を掲げ、メリハリ効かせて「わが国も民主党政権の下で、これこれのチェンジを実現する」というメッセージを打ち出して欲しい。

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【切り抜き】凍てつくデラウエア河畔にて-オバマ大統領就任演説の絵解き(毎日新聞コラム「余録」より)

オバマ大統領の就任演説の中で、建国の父たちが独立戦争時にピンチに立ったときの話が出てきたが、アメリカの故事に詳しくないので知らない話だった。『毎日新聞』の今日付1面のコラム「余録」にその紹介があったので切り抜き・貼り付け。

岩見隆夫氏が、イージス艦の事故の際に「どの新聞のコラムも、イージスの語源であるギリシア神話に触れていた」と無個性化を嘆いていたが、あの時も「余録」の取り上げ方は他紙と比べて深かったと思う。現在の各紙のコラムの中では、歴史、古典についての知識、引用の適切さにおいて『毎日』の「余録」子が断然優れていると思う。

【以下、2009年1月22日付『毎日新聞』より切り抜き、貼り付け】

余録:厳寒の中の希望

 ドイツ人はクリスマスにはビールを飲んでバカ騒ぎするだろう--こんな見通しなしには米国は独立できなかったかもしれない。独立戦争で英軍に圧迫されたワシントン率いる大陸(たいりく)軍は、英軍のドイツ人傭兵(ようへい)部隊をクリスマスに急襲して形勢挽回(ばんかい)した

▲直前の大陸軍は相次ぐ敗軍で数千まで兵を減らし、凍りつくデラウェア川の岸で野営した兵の中には靴すらない者もいた。歴史的奇襲の2日前、そこにいたある男はたき火の光の中でこう記した。「今こそ人間の魂にとっての試練の時だ」

▲男は「コモン・センス」の著者トマス・ペイン、この時に書かれた「危機」という文章は大陸軍将兵を鼓舞し、独立戦争の勝利に貢献した。米独立革命史の泣かせどころといえるこの場面は、米国の苦難の時代には繰り返し思い起こされる

▲だからオバマ新大統領が、その「危機」を引用して国民を鼓舞したのは、困難な時代の米国リーダーの正道だろう。「未来の世界で語られるようにしよう--厳寒の中、希望と美徳しか生き残れなかった時、共通の脅威にさらされた都市や地方は進み出て、共に立ち上がったと」

▲華麗な言葉のアクロバットを期待する声もあった就任演説である。だが耳に残ったのは国民に正面から現状の厳しさを説き、米国再生への「責任」を共に担うよう求める堅実な言葉だ。そこには過熱気味だった期待を冷却する狙いもあろう

▲仏思想家トクビルは建国間もない米国人を見て「欠点を自ら矯正する力」を見抜いた。行き詰まった政治の大胆な路線転換も、建国の理想を再活性化することで可能となる米国の文明だ。その21世紀版は今、黒人大統領が扉を開いた。

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”The party's over, and now the hard part”

小雨が続く。いつもは歩く代々木上原までの区間、小田急線に乗る。激しい混雑に、これではかぜもすぐ流行ると思う。

昨日、今日、オバマ大統領就任を報じるフロントページが気に入れば額に入れてポスターにしようと『インターナショナル・ヘラルド・トリビューン』を買うが、昨日の写真はしめ切りの関係で軍関係の慈善事業に顔を出した際に白人の赤ん坊を抱くオバマ夫妻の写真と、モールに向かう人々でごった返す夜明け前の首都の様子の2葉。

今日にいたっては”The party's over, and now the hard part”という見出しは良いが、なんとも間の抜けた舞踏会の写真だ。時差の関係で写真が差し代わったヨーロッパ版の執務室の写真の方がいいなあ。

もっとも、写真の選択には編集者の意図が明確に反映されていると考えるべきで「トリビューンも倒産で、気分がショボくなっているのか」などと言っていないで、中味をよく読んでみよう。

「ポスター」には昨年11月6日付1面の当選を喜ぶシカゴ集会でのオバマファミリーの写真を使った紙面で作ることにしよう。

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2009年1月21日 (水)

オバマ大統領就任演説に対する米ABCステファノプロス記者の感想

米ABC「ワールドニュース」におけるジョージ・ステファノプロス記者の感想書きとめ。対話の相手はチャールズ・ギブソン記者、NHK-BS1の録画音声から。

 ギブソン記者 スピーチを聴きますと、私自身感動しましたのは、現在の問題がいかに特別なものであるかについて触れたことと共に、根底にある幅広いテーマに何度も立ち返っていたことです。
 ステファノプロス記者 「責任」、それから「奉仕」ですね。こうしていられるのも先人の犠牲があったからと言っていました。しかし本当に、われわれに気合いを入れるスピーチだったと思います。この若い大統領は国民の肩を揺さぶって「目を覚ませ」と言っているようでした。やることが沢山あるのだと。
 『聖書』の中から引用したのは「コリント人への第1の手紙」です。「子どものようなことはもう止めるべきである」というくだりを引用しました。彼は「私たちが伝統に則ってやっていけば問題も乗り越えられる」と言ったんです。 
 ギブソン記者 そしてブッシュ大統領については、スピーチの中で彼に対して厳しいことばもありましたね。
 ステファノプロス 政権移行はスムーズにいきましたが、スピーチは厳しいところがありました。「ひとりよがりの時代の終わり」「狭い利害を守るのは終わり」とも言いました。これは非難のことばです。ブッシュ大統領の時代に対する非難です。「再び世界でリーダーにならなければならない」と。そのように言ったわけです。 
  ギブソン (中略)われわれ皆に呼びかける、「つらい日々が待っている」ということを伝えるスピーチでした。

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オバマ大統領の就任演説

オバマ大統領の就任演説は、控えめのトーンで言うべきことを言った良い演説だった。

高3の息子が学校行事の「寒稽古(剣道)」とのことで、いつもより早い5時半起き。就任式を終えたオバマ大統領のパレードは開始が一時間ほど遅れたようでスタートしたところだった。就任演説の録画を見る前に『朝日新聞』掲載の「要旨」に目を通す。

目にとまったのは、おしまいの方の「新たな責任の時代」というキーワードを導く部分の「挑戦は新たなものかもしれない。だが、私たちの成否を左右するのは昔と変わらぬ勤労と誠実さであり、勇気と公正さであり、忍耐と好奇心であり、忠誠と愛国心である。これが真理だ。私たちの歴史を通じて、前進の静かな力となってきた。求められているのは、こうした真理に立ち戻ることである。今、私たちに求められているのは、新たな責任の時代である」という部分だ。

いつも森田とは感覚が違うなあと思っているNHK-BS1の高橋弘行キャスターもこの部分を真っ先にピックアップしていた。いい意味での伝統主義であり、とっても「まとも」な印象を与える原稿だ。結論としても正しく、同時にニューヨークやロサンゼルスのリベラル派ばかりでなく、レッドステートの保守的な価値観の人々にも団結をうながす政治的なメッセージにもなっている。

録画しておいたNHK-BS1の未明の中継を見る。「共助」の呼びかけ、イスラムとの関係構築に踏み込んだ国際協調主義も期待通りではあるが特異に目立ったフレーズはなく、「ついに黒人がトップに立った」といったはしゃいだ部分は全くない、ある意味地味な演説だ。

しかし、派手にする必要はもともと無かった。オバマ氏があそこに立ったことが、ある意味全てを語り尽くしていたからだ。

そうは言っても、森田と高橋キャスターの目に引っかかったあの部分。ひょっとしてスピーチライターの原稿にオバマ氏が書き込んだ部分なのかしら。それとも27歳とかいう「天才スピーチライター」の仕事なのかしら。ちょっと気になる‥

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2009年1月20日 (火)

メディアは小泉純一郎氏に、なぜ「訊くべきこと」を訊かないのか

最近はっきりしたことがいくつかある。ひとつは「イラク戦争は間違った戦争だった」ことである。したがって小泉首相の「イラク戦争支持表明」の決断も間違いだった。

「投資銀行」といつたものが跋扈する、規制を骨抜きにした自由経済の推進や、高額所得者の税負担を軽減し、小さな政府のスローガンや「国際競争力」を錦の御旗にした社会保障軽視、労働者の権利軽視の政策が今日の状況をより深刻なものにしていることもはっきりしている。すなわち「小泉改革」なるものの骨格もまちがいだったのだ。

国民の多くは、小泉首相がこうしたことについてどう考えているのか。国民に謝罪するつもりがあるのか、そうしたことには頬かむりしたまま息子に地盤を世襲させようとしているのか、聞きたいと思っている。

ところが、そんなインタビューはテレビでも新聞でもお目にかかれない。インタビューの申し込みさえしていないのか?事務所に断られればそれで引き下がるのか?

それでご本人は呑気に党内政局の会合に顔を出して言いたい放題。それをメディアは有り難がって大放送しているではないか。

マスメディアには、国民に代わって小泉氏に問い糾すべきを問い糾す使命があると考えるのは森田だけではあるまい。

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「消費税引き上げ2011年明記反対」の朝三暮四、偽装騒動にだまされてはいけない

昨夜NHKテレビのニュースをたまたま見たら、山本一太議員が口角泡を飛ばして消費税の「2011年引き上げ明記は景気に負のアナウンス効果が大きい、断固反対」と騒いでいた。今日あたりは小泉純一郎氏も吠えているらしい。

奴らはまたいいテーマを見つけたな。本当に大事な問題は「必要な施策は何で、それは実行されているのか」「財源はどのように確保するのが公正か。その景気への影響をどう考えるか」という、全体を見通した話なのに、「2011年明記に反対」という、部分的な話に矮小化しているのだ。

もちろん、麻生首相も小泉元首相が「郵政」というどうでもいいテーマをフレームアップすることで政局を作り出したのをまねて、「消費税引き上げ」で耳目を集めるとともに財務官僚、また「消費税の地方配分増」をねらう旧自治官僚に乗せられているのか、媚びを売ろうとしているのが見え見えだ。

しかし、本筋の財政論に対して極論すればほとんど意味のない「2011年明記」を争点化すれば、おそらくメディアの大半は山本一太や小泉純一郎の方を支持するすることになる。彼らとしてはテレビに出る機会が多くなり、自分や息子の選挙に有利に働くだろう。選挙後に、その必要があれば自民党を裏切って、民主党政権に参加することに、何となく説得力をもたらすこともできるというつもりだろう。

メディアは「偽の争点」のフレームアップに荷担して「自民党にもいい人はいる」といった誤ったイメージを振りまいてはならない。国民も、山本氏や小泉氏の言うとおりにすれば、福祉の充実した、中低所得者の保険料や医療費までも含めた負担の軽い国になるのか、よく考えるべきだ。二度だまされるのは本当のバカと言われても仕方がないだろう。

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2009年1月16日 (金)

マーク・トウェイン曰く「アダムは幸せだった。なぜなら姑がいなかったから」

昨日NHK・BS1で見た米ABCのニュースが、オバマ大統領のミシェル夫人の母親であるマリアン・ロビンソンさんも大統領一家と一緒にホワイトハウスに住むというニュースを報じる中で、記者が「マーク・トウェインはいいました。アダムは幸せだった。姑がいなかったから」というジョークを枕にしていた。

そんな冗談が出るのは、アメリカにおいては「妻の母」の存在が、日本や韓国の「夫の母」とある意味共通して大きなもの(煙たい存在?)だからなのかなあと思ったりする。そう言えば、『奥様は魔女』でもサマンサのお母さんの存在感は結構大きかった。

キャンペーン中も、大統領の二人の娘の面倒は大きな部分祖母が見ていたようだし、実はジョークと違って、両親との縁がある意味薄かったオバマ大統領と義母との心の結びつきには強いものがあるらしい。

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ミリバンド英外相も「テロとの戦い」という用語批判

イギリスのミリバンド外相が『ガーディアン』への寄稿で「テロとの戦い」という用語は間違っていると批判したと報じられた。

ミリバンド外相は労働党でもブレア前首相寄りで、中道のブラウン首相が世界金融危機で存在感を回復する前に支持率が低迷していた時期に、自らへの党首交代を目指して動くのではないかと言われたブラウン首相にとって目の上のタンコブ「ふたりのデイビット」の一人(もう一人はデイビット・キャメロン保守党党首)だ。

ミリバンド氏は南オセチアでのグルジアの武力行使に端を発したロシアのグルジア本土侵攻の当時、ポーランドに乗り込んでロシアに対する強硬勢をアピールするなど、もともとは「タカ派」であり、ブラウン首相がブレア前首相よりも軍縮問題などに熱心で、経済政策も社会民主主義色が強いのを「右」から批判するポジションをとっていた人で、まあ言ってみればイギリスの前原誠司氏のような人なのだが、そういう人でさえ「テロとの戦い」という用語の毒性を指摘せざる得なくなったわけだ。

テロの撲滅には、その温床となる経済・社会問題の解決が不可欠で、アフガニスタンやパキスタンの現状をみればそれは誰の目にも明らかだ。ブッシュ・チェイニー、また日本の自公政権のように「テロとの戦い」という一言で、戦争が一番だといった単純指向に陥ったり、何十年も積み重ねてきた安全保障をめぐる国会審議が生み出したものをすっ飛ばしてしまうなどというのはとんでもないことだ。

デイビットの語源は古代イスラエルのダビデ王だが、いまダビデ王の地で起こっている問題も含め、わが国にとって、できることは何か。為すべきことは何か真剣に考えるべきだ。

外務省や自民党政権をコントロールしてきた財界は「体裁を考えれば、自衛隊を出すのがいちばん安上がりで楽」などと考えているのだろう。次期政権党である民主党も外交面では「ソマリア海賊対策の海上自衛隊派遣」を強く主張している元外務官僚の田中均氏の影響力が非常に強いという。あそこだって、本当はソマリアの内政崩壊をそのままにしていては、何の問題解決にもならないのだ。

われわれも、目を覚まして、与野党や官界、財界をよく見張っていかなければ。

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米旅客機、NYハドソン川に不時着水

起床して、ラジオ受信機でNHK総合のニュースの音声だけ聞きながら洗面所にいたら、ニュース速報を知らせる信号音が聞こえた。何かと思えばNYの旅客機が鳥の群れに突っ込みエンジンが停止し、不時着水というニュースだった。

1月20日の就任式の前の大惨事といったことにならず、オバマ新政権誕生にミソをつけなくて良かったと思う。しかも全員無事。今のアメリカの経済情勢と結びつけ、こっちも不時着直前のような状況だけれども、このニュースを聞いてギリギリのところで切り抜けることができるような気がしてきたという人もいるかも知れない。

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2009年1月14日 (水)

冷え込み、ウクライナ経由欧州向けロシアのガスパイプライン

東京はあいかわらずたいへん良い天気だが、冷え込んだ。NHK「おはよう日本」のお天気担当・渕岡さんも屋外中継で「手袋では足りない」と暖かい飲み物のカップを持って登場していた。

ウクライナ経由欧州向けのパイプラインのガスの問題、「再開」と報じられていたのに足踏み。ロシアのお客さんと会う人のために「再開は良かった」と昨夕メモ書いて出していたので、個人的には大いに困る。全く、個人的にだけれども。

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2009年1月 7日 (水)

麻生政権は米国にイスラエルを止めることを求めよ

毎日新聞の本日付社説二番手の見出しは「米国はイスラエルを止めよ」。核心を突いた、シンプルな良い見出しだ。

付言するならば「麻生政権は米国にイスラエルを止めることを求めよ」と言いたい。麻生さんは正月からオルメルト首相、パレスチナ政府のアッバス議長(ただし事実上の分裂でガザ地区には支配権が及ばない)に電話を入れて停戦を求めたことをマスコミにアピールしていた。

何もしないよりはうんといい。しかし「アメリカの同盟国」などと胸を張るならば-森田は同盟などという用語は条約に根拠がないと考えるが-、この状況で国連安保理の停戦決議さえユダヤ系の資金と票のために拒否権をちらつかせて阻止するアメリカのブッシュ大統領と、それを踏襲する恐れのあるオバマ次期大統領に対し、「おかしいじゃないか。ハマスにロケット弾テロ停止を求めるとともに、イスラエルにも停戦を求めるべきだ」と安保理の非常任理事国として強く求めるべきだ。そうすることはホワイトハウスや国務省がフリーハンドを確保することを支援することになり、結局はアメリカのためにもなるのだ。

それをしない、できない、考えたこともなかったというのでは「自民党、公明党、外務省はアメリカの犬か」と言われても仕方がないだろう。

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2009年1月 6日 (火)

内橋克人さんの「ビジネス展望」復帰を喜ぶ

今朝、NHKラジオ第一のビジネス展望(6:43頃~)で、久しぶりに内橋克人(うちはし・かつと)さんの声を聞きうれしかった。実は元旦の昼頃に新聞のラジオ覧にお名前を発見し、喜ぶと同時に聞き損なったのをがっかりしたが、けさようやく再会かなった。

小泉「改革」ブーム下にあっても、冷静かつ実証的な分析で日本経済のあり方を論じておられた内橋さんが、体調を理由に一時降板されたときには、いままさに内橋さんの出番であるのにと残念に思い、ご心配申し上げていたけれども本当に良かった。

この番組、水谷研二氏や田中直毅氏のような聞かない方がいい人が出ている日もあるけれども、金子勝氏や寺島実郎氏、藤原直哉氏などのタイムリーな分析が聞けるので朝型の人にはお薦めです。

(ちなみに、内橋さんの元旦に放送された復帰第一弾、「もう政治的レトリックに騙されてはいけない」と2009年の日本と世界の現状と課題を抉ったロングバージョンは、11日までこのNHKのページから聞くことができます)

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2008年12月15日 (月)

小沢一郎氏の「政界再編」否定発言を支持する。

NHKテレビのニュースで、「今の時点で」という限定付きながら民主党の小沢代表が最近賑やかな「政界再編」に否定的な考え方を示したと言っていた。賛成だ。

自民党内で「議連だ」「造反だ」と騒いでいる連中は、要は「選挙後も自分だけは与党でいたい」「目立って選挙にプラスにしたい」と考えているに過ぎない。日本テレビの氏家氏あたりが「再編」の産婆役を自認しているらしいが、こんな類のニュースを大きく取り上げている報道関係者は、本当に頭が悪いか、商売または権勢欲からなる事情を優先しているのかのどちらかだ。

【以下、NHKのニュース原稿】  民主党の小沢代表は京都市で記者団に対し、次の衆議院選挙の前の政界再編について、「まったく考えていない。一度、自民党を中心とした政権を代えてからでないと、ほんとうの意味での政界再編はできない」と述べ、現時点では否定的な考えを示しました。この中で、小沢代表は、記者団が「麻生内閣の支持率が大幅に下がるなか、次の衆議院選挙の前の政界再編の動きが注目されているが」と質問したのに対し、「今の時点で、わたしはまったく考えていない」と述べました。そのうえで、小沢氏は「議会制民主主義を定着させるために政権交代を実現し、一度、自民党を中心とした政権を代えてからでないと、ほんとうの意味での政界再編はできない。今は、ひたすら選挙に向け、国民の支持を得ることに全力を尽くす」と述べ、次の衆議院選挙の前の政界再編に、現時点では否定的な考えを示しました。

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2008年12月 9日 (火)

加藤周一さんの「源氏物語」論

先週末、加藤周一氏の訃報に接する。森田敬一郎の発言をお読みいただいている方にはおわかりの通り、加藤氏は森田が尊敬もし、足下にも及ぶことはないと知りつつ「こんな人に私はないたい」という、いわば目標であった。

月曜の毎日新聞に渡辺保さんの評伝のようなものが出ていて、あいまいな言語である日本語を使って、徹底的に論理的で、もっとも美しい「文体」の散文を書いた人としていた。

もっとも、無駄をそぎ落とした、美しい文体ということでは加藤さんより渡辺さんの方が上であり、その個性も際だっていると思うのは森田ばかりではないだろう。

世界政治の問題について、森田はたいてい加藤さんと同意見だった。世界の文学については知識に差がありすぎて論評不能。

ひとつ、はじめて目にしたときから「そうかなあ」「加藤さんが言うからそうなのかなあ」と思いつつ、唯一加藤さんと意見が違うかなと思ってきたのが加藤さんの「源氏物語」論だ。小川洋子さんではないが、森田の記憶は加藤さんの本当に書いておられたこととかけ離れたものになつているかもしれないけれど、たしか加藤さんは「源氏物語を世界文学史上の傑作という人がいるけれども、当時の大多数の日本人はたいへん貧しく、飢饉や疫病に苦しんでいた。ごく一握りの恵まれた人々の恋愛ばかり書いて、そうした『世界の問題』に目を向けないこの小説は、少なくとも世界的な傑作などとは言えない」といったようなことを書いておられたように思う。そうかなあ、そうじゃないんじゃないかな‥とずっと思ってきた。

森田は墨子の思想(墨家思想)に傾倒している。孔子の思想(儒教)の人道主義や東アジアの「共通語」になっていることには魅力を感じながらも、その「権威主義」、非論理的な伝統主義には反発を感じる。本質的には墨家の方が儒教よりリベラルだと思う。でも、孔子が音楽をたいへん大切にしているのと対照的に、墨子は音楽など貴族趣味であると退けている。音楽好きの森田が、儒家を捨てて墨家に走るというわけにいかない理由の一つだ。

源氏物語は、人の愚かしさ、おもしろさを抉って深いと思う。加藤さんは「私の文章を曲解するな」と言われるかも知れないが、たった一つ残った加藤さんへの異論だ。

もちろん「核兵器廃絶」「九条の会」のことどもを含め、加藤さんへの共感と感謝の方がはるかに大きい。「源氏物語」論が原因で、加藤さんを否定するつもりなと毛頭ない。むしろ、加藤さんの後を継ぐ、若い知の巨人が現れるまで、われわれで微力を尽くして中継ぎを務めるべく頑張るしかないだろうと思っている。

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2008年12月 5日 (金)

ムンバイのテロ事件-地域の子どもたちが絶望せずに勉強したり暮らしたりできるように支援することが最大の「対策」

ムンバイのテロ犯10名のうち唯一の生き残った者についての米ABCのニュースが目に入る。パキスタンの小さな村に育ち、10歳で学校に行かなくなり‥最後は「家族に4000ドル(36万円あまり)提供する」と言われ犯行を決意したという。

テロ対策というと、自衛隊派遣うんぬんという話ばかりする人々がいるが、やはりアフガニスタンとか、パキスタンの小さな村、あるいはインドの貧しい、例えばイスラム教徒の集落に住む子どもが、普通に暮らして、学校で勉強が出来て、過激なテロ集団などにリクルートされるリスクを小さくする支援の積み重ねの方が、はるかに現実に役に立つ「テロ対策」だと思う。

アフガニスタンのカブールなどには、トップの緒方貞子氏の強い意思もあり、JICAの職員が何十人か踏みとどまって全く丸腰で保健衛生などの業務に命がけであたっていると聞くと頭が下がる。日本は「軍」を派遣していないだけに現地で受け入れられるというが、現地にもっととけ込んで成果を上げることが出来るのはイスラム圏で該当地区と民族的にも、宗派的にも相性の良い人々であるような気がする。

この際、日の丸を目立たせようなどという欲張った考えは置いておき、イスラム系の団体や現地の人々によるNGOなどが、貧しい地区の子どもたちがやがては安心して学校に行けるような状況を作り出す指向性をもった社会開発支援のプログラムづくりに知恵を出し、実行に当たってくれるそうした団体、人々に日本政府が資金を提供していくといった方法をさらに模索していくべきだ。

テロを起こすやつは悪いやつでとんでもない、軍事力でたたきつぶせと言っているだけでは何の解決にもならない。浜の真砂が尽きることがないのと同じことだ。

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2008年11月18日 (火)

放送同時通訳の誤訳-国務長官候補としてのヒラリー・クリントンは「リベラルすぎる」のでオバマ支持層に懸念?

オバマ政権の人事が話題になっているが、17日にNHK・BS1で放送していた米ABC「ジスウィーク」のラウンドテーブルを同時通訳音声で聞いていたら、出席者の一人の発言を「ヒラリー・クリントンは外交政策がリベラルすぎるので、オバマ支持層のインテリや若者層は懸念している」という趣旨で訳していた。

あれっ?と思って巻き戻して英語の音声を聞いてみると「リベラルすぎる」と訳されたところは「too right」と聞こえた。

ヒラリー・クリントン上院議員の外交政策は、共和党などの「リベラル」というレッテル張りへの対策として「中道」を強調し、それがためにイラク戦争に当初賛成し、またニューヨーク選出ということもあってイスラエル寄りの姿勢が目立っていた。

発言者の想定するオバマ次期大統領の支持層のコアの部分は、かつてのツォンガス候補(92年)の支持層や、ビル・ブラッドレー候補(2000年)の支持層と重なると見るならば、ここはやはり「クリントンは外交政策が右に寄りすぎているので」という方が当たっているような。

もっとも、仮に実際にクリントン国務長官が実現すれば「右」になるから警戒が必要?いやいや、「右」なのは選挙対策で、彼女の地金はリベラルという見方もあるだろう。

逆に、オバマ氏がコアな支持層が期待するほどの外交リベラルではなく、自分が担当するリベラルな「発言」と、ゲーツ国防長官のブッシュ政権からの留任、クリントン国務長官起用などによる中道・現実主義外交という「実質」でバランスをとっていこうとするようにも見える。

もちろん、アメリカ外交がどうなるかという「風見」ばかりでなく、日本外交どうするかという思索を深め、戦略を練ることが大事であることはいうまでもない。

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2008年10月22日 (水)

海自特殊部隊「訓練」暴行死-自民党議員ヤジ「小さなこと質問するな」

委員会審議で民主党の川内博史代議士が、先日の海上自衛隊の対テロ部隊のリンチ致死事件の疑いの濃い事案について質問していたところ、自民党委員から「小さなことを質問するな」というヤジが飛んだそうだ。

これが自民党の体質か。然るべき立場にある政治家の説明が聞きたい。それがなければ、要は「軍」の論理優先、人命、人権軽視が自民党の体質と断じざるを得ない。

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2008年10月14日 (火)

クルーグマン氏のノーベル経済学賞受賞を喜ぶ

クルーグマン氏は「経済政策がやるべきことは二つだけある。一つは失業を減らすことであり、もう一つは富の再配分である」という論者だ。

世界金融情勢の現実と、これからやってくる大不況により、レーガン政権以来30年猛威を振るったインチキ錬金術経済学=日本では竹中平蔵氏が代表的論者=にいよいよ終止符を打つべき場面でのノーベル経済学賞はまことに時宜にかなっている。最近、もっとも嬉しかったことの一つだ。

新聞コラム執筆、ABCの日曜番組「ジスウィーク」のラウンドテーブル常連と、一般向けにも活発な発言を続け、「だから有力と言われているノーベル賞がとれない」などと言われたクルーグマン氏はもともとオバマ次期政権の経済諮問委員長の有力候補だっただろうが、政策転換を印象づける点からも就任が有力になったのではないか。

世界経済は当面最悪の状況に進むだろう。わが国の経済政策もある意味「何でもあり」ということになるだろう。そのような中で、同じ過ちの芽を摘み、良い方向への軌道修正を行うことで災い転じて福となすためには、われわれもクルーグマン氏のような本質を突いた発言に注目していきたい。

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2008年10月 1日 (水)

インドなどNPT未加盟国に対する核技術協力、核物質輸出を禁止する立法を

最近、いちばん頭にきたことは、日本政府が核不拡散条約に加盟することを拒否しているインドを特別扱いすることに賛成したことだ。

核軍縮に事実上背を向けてきた米ブッシュ政権が、ここ2年来、クリントン政権時代の政策を転換してインドとの核協力を進めようとしてきた。そんなことを認めてしまえば、核兵器廃絶へ向けての現実的な手だてとしての核不拡散条約(NPT)体制が根底から崩れてしまうのに、日本政府は「全会一致を要する」、すなわち日本も「事実上拒否権を持っていた」関係国会議で沈黙を決め込み、ウラン輸出国でありながらインドの特別扱いに反対してきたオーストラリアなどの期待を裏切り、ついには賛成した。

アメリカが議会手続きで手間取っている間にフランスがインドと協定を結んだり、ロシアが大きなビジネスをするだろうなどと言われている。

しかし、他の国のことより日本政府だ。外務省の幹部職員や自民党首脳は、天下り企業の都合、正義を曲げてもアメリカに追随することでムラの中での出世と収入を確保する処世術といったことを優先して、ヒロシマ・ナガサキの体験に基づく、核兵器廃絶を希求すべき日本民族の歴史的使命、日本国憲法の理念などは完全に無視しているのだ。

そんなやつらが、勝手に恥ずべき外交政策を展開するときにわれわれは無力か?

やつらに理想を語ってもほとんど役に立たない。やはり、主権者であるわれわれが政府の役人を従わせるには、法律で縛るしかない。

とりあえず、社民党、日本共産党、民主党や自民党の心ある人々に考えて欲しいのは、「NPT未加盟国に対する核技術供与、核燃料の輸出を禁止する法律」の制定だ。やつらは「アメリカやロシアやフランスがインドでビジネスするのを指をくわえて見ているのですか」と言うだろう。日本がそうした法律を作っても、アメリカなどにブレーキをかけられるわけではない。

それでも、日本国民の一部に核兵器廃絶を指向し、そのために核不拡散体制を強化することをまじめに考えている人々がいることをハッキリ示すことが出来るだろう。少なくとも、やつらが、国民の理想を無視して、勝手にこの分野の外交を進めることにブレーキをかけることができる。

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2008年8月26日 (火)

NHK・BS1の『今日の世界』『おはよう世界』を採点する-ロシア・グルジア問題

 北京オリンピックが終わり、NHK・BS1のレギュラー報道番組も帰ってきた。南オセチアを巡るロシアのグルジア本土侵攻に関するニュースも、久しぶりに「特集」のような形でまとめられた。
 
 同じNHK・BS1でも番組による論調の違いがずいぶんある。『今日の世界』(22:15~)は袴田茂樹氏をゲストに迎え、ロシア側から見れば①NATOのグルジアやウクライナへの拡大はロシアにとって脅威、②90年代は経済低迷でアメリカに対して自己主張できなかったがエネルギーの輸出価格の上昇などで大国意識が出てきた、③メドべージェフは権力維持のために国内タカに向け強硬姿勢を示す必要があるという分析を紹介していて参考になる。

 さらに市瀬卓キャスターは、メドベージェフ大統領が休暇中で、プーチン首相がオリンピック開会式で北京にいる時を狙って南オセチアに軍事侵攻すれば、南オセチアを簡単に「解放」(実効支配回復)できると考えたとすれば、その判断は甘く、双方に大きな犠牲を生じた責任が問われるのではないかという視点を示していた。番組全体として、この問題を俯瞰する上で参考になる特集だった。

 他方、同じNHK・BS1『おはよう世界』(6:15~など)の高橋弘行キャスターは25日、26日ともこの問題について市瀬キャスターとは対照的な、浅薄な見方を語っていた。25日に同じ「判断が甘い」ということばを使いながら高橋氏が示唆したのは、今回の事態を招いたのはアメリカやヨーロッパ諸国の「ロシアの本気度」についての認識の甘さにあったのではないかという趣旨の見方だ。
                                             
 さらに26日に高橋キャスターは今回の事態を通じてロシアが得たものは、南オセチアをグルジアから切り離すことであり、さらに、そうではないかもしれないけれどもとしつつ、ロシアの次の狙いは「ロシアを通らずに、カスピ海の原油を黒海に運ぶグルジア領内のパイプライン」を手に入れることかもしれないと強く示唆した。

 『今日の世界』を見た人は、軍事力で問題を解決しようとしたことにそもそもの発端がある。複雑な問題であり、多くの要素に目配りしながら解決を探らなければならないと考えるだろう。『おはよう世界』のみ見た人は「ロシアは信用できない。われわれは甘く見られないように、アメリカを先頭にもっと強硬姿勢を強めなければ」と思うのではないだろうか。 

 『今日の世界』は英BBC、米PBSレベルの視聴価値のある番組、『おはよう世界』は米CNN、米FOXクラス、あるいは産経新聞、小泉・安倍レベルの有害番組であるというのいうのが、この二日間の番組を見ての森田の評価だ。

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2008年8月25日 (月)

バイデン副大統領候補指名

 日本では一昨日、土曜日の昼頃に米民主党の副大統領候補にジョー・バイデン上院外交委員長が指名さるらしいというニュースが流れた。クリントン政権時代から、民主党が上院多数派の時には外交委員長、少数派の時もマイノリティーリーダーということで、NHK・BS1で見ることの出来るPBS「ジム・レーラー ニューズアワー」やABC「ジス・ウィーク」のインタビュー、討論出演の常連であるためいつも議論を聞いてきたが、たいへんまともな外交政策の持ち主であり、森田が「オバマ大統領」に期待するアメリカ外交の転換を体現する人物であり歓迎したい。

 森田は選挙対策で接戦州の知事、たとえばバージニアのケーン知事などを予想し、バイデン氏は国務長官になるのではないかと期待していたが、仮に副大統領であるとしても、チェイニー副大統領のように政権の政策をリードしてくれるなら結構なことだと思う。

 この前も書いたが、森田がバイデン氏の政策について印象に強く残っているのは、クリントン政権時代から、ブッシュ政権を通じてMD(ミサイル防衛)システム導入について、核戦略を不安定にさせること、巨額の予算を必要とすることなどからかなり強い慎重論を一貫して唱えてきたことだ。

 いまポーランドやチェコへのMDレーダーシステム配備が、グルジア紛争の煽りで米ロ「新・新冷戦」の争点になっているが、世界情勢全体としては「9・11~イラク戦争大政局」の陰に隠れ、また冷戦後から最近のエネルギー価格の上昇などで経済絶好調の大国に復活するまで、低迷の時期が長かったロシアにアメリカに対抗する勢いがなかったことで表面化することはなかったけれども、ラムズフェルド、チェイニー、ブッシュといった人々が権力を長く握ってきたことで進んだ「MD」の開発配備は、これから、世界政治の争点となり、世界の平和と安定にとって障害となってくる恐れがある。

 なお、バイデン氏の指名で日本の外務省の一部にも喜んでいる人がいるだろう。帰国前に『中央公論』に寄稿したりしていたのでよく知られていると思うが、バイデン議員のトップスタッフであるジャヌージ氏は昨年の夏まで1年間、たしか日立がスポンサーで日本の研究機関に一年招へいされていた。元駐米公使の阿川尚之教授の世話で、慶応の大学院でも教えていたそうだ。

 上院外交委員会のトップスタッフに戻っているジャヌージ氏は中国の専門家だが、彼が副大統領の首席補佐官ということになれば、民主党にも人脈を作っておきたいという日本の外交畑の人々の挙げた得点ということになる。また、そうした人々の招へいで日本に滞在したとは言え、ジャヌージ氏本人は極めてリベラルな発想の聡明な人物で、日本滞在中には広島の原爆資料館や靖国神社も訪れ、そうした場所が日本人に大きな存在であることも肌で知ったそうだ。

 「オバマ・バイデン」。なんとか勝ってほしい。

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2008年8月22日 (金)

「国際社会」とやらでも世論調査をやってみては

 福田総理の指示で、防衛省がインド洋などでの欧米を中心とする艦艇への給油活動について紹介するDVDを配布するなどして、「テロ特措法」による給油活動がいかに「国際社会」の支持を得ているか税金を使って国民にPRするらしい。

 国際社会って誰?と聞きたくなるが、まあアメリカ政府の日本担当と、欧米やアメリカに協力する限られた途上国の限られた「軍事・安全保障サークル」の輪の内側にいる人々ということなのではないか。

 寺島実郎氏が以前、ワシントンやニューヨークで日本専門でない国務省のスタッフや、財界人に「給油」のことを聞くと、そもそも知らない人が多いし、詳しく説明すると「それにどんな意味があるの?」という反応だったという話をラジオでしていた。

 寺島さんが言っていることと、福田総理や外務省が言い、日本の報道が垂れ流してる「国際社会が支持している」という説と、どちらが正しいかぜひ知りたいものだ。

 報道各社は、とりあえず欧米の主な国と途上国数カ国でいいので、国内で良くやっている「二段階無作為抽出」の少ないサンプルのものでよいので、世論調査をやって、たとえばアメリカ国民の何パーセントが日本による「給油」を知っていて、何パーセントの人がそれを支持しているか調査して発表してもらえないだろうか?

 政府の宣伝に対して、実証的な姿勢で検証するのもメディアの役割だと思うが。

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2008年8月18日 (月)

陸上100メートル ジャマイカの愉快な世界チャンピオン

 9秒69の世界新記録を出したジャマイカのウサイン・ボルトの走りがいかに凄いものだったかについては、門外漢の森田が付け加えることは何もない。

 スタート前にダンスし、ゴール前に胸を叩いて「勝利のポーズ」、インタビューの合間にはカメラに向かっていたずらポーズ。お調子者の若者に見えてしまうボルト選手の人柄、ジャマイカのゆるい感じの魅力についてもほぼ語り尽くされていることだろう。

 後段については朝ワイドショーの映像見ながら、改めて面白いと思う。ふざけていると思う人もいるだろうけれども、所詮スポーツなのだから、国旗を背負ってプレッシャーに押しつぶされたり、スポーツではなく経済力の戦いになっているような様子を見せつけさせるよりも、映画『クール・ランニング』を彷彿させるような愉快な天才が、やりたい放題をやって(いるように見せて)世界新記録。ジャマイカチームが超大国アメリカに「勝利」というのもたいへん結構。

 それにしても足が長い。モンテゴベイの空港のトイレの男子小用便器の「高さ」に苦笑(苦労に近い)したことを思い出す。イギリスの旧植民地で英語が通じる、ゆったりペースの心地よい国だ。余談だが、下北沢南口商店街にたしか「420」という名前のジャマイカ風の小さなアクセサリー店がある。ある夕方、朝日ニュースター『ニュースの深層』のキャスター金慶珠さんがその店から出てきたのを見かけた。ジャマイカファンなのかしら。

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2008年8月17日 (日)

米民主党の「核兵器廃絶」綱領案を熱烈に歓迎する

 今月末にオバマ候補を正式指名するために開かれる米民主党の綱領案に「究極的核廃絶」を目標とすることが盛り込まれると報じられた。世界を正常な方向に軌道修正する一歩につながるものとして高く評価し歓迎する。

 ブッシュ政権が包括的核実験禁止条約(CTBT)の議会承認を求めることすらせず、新型核爆弾の開発を指向し、2005年にニューヨークで開かれた5年ごとのNPT運用再検討会議でも核軍縮努力について全くほおかむりして、結局のところイランや北朝鮮の核開発に口実を与えるような結果を招いたことを考えると、これは本当に良いニュースだ。

 オバマ陣営の外交安保政策策定の中心には、核軍縮に非常に熱心なダイアン・ファインスタイン上院議員(カリフォルニア)の元政策スタッフが座っているということなので、驚くことではないかもしれないが、9月はじめには河野衆院議長が広島での開催を決めたG8議長会議にペロシ下院議長が出席の意向を示し、高位のアメリカ政府現職首脳(米下院議長は合衆国憲法で副大統領に次ぐ大統領職継承権第2位)としてはじめて広島入りして原爆犠牲者の慰霊碑への献花、原爆資料館の見学を行うということとも符合するニュースである。

 副大統領候補への指名、あるいは国務長官任命も取りざたされるバイデン上院外交委員長はミサイル防衛(MD)の配備決定にも極めて慎重な立場だった議員であり、わが国としてもボーッとしていないで、守屋被告(前防衛事務次官)の主導の元に開発参加を決めたミサイル防衛などについても、最近のブッシュ政権のポーランドなど東欧へのMD基地配備に関わる対ロシア「新・新冷戦路線」なども考慮し再検討を始めるべきだ。

 ところで、オバマ対マケイン。毎日新聞ワシントン支局の及川記者の分析では、夏の世論調査での民主党候補のリードが今程度では過去のデータから言うとオバマ氏勝利は微妙、というより難しいということになるらしい。現政権がグルジアを巡ってロシアとの対決を煽っているのも選挙対策の疑いが濃い。しかし、ここでオバマ氏が当選できるかどうかは「ブッシュ&チェイニー、9・11、イラク戦争、小泉&安倍」という、世界史の進むべき方向に逆行した忌まわしい過去と決別できるかどうかの一つの大きなターニングポイントになり得るので、注視という以上に注目せざる得ない。

 オバマ頑張れ!

【以下、時事通信の記事のコピー】。

究極的核廃絶を追求=オバマ氏持論を明記、現政権から大転換-米民主党綱領案

【ワシントン15日時事】米民主党が25日に開幕する全国党大会で採択する予定の政策綱領案の全容が15日、明らかになった。時事通信が入手した綱領案によると、安全保障関係では、「核兵器のない世界を追求する」として究極的な核廃絶を目指す方針を明記。イランや北朝鮮に核放棄を求めるとともに、米国自身も核兵器削減・廃絶に向けて具体的行動を取ることを打ち出した。
 究極的核廃絶は、党大会で大統領候補に正式指名されるオバマ上院議員の持論。2000年の党綱領では核兵器の大幅削減が盛り込まれたが、廃絶まで踏み込んだのは初めて。新型核兵器開発計画を進め、国連総会で日本政府提出の核廃絶決議に7年連続で反対票を投じてきたブッシュ政権の核政策からの大きな転換となる。
 綱領案は核廃絶に向けた具体的行動として、(1)冷戦期に製造された核兵器をロシアとともに検証可能な形で削減する(2)新規の核兵器開発を中止する(3)米議会による包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准を促進する-ことを明記。国際原子力機関(IAEA)管理下の国際的な核燃料貯蔵構想や、核拡散防止に関する国際首脳会議の09年の開催も提唱している。(2008/08/16-13:08 時事通信)

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2008年8月15日 (金)

野田消費者問題担当相に、靖国参拝の存念についてちゃんと説明して欲しい。

 全国戦没者追悼式のテレビ中継と共に黙祷する。保岡法相、大田農相、野田消費者問題担当相の三閣僚が靖国神社参拝のニュース聞き、不愉快に思う。

 福田総理の考え方が、閣僚に貫徹しない。ブッシュ大統領は誤った政策ばかり推進する、頭の悪い大統領だと思うが、ホワイトハウスに一定の規律、緊張感を保っているらしいのは福田さんにも見習って欲しい。もっとも、福田さんもワルで選挙対策のために役割分担をしているのだろうか。それとも、あいかわらず町村官房長官が足を引っ張っているということか。

 横着な財界ボンボンの大田農相、田中角栄被告の弁護士だった保岡法相については初めから何の期待もしていないので何か言うつもりはないが、野田大臣には「A級戦犯合祀を決して改めない靖国神社に閣僚が参拝することは、わが国がサンフランシスコ講和条約で東京裁判の結果を受け入れたことが国際社会復帰の原点だったということを見失うことにならないか」という点について質してみたい。

 高市早苗代議士などよりよっぽどましな政治家だと思っているが、こうしたことに納得いく説明が聞けなければ信頼を寄せることは出来ない。

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2008年8月14日 (木)

ロシア・グルジア衝突の遠因は米ブッシュ政権の単独行動主義にある

 グルジアの南オセチア自治州をめぐるロシアとグルジアの軍事衝突は、EU議長国フランスの調停で停戦の合意を見たものの、8月14日朝、東京で見た各国のテレビニュースはロシア寄りの武装勢力によるグルジアへの報復攻撃が事実上続いていることを伝え、破壊された町から逃れてきたグルジア人の様子を報じている。

 ブッシュ大統領やライス国務長官の大げさな牽制発言や、ミリバンド英外相らの強硬発言とは裏腹に、今のところ米軍などがイラク派兵にも参加した「同盟国」グルジアに直接の軍事支援を行うことにはなっていない。一方、ロシアも西側の牽制に対しては鉄面皮ぶりを示しながらも、かつてソ連が50年代にハンガリー、60年代にチェコを軍事的に蹂躙したのに比べ、トビリシ軍事制圧、親ロシア政権樹立といった挙には出ていない。あたりまえといえばそうだが、メドベージェフ政権がエキセントリックな政権ではないことの証左とも言えるのではないか。

 クシュネル仏外相が、いきり立つポーランドやイギリスの外相をたしなめて「今は誰が悪いと言っているよりも、出血を止めるときだ」と言うのは当を得ており、とりあえずみなその線で踏みとどまっていると言えるだろう。

 ロシアの土産物にマトリューシカというこけし型の入れ子人形がある。大きな人形の中から、一回り小さな人形が出てきて、さらにその中に‥とどんどん小さなものが出てくる。ソ連時代は、一番大きな人形が「ソ連」で、その中に「グルジア」という人形が入っていて、さらにその中に「南オセチア」が入っていた。もうひとつ「ソ連」の中に「ロシア」が入っていて、そのなかに「北オセチア」が入っているマトリューシカもあって、オセチアはその時から南北に泣き別れになって別の人形に入っていたけれども、何せソ連というタガがしっかりはまっていたし、グルジアはソ連の独裁者だったスターリン、ゴルバチョフ政権のシェワルナゼ外相の出身国だったこともあって「ロシア」と「グルジア」の関係も、内実はともかく矛盾が表面化しにくい関係にあった。

 この比喩で言えば、今は別のマトリューシカに入っている南北オセチアが一つになりたいということで、しかも、これはどうもロシアの工作もあって全体として「南オセチアがグルジアのマトリューシカを出て、ロシアのマトリューシカに移りたい」という話しになりかけているから、グルジア政府やグルジアのナショナリストたちにとっては、同じグルジア内のアブハジア自治州の問題もあるし、これは決して容認できないという対立になっているわけだ。

 ソ連が崩壊する中でグルジアは独立を果たした。グルジアの人々の中には「ロシアはもうこりごりだ。これからはアメリカの同盟国となって自由で豊かな国になるのだ」と言う人たちがいて、サーカシビリ大統領や議会の多数派はそうした人々を代表している。一方で、おそらく「同じ国だったんだし、グルジア正教とロシア正教で、古くからビザンツ帝国の仲間じゃないか」という親ロシア派もいるのだろう。そしてどの国とも同じで、本音を言うとどっちに付くかより生活第一という人がその真ん中で一番の多数派なのではないか。ただ、いまのグルジアは郵政民営化熱に浮かされて判断停止していた時のわが国のように、反ロシア派が一時的に大多数を占めているのかもしれない。

 クシュネル仏外相が今はどちらが悪いと言うときではないというのは正しいが、敢えて分析的に言えば、8月8日に南オセチアに先制軍事攻撃を仕掛けたのはグルジア軍だ。南オセチアの市民に1,000人以上の死者が出て、駐留していたロシアの平和維持部隊にも犠牲者が出ている。

 もちろん、わが国がかつて中国東北部(旧満州)を軍事占領するきっかけを作るために、二度までも自らの手で鉄道爆破事件を起こしたように、ロシアの情報機関がグルジアに「先制攻撃」を起こさせるような挑発を工作したり、グルジア軍に工作員を送り込んでいる可能性はあるけれども、いかんせんわが国の真珠湾攻撃と同様に本来「先制攻撃」というのは劣勢になったときの責任論で分が悪い。

 さはさりながら、ロシア軍が報復と称して南オセチアの範囲を越えてグルジア領内に侵攻し、いくつかの町を徹底的に破壊したり、逃げてきた人の口から「若い人々が人質にとられた。女性たちがどういう扱いを受けているかはわからない」という話を聞くと、ロシア当局にも軍や、武装勢力に対する手綱はしっかり握っていてもらはなければ困るぞと切に思う。

 ブッシュ大統領が「グルジアには選挙で選ばれた唯一の政府がある」と強調している。それはその通りだが、パレスチナの選挙でも、ずっと前のアルジェリアの選挙でもアメリカに都合の悪い勢力が選挙で勝ったときには選挙はなかったような顔をする彼らのやり方を知っているだけにしらける面もある。BBCのレポーターもこれには説教くさいと言っていた。マケイン大統領候補が「ロシアをG8のメンバ-にしておいていいのか」というのは先走りで、票目当ての悪しき発言だ。

 これは森田の感想だが、サーカシビリ大統領は若く颯爽としているが、アメリカとの連携にのめり込み、虎の威を借るキツネのようにロシアを挑発する姿勢は賢明なものとは思えない。EUが停戦調停に当たるときに提案した「南オセチアの将来の地位については話し合いで」という一項は頑なに拒否したという。ロシアからの自由を叫ぶ一方で、オセチア人はずっと俺の言うことを聞けと言うのではダブルスタンダードと言われよう。

 アメリカの政権が「有志連合」などと言って「俺の言うことを聞く者だけには特に目をかけてやる」という外交姿勢だったことが今回の事態の根底にある。アメリカに国際協調派の政権が出来て、21世紀初頭の十年弱の軌道を修正する。オセチア問題、グルジア問題の解決はそこからようやく始まるのではないだろうか。

 わが国においても民主党などによって、ブッシュのポチになって尻尾を振って喜んでいた小泉・安倍政権の「米単独行動追従主義」と福田政権の全く不十分な修正に変わる、日本外交のフレッシュな路線が打ち出されることが切に望まれる。

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2008年8月 6日 (水)

63年目の広島平和記念式典

朝、広島の式典の中継を見る。中国から大阪の領事館の女性領事が初めて出席する様子が映し出されていた。

朝日の社説、毎日の「余録」などにもあるように、あのアメリカで「核軍縮」について風向きが変わりつつあるという。一昨年のキッシンジャー氏らの「核全廃」に向けての行動の呼びかけ、昨年、東京でも公開されたスティープン・オカザキ監督の『ヒロシマ・ナガサキ』もケーブルテレビで多くの人々に見られたという。先日のNHKの放送でも、ブッシュの地元・テキサス州の高校の先生が授業でこの映画を取り上げた様子を紹介していた。

昨夏、ワシントンでクリントン政権で国防次官補だったキャンベル氏と会った人が言っていたが、米印核協定に関連して核軍縮について聞くと「核兵器というものは、全く意味がない」と断言したそうだ。日本風に言えば「防衛族」のキャンベル氏だけに「60年前と違って、ハイテクの極めて精度の高い誘導装置と、爆発力の強い爆薬を使えば、広島に落とした原爆程度の攻撃の成果は(何十万人の市民の生命を奪うということを除けば)通常兵器で挙げることが出来る。軍需産業もそれで充分儲けることができる」というリアリズムからなのだろうが、とにかく民主党系とはいえワシントンDCに事務所を構える現実派にもそんな声があるのだ。

秋葉市長の平和宣言に、9月のG8下院議長会議に言及があった。ペロシ下院議長はバリバリのリベラル派だが、アメリカのハイレベルの政治家の広島入りは戦後初めてのことだ。彼女が何を感じ、どのようなメッセージを出すのかに注目したい。日本の左右メディアからは「原爆投下を謝罪するか」という紋切り型の質問が出るだろう。そこは大統領選挙への影響を考えて=どこの国にも頭の悪い右翼はいつぱいいるから=クリントン前大統領と同様「謝罪はしない」という発言になるだろうが、今回はとにかく彼女が広島に足を運ぶこと自体に、これからにつながる価値があると思う。

次期大統領がCTBT(包括的核実験禁止条約)の批准を目指す政策転換をし、次期上院がこれを承認すれば、平和・軍縮にとり大きな転換になる。転換というより、冷戦後の正しい軌道への回帰ということになる。月末の民主党大会で議長を務めてオバマ大統領候補指名を宣言し、レイバーデーの3連休を利用して議長専用機で飛来するペロシ議長が、こうした点でも何かメッセージが出すのかにも注目したい。

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2008年7月18日 (金)

ロシアが四川大地震の被災学童1,000人をウラジオストックなどに招待

 NHK・BS1の2008年7月18日未明から朝にかけての枠で放送された中国中央電子台およびロシアRTRのテレビニュースで、中国の四川大地震の被災地の学童1,000人あまりがロシア政府の招待でウラジオストックやノボシビリスク州のキャンプ地への3週間ほどの滞在に招待され、17日に出発したという映像を流していた。

 内陸の四川省や陝西省、甘粛省出身の子どもたちは、海を見るのは初めてという子どもたちも多いそうで、張り切って飛行機に乗り込む子どもたちの明るい表情を見てほっとした。ロシア側も「中国料理を用意しているし、水温も海水浴にちょうど良い」と張り切っていた。

 これは良いニュースであると思うと同時に、ロシアもなかなかやるなと思った。ソ連崩壊後の極東アジアは経済停滞やインフラの老朽化などのイメージが強く、廃船になった原子力潜水艦の解体などは日本が資金面でずいぶん協力した。それが、ブッシュ政権のイラク戦争開始も関わるロシア経済の絶好調と、プーチン~メドヴェージェフ政権のAPECのウラジオストック誘致や極東ガスパイプラインの推進など、ロシアは「極東」地区を大いにてこ入れしているわけだが、このニュースは金額としてはそれほど大きな話してないにしても、そうした流れの中でのニュースであるとも受け取れる。

 「ロシアが中国の子どもを大事にするのはあたりまえではないか、ロシアだの中国だのはもともと仲間。ロシア・中国・中央アジアによる『上海協力機構』に見られるように、日米同盟とは別の側だ」という見方をする人がいるかもしれないが、その点、森田のこれまでの経験に基づく見方は異なる。中国のある知識レベルの人の外交面での日本に対する評価を一言で言えば「でも結局はアメリカに従うんでしょ」というものであるとするならば、中国のロシア観を一言で言えば「油断できない」というものだ。

 小さな行事だし、「宣伝」と言えばそれまでかもしれないが、ロシアは極東における中国の対ロシア観を改善する機会をうまく捉えたと思う。ロシアの東アジア政策にプラスになるだろう。それにひき換え、わが日本の政府は、対中国にせよ、対ロシアにせよ、何もよい知恵を出していない。それどころか、何の必然性もないタイミングで「竹島問題」を持ち出して、日韓関係を極端に悪化させることで外交の足下を自ら崩している。

 洞爺湖サミットにはやたらカネもつぎ込み、プレーアップに努めたけれども、自民党政権には外交に関して本当の意味での「やる気」が感じられない。

 四川の子どもたちのために日本政府も今からでも何か考えたらどうか。政府がダメなら、自治体や企業でもいいから。

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2008年7月16日 (水)

芥川賞に中国人女性作家の作品選ばれる

 芥川賞に中国人である楊逸さんの『時がにじむ朝』が選ばれた。1面で報じた毎日新聞に「文学史上の事件」という見出しが躍っているが、日本もいよいよ本当の「国際化」の時代を迎えつつあるのだなあと思う。たいへん結構なことだ。

 サルコジ大統領がローマ帝国の領域と重なる地中海諸国会議を盛大に開催し、シリアのアサド大統領の出席を実現してレバノン情勢や中東和平に積極貢献するアピールに成功して存在感を示しているのと対照的に、わが国は本当なら日本が提唱して主導権を握るべき「六カ国協議」をアメリカ提唱、中国の仕切りに任せて文句を言うだけ、挙げ句の果てにはせっかく親日政権になりそうだった李明博政権に対して、何の戦略もタイミングの判断もなく「竹島問題」をわざわざ持ち出して「対日強硬路線」に追いやるなど、国のトップや政府のレベルでは「外交3流」を絵に描いたような現状だが、「中国人作家が芥川賞受賞」というニュースは、馬鹿な政治家や役人のレベルとは別に、国民の日常のレベルで、また文化のレベルでの「日本の存在」の可能性が高まってく可能性といったものを感じさせるのだ。

 すでに漫画・アニメなどポップカルチャーの世界など、政治・外交に関わりない部分で日本は世界の中に居場所を確保しているが、さらにアートや文学の世界でもいっそう魅力を発信し、また交流を育て、公的な部門でも各国の人々に日本語を学ぶ機会を提供し、日本の資料に触れる場を増やす作業を、これまでの「お役所仕事」のレベルから革命的にレベルアップすることを考えるべきだ。

 いつも言うことだが、わが国の外国語教育のほぼ「英語オンリー」の状態は早く改めるべきだろう。中学での外国語は、半分は英語でいいとしても、もう半分は中国語、韓国語、スペイン語、アラビア語などを第一外国語で学べるようにする方が、日本の未来は明るいように思う。

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2008年7月14日 (月)

「竹島」明記の愚

 福田内閣が、竹島(韓国名・独島)がわが国固有の領土であると中学校の学習指導要領の解説書に初めて明記する方針を固め、文言の最終調整に入ったと報じられている。日本では小泉内閣が過去に遠のき、韓国では李明博政権が誕生したことで改善ムードだった日韓関係はこれでたいへんなことになるだろう。

 「固有の領土である」ということがわが国の主張であるというのは、国際法という「法律」の世界の話であり、そんな話をわざわざ持ち出すというのは、韓国から見れば「島根県編入」のいきさつそのものが日本による植民地化の序曲であったと位置づけられているという「現実」「政治」を無視した最悪の愚挙であると思う。

 誰が起案し、誰が承認したのか。つまり誰に責任があるのか、野党とメディアは徹底的に追及して国民の前に真相を明らかにして欲しい。福田内閣は行政文書の管理に関心があるというが、それくらい追いかけられるようでないと話にならないということは確認しておきたい。

 そもそも「固有の領土」という概念自身、見方によってはあやふやなものだ。中学生に教えるべきは、イデオロギーとも言うべきわが国の一方的な見解ではなく、「係争」「対立」が存在するという現実だろう。

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2008年6月10日 (火)

党首討論とりやめ

小沢党首はなぜ党首討論に立とうとしないのか。国民に説明しない首相はいやだ。やはり政権交替には民主党の党首チェンジが必要なのではないか。

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2008年6月 5日 (木)

オバマ候補指名確実に=「反論理」の時代の終わりのはじまり=

 オバマ氏が米民主党の大統領候補になることが事実上確定した。イラク戦争、温暖化問題や核軍縮問題への真剣な取り組み拒絶、社会保障軽視など、長く続いた21世紀初頭の「反論理」の時代がようやく終わりを告げる転機となろう。

 ヒラリー候補との泥仕合化で、やや光明に翳りがあるような印象であり「党の亀裂修復、白人労働者層対策、女性票対策」などからヒラリー候補の副大統領候補指名を考えるのか、それとも「当選後の仕事のやりやすさ、古い政治との決別を優先」して違う副大統領候補を選ぶのかというのも悩ましい選択だが、いずれにせよオバマ氏の候補者決定についてNHK・BS1で見るABCの報道も「歴史的」を繰り返していた。

 「反論理」が世界を席巻した原因には、ビル・クリントン政権時代の倫理退嬰への反動、9・11などがあるが、歴史の分岐点はブッシュ対ゴアの2000年大統領選のフロリダに見るように、「紙一重」が運命を分けることがある。

 わが国でも、あいかわらず「上げ潮」だの、「地上部隊派遣ならアフガニスタンに自衛隊を出すのに民主党も賛成するだろう」、「資源値上がりは投機が原因ではない。フリードマンが言っていたではないか」といった反論理の言説がまかり通っている。

 まだ森田ごときにもやることがあるぞ。とオバマ候補確定のニュースを聞いて思った。

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2008年6月 2日 (月)

コメ減反とりやめるべきか?

週末の注目発言は、世界的な食料価格の高騰を受けて「コメ減反政策をやめ、増産を図るべきである」という町村官房長官の発言と、それに対する加藤紘一元幹事長の「コメは余っている。自給率アップには大豆や小麦を作ることが大事だ」という批判だ。

どちらの意見が正しいのか。データの裏付けを得ながら、おいおい勉強しなければならないが、現段階の印象としては「減反とりやめ」策にもそれなりの理屈があると思う。

「減反取りやめ」策は、政府筋の話しとしてすでに人づてに聞いたことがあった。その説に沿って言うと、減反をやめるとどうなるか。コメはいちだんと供給が増え価格が下がる。このこと自体消費者に朗報だが、同時に国際的なコメ価格上昇で縮小傾向にある内外価格差がかなり縮む。その結果、今のような国際的に極端な高価格にある現状でも、アジアの富裕層向けに売れている日本産のコメの国際競争力は高まる。

コメの価格が下がれば、農家の収入が減るという問題がある。わが国の環境、生態系、農村部の景観を守るためには、農家を支えるためには民主党の主張するような財政支出が必要になるが、減反政策をやめることで現在そのために支出している補助金は必要なくなる。農水省関係者の試算では、必要な新しい補助金の金額は、現在の補助金より少なくて済むという。

町村官房長官の主張が「小泉構造改革」と同様のインチキ話なのか、それとも加藤紘一氏の方が、現在の利権構造と保守的な心情に寄りかかった政局がらみの「ああいえばこういう」類のことなのか。いずれにせよ、農政の方向性については集中した再検討が必要だ。各政党も、国民に選択肢と自らの方向性を示すべきだ。

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2008年5月30日 (金)

「自衛隊機中国派遣見送り」の報に

「中国が自衛隊機派遣要請」という見出しをみて、「ぜひ派遣すべし」とフライングで感想を述べてしまったが、結局は派遣見送りだそうだ。

たしかに日本海軍による重慶爆撃は、ゲルニカや広島・長崎に先立つ、無差別都市空爆の世界史における嚆矢であったという指摘もあるわけで、町村官房長官ばかりでなく、森田自身も、そこまで一気に乗り越えることができるような期待を持った不明は恥じなければならないと思う。

とにかく、今は自衛隊派遣の可否などはサイドストーリーに過ぎないので、中国のニーズにどうすれば最大限に応えることが出来るかに意識を集中すべきだろう。

それにしても、自民党の一部に「中国は失礼だ」といったもの言いが聞かれるというのは呆れてしまう。相手の悪口を言うよりも、例えばアメリカの軍用機は、かつてはユーゴの中国大使館誤爆事件や偵察機の強制着陸事件などもあった米中の軍同士の関係を乗り越えて、すでに救援物資を運んでとっくに中国に飛んでいるという現実を直視すべきだ。

つまり、残念がるなら「ぜひ来てください」と言ってもらえるような信頼関係を構築できていないことを残念がるべきなのだ。小泉首相の靖国参拝で、アメリカが米中関係の信頼構築に努めた5年間を、わが国は空費してしまったことのツケがまわってきているだけの話と考えるべきだ。とにかく、繰り返しだが、今はそんなことより何をすべきか、何が出来るかに集中すべきだろう。

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2008年5月28日 (水)

中国の「自衛隊機派遣」要請に驚く

第一報を聞いて驚いた段階での感想だが、まず結論から言えば、飛べる輸送機とヘリコプターを全部提供してでも要請に応じるべきだと思う。

驚いたのは、阪神大震災の時のわが国と同様に、外国の援助受け入れには全く不慣れであるように見受けられ、また日本の「軍」だの日の丸には強いアレルギーがあるに違いないと思いこんでいた中国から、日本の「軍」用機の派遣要請があったことだ。

背景には、おそらく中曽根元首相のような人々から中国政府に売り込みがあったのではないかと想像する。そう言えば、空自のOBでイギリスの危機管理会社の顧問として中国に駐在している人がいるという話を聞いたこともあるので、そういった「民間」レベルの中国政府への助言もあり得ると思う。

森田は基本的に、社会の中でミリタリーの占める位置が大きくなることに賛成ではない。しかし、ここは「自衛隊のセールスマンたちに乗せられているかな」という懐疑を持ちつつも、彼らが日頃語っている「自己完結で外に出て役立てる組織は、日本では自衛隊だけ」という点に当たっている面もあると思う。実際に役に立てる可能性は大きいのではないか。

法的には「国際緊急援助隊法」といったことになるのか?とにかく名古屋高裁で違憲判決が出たような、アメリカの戦争を手伝うための海外派遣ではなく、まさしく要請を受けての災害救援派遣だ。

政府間の調整などに、なかなか大変なことはあるのかもしれないが、ニーズに最大限応える派遣が、迅速に行われることを期待したい。この問題では、ひょっとすると森田と安倍晋三氏あたりは同じ意見ということになるのだろうか。それとも、中国に軍事機密が漏れるから慎重にと言うのだろうか。

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2008年5月21日 (水)

クラスター爆弾国際会議-NHK山澤記者のレポートに違和感

おととい5月19日(月)、ダブリンでクラスター爆弾の禁止を目指す「オスロ・プロセス」の最終合意をめざした会合が始まった。小型爆弾を多数ばらまくクラスター爆弾は、一昨年、イスラエルがレバノンに侵攻した際に使用され、戦闘が終わって軍隊が撤収したあと多数残った不発弾の事故で、多くの子どもたちが亡くなったり、手足を吹き飛ばされたりしたことで、かつての「対人地雷」と同様、人道的観点からの廃止論が高まった。

「オスロ・プロセス」は、対人地雷の時のカナダ政府の役割をノルウェー政府が買って出たもので、この「有志」のプロセスには対人地雷の時と同様に、アメリカ、ロシア、中国といった国々は参加していないが、志ある国々の政府と国際NGOが連帯して、具体的な措置を動かし、国際世論も動員することでこうした国々をも動かそうというものだ。

各紙で報じられている通り、一方ではアメリカ、ロシアなど禁止に反対でこのプロセスに参加していない国々があり、その反対にノルウェー、中南米諸国など全面廃止に積極的な国々、そしてその中間に「部分禁止」を主張する英仏独などの国々がある。

それでは、わが国、日本政府の立場がどうかと言えば、朝日新聞2008年5月20日付3面の記事では「日本や英仏独などは‥『信頼性が高く、正確なものは除外すべきだ』という立場を取る」と書いている。さらに毎日新聞の同日付は英独仏は「最新型」のみを例外とすることを主張しているのに対し、日本は現在保有するものを持ち続けることを前提に「不発率が実戦で10%以上もあるとされる現有の『改良型』の堅持を主張している。国連の軍縮関係筋は『日本の主張に同調しそうなのはフィンランドくらいだ。逆に、他の部分禁止派と全面禁止派の溝は狭まっている』」と報じている。

現段階での日本政府は、当時の小渕外相が政治決断する以前における「対人地雷」の時と同様、アメリカにおもねる外務省と、軍事力維持の面だけから廃棄に反対する防衛省が積み上げてきた、いわば霞ヶ関のお役人たちボトムアップで形成された政策を主張することに止まっている。自民党政権が長く続きすぎたせいか、そこに憲法第9条の理想などかけらも見あたらない。福田さんにも、せめて小渕さん程度の大所高所からの政治的な判断を期待したいものだ。

ところで、このことを報じた2008年5月19日放送のNHK・BS1の「今日の世界」(22:15~)において、スタジオからの原稿読み上げと字幕では、わが国が英独などとともに「全面禁止」には反対し、「部分禁止」を主張していることを紹介していたが、現地からの山澤里奈記者のレポートでは、わが国がどういう立場をとっているかという話がスッポリ抜け落ちていた。これでは極右の経営委員長とは逆の意味で「どこの国のニュース番組なの?」ということになってしまう。「合意をめざすノルウェー政府代表が部分禁止を主張しているイギリスやドイツの政府代表を訪ね、妥協点を探っている」というだけの原稿は、「日本は全面禁止に反対している」という事実の印象を、作為的に薄めようとしているのではないかと感じた。

NHKの国際部記者が、外務省の役人や自民党の一部政治家と良い関係を築いておきたいというのは処世術かもしれないが、あまりに「アメリカ政府に最大限に媚びを売り、日本国民にはそのことを最大限覆い隠しておきたい」一部外務官僚に操作されていることが見え見えで、その思惑通りの放送をしているのでは公共放送の使命を果たしていることにならないと思う。

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2008年5月19日 (月)

ハマスとも、イランとも対話を

ブッシュ大統領が中東歴訪で「ハマスは和平の障害」などと発言し、ヒズボラとも対決姿勢を示しているという。そもそも、選挙はもう少し先に延ばしたいというアッバス大統領に対し、ブッシュ政権が「早期総選挙」を無理矢理押しつけたのが、総選挙でハマスが勝利する要因の一つだったのだ。自分で原因を作っておきながらよく言ったものだ。

政権末期で「業績」を残したいために、イスラエル=パレスチナ和平問題に取り組んでいると言うのだが、いくらイランのアフマディネジャド大統領が「イスラエル抹殺」などの過激発言をしているからとは言え、イラン軍事攻撃にはっきり反対していた中央軍司令官を更迭するなど、ブッシュ=チェイニー路線は政権が終焉するまで有毒ガスを発し続けているようだ。

ネタニヤフ政権時代に一度だけイスラエルに行ったことがある。帰国するとモサドじゃないかなという感じのイスラエル大使館の人がやってきて「東エルサレムがパレスチナ国家の領域になるという考え方をイスラエルが受け入れているわけではない」と強調していたが、現地エルサレムで会った、ユダヤ教過激派のテロで亡くなったイツァーク・ラビン首相の息子さんなどは、われわれから見ても常識的な、リベラルな考え方の人だった。

イスラエル建国60年ということで、イスラエルのいろいろ立場の人々のことが新聞やテレビで紹介された。どの国にもごりごりの頭の悪い「右」は存在する。イスラエルにおいては極めて強い。でもラビン氏の子息のような、まともな人々も少なからず存在するので、こうした人との連帯の輪を広げていくことは大事だと思う。ブッシュの前には、カーター元大統領が政権の反対を押し切って、シリアでハマスの指導者と会談したと言うが、こうした「対話」以外に問題解決に近づく方法はない。

一方、イランも「核開発支持」「反米」の保守派が圧倒的に強いとは言え、一般市民のレベルでは密かに「アフマディネジャドは勘弁してほしい」という空気も根強いと言う。森田はイランと対話するというオバマ氏を支持する。

同時に、アメリカの民主党系の人も「アメリカにとってイラン問題は、実はイスラエルの安全の問題」と率直に話してくることを勘案すると、わが国としてはイランに対して「アメリカのイラン攻撃には反対。NPTの範囲内なら、核の平和利用の権利も理解する」と言った上で、「ただし『イスラエル抹殺』は過激すぎるので、そういうことを言うのはなんとか止めてほしい」と直接に働きかけることが大事ではないか。

中東1課も2課も頑張っていることは知っているけれども、カーター元大統領や、悪い方で活躍しているブッシュ大統領に比べ、日本は中東情勢において「不在」を続けているように見える。

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