行政改革・地方分権

2009年6月15日 (月)

厚労省現職局長逮捕

日曜は午後から仕事関係の記事コピー探し夜までかかる。テレビのニュース速報で自称・福祉団体が郵便割引を受けられるよう公文書を偽造した疑いで厚労省の村木厚子局長が大阪地検に逮捕されたと知る。

事情、背景全く知らぬが、家人は「政治家からうるさく言われたので、こんな大規模な不正につながると思わずに軽い気持ちでやっちゃったんじゃないの」と言う。検察もいろいろ批判を浴びているので余程のことがあるのか、それとも再びのトンチンカンなのか見極めなければ。

片付けしながらNHKの大河ドラマだの教育テレビだのつけていたが、N響アワーでネルソン・ゲルナーという人がブーラームスの第2協奏曲を弾くのを見て、尾高忠明さんの指揮とN響の演奏ともども、その落ち着いた音楽に感心する。3楽章のチェロのソロも含め、しみじみ美しい演奏でした。

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2009年3月 8日 (日)

N響神田さんのフルートはアメリカ製

今週の愛川欣也「パックインジャーナル」(朝日ニュースター)は小沢秘書逮捕「陰謀論」に重点があったらしいが、本放送は息子の高校の卒業式、当日の再放送はゲルギエフ~サンクトペテルブルグ・マリーンスキー劇場のストラビンスキー「火の鳥」「春の祭典」などのオリジナルに近い形でのバレエ公演の放送を受信するのを優先して、今後の再放送を見ることに。

世田谷区にある「科学技術学園高校」の卒業式は、どちらかというと勉強の苦手な生徒が集まる学校だが、校長や理事長の挨拶もよく練られた短いもので、吹奏楽バンドもテクニックは別として心のこもった演奏。なかなかテキバキとした気持ちのいい卒業式だった。

春の祭典のあの振り付けや衣装の版は、テレビでも通しで見たのは初めてで、とても興味深く良かった。それにしても、容姿ひとつとってもロシアのバレエはまだまだ層が厚いと感じた。

ところで、日曜に2年前だかのアシュケナージ指揮・N響ロサンゼルス公演のドビュッシー『海』のビデオを取り出して観たが、前の曲との間に現地レストランで寛ぐ団員たちの様子が流れ、フルートの神田さんが「私のフルートはアメリカ製で、私自身アメリカは初めてなので、楽器も初めての里帰り」という話をされていた。

神田さんの演奏は音楽性も豊か、音がとても美しい。あの黒い木管であろうフルートも名器に違いないと思っていたが「アメリカ製」と聞きちょっと意外な感じ。フルートの事情など全然知らないが、てっきりヨーロッパ製か日本製と思っていた。

もちろん、「アメリカ製」であろうといいものはいいのは日本国憲法も同じだ。

そういえば最近、左派系ブログでは森田敬一郎の親米色が少し浮いているような気がしている。

「右」の方にも、ちょっと前の産経論壇内に「親米右翼」と「民族派右翼」の二色の違いが目立ったけれども、森田の場合は「左派だけれども、相手がブッシュ&チェイニーでは全くダメだが、アメリカのリベラルとの積極連携なら志向する親米ハト」という第4の路線なのかなあとも思う。まあ、こうした分類やレッテル貼りよりも、肝心なことは中身だと思うけれども。

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2009年1月24日 (土)

自民党・古賀誠代議士の「定数削減」「歳費3割カット」発言の意味

古賀氏の発言を故・伊藤昌哉氏風に【翻訳】してみると次のようなことだろう。

「俺も選挙が危ないし、自民党はピンチだ。この際、目立った発言をしてメディアと有権者を幻惑する必要がある。そこでまず国会議員の『定数削減』と言えば賛成する人が多いので、『自民党とか古賀もいいこと言っている』と思わせ、焦点になっている問題から目をそらすことが出来る。まさか実現するはずはないが、もし話が実現の方向にころがっていけば、選挙区をいじるのはたいへんなので必ず『まずは比例代表を減らせ』ということになり、野党の分裂を誘える。もし実現してしまっても、減るのは共産党や社民党で自民党ではない」。

「『歳費3割削減』というのも目立つからいいぞ。俺も含めて本気で賛成する者はいないし、高級官僚などの給料にも連動する話なのでできっこない。もし万一実現しても、相対的には歳費に頼る割合の多い共産党や社民党の受けるダメージが大きい」。

こんなところではないか。

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2008年6月 3日 (火)

福田首相の3つの「決断」

 「クラスター爆弾禁止」条約への賛成、「公務員制度改革法案」の成立に向けての民主党案への妥協指示。この二つについて福田首相がそれなりに指導力を発揮したと多くの人が評価していることと思う。森田はこの二つに、あと一つ良くない内容だが「宇宙基本法」成立を併せ3つの決断として記憶したい。

 福田総理は「テロ特措法」という、アメリカでも普通の人は誰も知らない法律、予算と表裏一体ながら、予算と違って衆院だけでは決められない新年度の税制法案という大きなテーマについて「衆院3分の2の再議決で、参院の否決や審議未了を覆す」という乱暴な手法を連続し、その他の政策課題についても鮮やかなカラーを打ち出すことがなかった。小泉政権が決めた「後期高齢者医療制度」、安倍政権による「与党の参院過半数喪失」というこれまでの政権の負の遺産に悩まされ、じり貧の感じが漂っていた。

 クラスター爆弾については、対人地雷の時の小渕外相の決断の前例があり、福田さんは世界政治について小泉氏や安倍氏とは違って基本的なリテラシーがある人なので、この決着には必ずしも驚かなかったが、正直言って「公務員制度改革法」の成立には正直言ってかなり驚いた。

 霞ヶ関のお役人たちはもちろん反対。族議員タイプの政治家たち、つまり自民党の大半の政治家も反対。福田さん自身も、政治手法ということについては戦後自民党の伝統的な手法の中でワザを発揮する方向に関心があり、「改革」といったことに関心があるとは思えなかったからだ。

 これだけ支持率が下がれば、何か前向きのことをしなければということだったのだろうが、「官僚の政治家との接触は文書で記録に残す」「幹部人事を各省任せにせず内閣でコントロール」といったことは、将来の政権・与党がまじめに運営していけば政治行政の姿を良い方向に変えていく可能性があると思う。しかし、法案の中味以上に重要なのは「昨年夏の参院選の結果が本当にはわかっていないのではないか」と言われ続けた福田首相が「野党と譲り合うことだけが政治を前に進め、また自らの生き残りの可能性を作り出す」ということを体感したであろうことだ。

 「宇宙基本法」は別の次元で福田首相の危険なリーダーシップが発揮された。いくつかの社説が指摘しているように、この法律は「宇宙の平和利用」を求める国会決議と矛盾する内容だ。もちろん、国会決議など事実上紙切れに過ぎず、問題は「法律」なのだが、この法律は森田の見るところ、軍事衛星についてか、あるいはミサイル防衛についての、福田総理の信念に基づくわが国の「軍事力」増強を指向したものであるように思う。

 これについて福田首相はマスメディアに反対キャンペーンを張らせるいとまも与えずに衆院民主党を抱き込んで殆ど審議抜きで、ハト派であるはずの河野洋平氏が議長を務める衆院を通過させ、参院民主党もあっという間に賛成して成立させてしまった。

 民主党は参院での問責決議可決という荒技を早期に繰り出すことを抑制し、「安倍内閣」まがいの新「右」内閣への交代を招いていないことは賢明だと思う。しかし、福田氏が「この国会構成の中での法案の成立させ方」に習熟していくとするなら、民主党の「右」がこれに寄り添っていくと、やっぱり「右」の路線が進んでいくように思う。

 福田さんは、安倍氏や、安倍のような人々よりは常識的でましだ。でも、お里を訪ねれば、やはり岸信介ら戦前からの流れを汲む清和会の人であることも間違いない。社民党や日本共産党はそこに厳しいチェックを入れるべきであると思うし、与党や民主党の中で「右」に警戒する人々も、低空飛行ながら巡航軌道に乗りつつあるように見える福田さんが、「与野党協議」を動かす中で、民主党内の「右」をうまく使いながら、結果として安倍晋三氏以上に「右」の足場を固めていこうとすることには注意が必要だ。週刊朝日も言っていたが、戦後、平和の党と自ら名乗っていた公明党の役割も大きいと思う。

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2006年2月23日 (木)

少子化対策「税額控除」検討の谷垣財務相答弁を評価する

 昨日の『日経』朝刊に、少子化対策として「税額控除も導入」を検討するという谷垣財務相の答弁があったという報道を見た。わかりやすく言えば、子育てをしている所得税の納税者に現金を渡すのと同じことになるわけだ。課税最低限以下の人をどうするかという問題を考える必要があるが、考え方の方向としては正しいと思う。

 結婚するかしないか、最初の子どもを産むかの先に二人目、三人目ということになると「でも大学卒業までにどれくらいコストがかかると思う?」ということになる。

 記事の後段に「子どもを持つ女性が働きやすい職場環境などを整えるのが先決」という指摘もあると書いている。それはそれ、「小さい政府」といった呪文ばかり唱えていないでさっさと予算を割いて進めるべきだ。

 しかし、マクロ的に「子どもを持とうかな」と思ってもらうインセンティブを高めるには、「受け取る年金は同じなのに、子どもを持たないで余裕を持てる人と、子どもを何人も大学まで出す人と、税負担が同じなのはおかしい」というところに手当をする必要がある。先立つものは何とやらで、そこを無視して「少子化対策」というのは空想的な政策だ。

 これに関わって、高等教育のコストを親と社会でどう分け持つべきか、もっとわかりやすく言えば、大学などの教育費がヨーロッパに比べ高すぎる現実をどう見るかということも重要だと思う。

 補助金をもらっている私学の一部に、バカみたいに豪華な理事長室で威張っている連中を見ると、私学補助から公立学校の充実への予算シフトが必要だ。公立学校の教育の充実が必要なのは小中学校だけではない。

 ITの発達で、学生全部を同じ時間に着席させる必要はないはずだ。国公立大学は、卒業試験をしっかりすれば国立大学の学部の定員など何倍にも引き上げて「希望者全入」にすべきではないか。

 私学には私学の存在価値がある。「官から民」の時代なのだから、私学の財政は「喜んでお金を出します」という人々に任せて、私学への公的な補助金は大幅にカットして、公教育が公教育としての使命をちゃんと果たせるよう教育予算の用途を絞る(金額は増やす)べきだ。

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2006年2月19日 (日)

民主党は「医療機関の明細領収書、レセプトIT化」義務づけの法案提出を

 「病院などは明細付領収書を出した方がいい。レセプトのIT化も医療費の無駄遣いをなくすことに役立つので当然だ」というのは大方の一致する意見だと思う。しかし、中医協の診療報酬改定についての答申で、これらはいずれも義務化しないことになってしまった。

 2006年2月19日付『毎日新聞』社説が言うとおり、中医協の構成のさらなる検討、公益委員の意識改革が必要である。さらに議会制民主主義についての「原理主義に」寄りそって言うならば、本来「唯一の立法機関」国会で討論して決めるべきことを、法律の手続きに則っているとは言え、官庁が仕切る当事者の談合組織に任せてしまっておいてよいのかという問題でもある。

 今のシステムに問題があって、国民の一般利益が侵害されているのに、与党の自民党も公明党も「改革の党」の羊頭を掲げながら、それで良しと狗肉を売っているわけなのだから、民主党は断然「明細付領収書、レセプトIT化義務化」の法案を提出して批判の論点を明確にし、政権交代の必要を大いにアピールすべきではないだろうか。あいまいな「メール」暴露よりもやることがあると思う。

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2006年2月16日 (木)

衆院調査「天下り受け入れの外郭団体」は土井衆院議長、鯨岡副議長の遺産

  防衛施設庁による官製談合事件で、天下り待機のために公益法人などが使われ、そこに補助金が注ぎ込まれて役人OBが利得を得る「税金のムダ使い」になってることが明らかになったが、3900団体に2万人以上、外郭団体へ天下り 衆院調査という記事が出ている。

 なお、この「衆院調査」は、記事にあるように野党・民主党の要求による「予備的調査」というものだ。民主党の調査要求と衆議院事務局の仕事を評価したい。さらに言えば、これは96年の土井たか子衆院議長、鯨岡兵輔副議長による「議員立法の活性化についての指針」の少数派調査権保障の提唱をひとつのきっかけとした、97年国会改革の成果だ。

 それまでわが国の衆院は、アメリカの議会をモデルにして委員会の調査スタッフの人員などはヨーロッパの議会などより充実しているのに、委員会がフォーマルに「調査」を開始するには要は与党が「やる」と言わなければできないことになっていたものを、実際には与党は霞ヶ関に操作されていたり、腐敗の片棒をかついでいたりで「調査」に反対するので、少数野党の要求で国会のスタッフが動けるように制度改正したものだ。

 「国会」の形骸化が言われて久しいが、久しぶりに良いニュースを聞いた思いだ。土井さん、天国の鯨岡さんも喜んでいることだろう。

 綿貫前衆院議長は「政府案の国会提出以前に与党が事前審査の段階で党議拘束をかけてしまうことを止め、与党修正後の採決前の段階に党議拘束のタイミングを移すことで国会審議を活性化する」という提案をしていた。今の河野議長、横路副議長コンビは自民・民主両党の改憲派によって今のポストに棚上げされているという見方もあるが、二人ともリベラル指向で改革マインドを持っているので、さらなる国会改革に期待したい。

 議長イニシアチブも、「議運(議院運営委員会)で協議して、できるものを実行して下さい」と与野党協議にゲタを預けるので、結局は自民・公明両党が受け入れるものしか実行されないが、両党は「改革の党」を自称してさんざん騒いでいるので、それが本当かどうかこのテーマについてもメディアや有権者は注視する必要がある。

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2006年2月14日 (火)

河野太郎法務副大臣の仕事ぶり

 河野太郎法務副大臣のメールマガジン「ごまめの歯ぎしり」は広く知られていて、今さら紹介するまでもありませんが、良い仕事をされていることが伝わります。やがては国際刑事裁判所を日本も認めて入る、といったことにもリーダーシップを発揮していただきたいと思います。 「全文掲載なら転載可」ということのようですので、最新号を紹介します。

ごまめの歯ぎしり メールマガジン版   河野太郎の副大臣日記 ===========================================================

空港プロジェクト。

羽田空港の入管はさらに前進。直近の3週間は168便のうち94便で入国審査の待ち時間が20分を切った。最初の3週間が40便しかなかったのに比べ、次の3週間が82便そして94便。しかも直近の3週間には春節が含まれ外国人乗客がものすごく増えたにもかかわらずである。

そしてこの次の切り札は出入国カードだ。これまで日本語と英語でしか説明が記載されていなかったが、韓国語と日本語で記載されているカードを印刷する。カードの記載方法がわからなかった人がブースでトラブルことを防ぐことによって、さらに審査時間を短縮できる。羽田は順調。

カードは韓国語以外に中国語(繁体字)、中国語(簡体字)も作成する。韓国、台湾、中国からの乗客のカード記入ミスが多く、審査で手間取っていたため、この防止になれば効果は大きい。

成田空港第二ターミナル。1月19日から日本人ブースをマイナス2とする。さらに審査ブースで一分以上かかる乗客はセカンダリー審査に回す(一日約200人が一次審査ではねられる)。これにより1月23日の週の最長待ち時間は29日の40分。これは昨年より17分短い。しかもこの週に来日した外国人は昨年より33%増えているにもかかわらずだ。

翌週は最長待ち時間が38分。2月3日は待ち時間が13分以上かからなかった。この反面、2ブース減った日本人帰国客のブースに行列ができ、最長10分から12分の待ち時間となる。当面これを続ける。クレームは全て河野太郎まで。第二は順調。

成田空港第一ターミナル。1月19日から日本人ブースをやはり2減。効果はあまりなし。外国人乗客比率が33%と第二ターミナル(同25%)と比べて高く、もともと外国人ブースが多い。。セカンダリー審査の設備がないため(4月以降になる)、ブースでトラプルと列がつかえる。セカンダリー審査用のブースの設置までは、新しい出入国カードで効果がどれだけ出るか。第一は問題あり。

関西空港。関空はいいよねと言っていたが、実は昼過ぎに韓国便が集中し、アウトだった。最長待ち時間は2月3日の58分!便の集中と日本人向けブースが多すぎたこともあって、直近3週間は成田よりも最長待ち時間が長い。2月13日からセカンダリー審査が始まり、短縮が見込める。要注意。

地方空港(定期便)

新千歳空港 まあまあ。ブースはあるが人が足りない。  仙台空港  まあまあ。ブースはあるが人が足りない。 広島空港  ほとんど20分以下で審査終了。問題なし。   福岡空港  大問題。待ち時間長し。  那覇空港  大問題。待ち時間長し。

那覇は何たって国際便の乗客のほとんどが外国人だ。定期便に関しては、北海道、石川県、長崎県で県の職員を出向させてもらい、対応する。青森の三村知事、おたくもどうですか?

チャーター便。昨年12月に合計574便。うち110便はJALとANAでほとんど日本人なので入管問題なし。さらに韓国便が267便だがうち羽田のシャトルが256便なのでこれは対応済み。残りのほとんど(193便)は、台湾の中正空港発着のもの。ということは、日本の各地の空港の入管職員を増員するよりも、台湾のプレクリアランスで対応した方がはやい。

旭川空港 プレクリ対応最長30分 対応なし最長60分      帯広空港 プレクリ対応最長18分 対応なし最長21分      釧路空港 プレクリ対応最長15分 対応なし最長33分ちなみに韓国の仁川空港のプレクリアランスで、新潟空港 プレクリ対応最長20分 対応なし最長40分

つまり韓国、台湾のチャーター便に関しては、地方空港の増員よりも出発地のプレクリアランス対応のほうが効果が大きい。 ということで三村知事、入管挙げて知恵を絞って対応していますので、せっせと観光客を誘致して下さい。 =========================================================== ■発行:河野太郎 ●購読申し込み・解除:  http://www.taro.org/  ●関連ホームページ:  http://www.taro.org/  ●ご意見・お問い合わせ:   http://www.taro.org/contact.html

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2006年2月 6日 (月)

証券取引等監視委、各紙社説の「独立」提唱を支持する

 『日経』に証券取引等監視委員会は「課徴金制度」を使った不正摘発を強化するという記事が出ていた。そのことは結構なことだが、ではこの方針転換を誰が提案し、決めたのか。たびたびコメントしているが、そこが官僚の裁量と、官僚に取り込まれた大臣や族議員に任せられているシステムそのものにメスを入れなければダメだ。

 結論としては「金融庁から独立した、公取やアメリカのSEC型の組織に」という耳にタコができた話しになってしまうが、とにかく、せっかく「財・金分離」などといっても金融庁の役人の裁量に任せていては同じことの繰り返しだ。権限維持のための「アリバイづくり」の今度の方針転換についても、批判抜きに垂れ流していてはメディアも「霞ヶ関の回覧板か」という批判を免れない。

 なお、同じ『日経』2006年2月6日付5面には同紙の論説主幹・岡部直明氏がこの問題について共感できることを書いている。ネット版に掲載がないようなのが残念だが「いま求められるのは大蔵省銀行局の流れをくむ裁量行政の復活ではなく、厳正なルールにもとづく公正な監視体制の強化である」「日本はいまこそ資本市場を抜本的に改革し、資本主義を鍛え直すときである。世界がそれを凝視している」。同感です。

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2006年2月 1日 (水)

「質問主意書」封じは許されない

 農水相答弁による審議紛糾をきっかけに「自民党に質問主意書制限の動き」という記事が出ているが、因果関係をわざと取り違えた我田引水を得意とする小泉自民党の面目躍如だ。

 予算委員会総括質疑の全閣僚出席慣例などで「野党には充分質問の機会がある」と思う人は多いかも知れないが、日本の国会はヨーロッパの議会などに比べても「質問」の機会が少ない。近年、イギリスのクェスチョンタイムに週1回首相が答弁に立つところだけ輸入したが、そのイギリスでもそれ以外に週2日は首相以外の閣僚が答弁に立つ質問日がある(大山礼子『国会学入門第二版』(三省堂))。

 日本は本会議の開会時間が短く、若手議員が演壇に立つ機会はほとんど無い。「国権の最高機関」として内閣・行政に睨みを効かせる数少ない手段が「質問主意書」であり、野党が制限に強く反対というのは当然のことだ。

 自民党の役員連絡会での甘利明政調会長代理の発言などが震源地のようだが、武部幹事長も理解を示しているらしい。こういう人々は「改革派」を名乗っているけれども、結局は霞ヶ関のお役人にいいように操作されて、民主主義の根幹を危うくする人々と言わねばならないだろう。

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