中国

2010年9月26日 (日)

尖閣-船長逮捕・釈放 ある感想

 菅政権の外交は、右よりの世論に迎合する傾向があり心配だ。「釈放」はやむを得ざる選択だが、そうなら「逮捕」は見通しが甘い選択だった。知人が送ってくれたメールによるコメント、わが意を得たりというところあり紹介する。

※小泉政権が郵政選挙で大勝する恐れがあるという中ではじめた当ブログ、自民党政権終焉の見通しが立った段階で一定の使命を果たしたと考え休止していたが、心配なこと増えてきたので時々再開のつもり。

2010年9月26日 尖閣・中国船長逮捕関連、○○の感想

1. 「だから自衛隊の部隊配備を」「だから日米安保強化を」「もっと毅然たる外交を」といった考えに流れることがいちばん馬鹿馬鹿しい。政治家もそうだが、あいかわらずテレビがこうしたテーマを扱うとき放送記者出身の仕切り役、知識人を気取るタレントたちの「煽る」だけの言論は戦前のメディアと全く同様だ。

2. ことが大きな損害を生んだ発端は、自民党政権当時のやり方を変更して当該船長の逮捕に踏み切った前原国土交通相(当時)、菅首相、仙石官房長官、岡田外務大臣(当時)の判断ミスだ。政治は結果であり、日本政府が中国に対して謝罪する必要など毛頭無いが、この四人は国民に対して見通しを誤り、処理に手間取って損害を大きくしたことについて謝罪し責任をとる必要がある。

3. (河野太郎代議士なども指摘しているように)地検に外交を語らせ、政治の介入ないなどというのは無責任きわまりなく、官僚組織の独断専行を助長するような姿勢だ。総理か官房長官が決断し、法相が指揮権発動して辞表を出すといったことでなければ、オープンな民主政治と言えない。

4. 鳩山前首相が「僕ならホットラインですぐ温首相と話し合った」という趣旨のことを言っているらしいが、「僕の方が菅よりまし」などと言っていないで、国民のために力を合わせて働くというのでなければ話にならない。無責任きわまりない話だ。

5. 中国にはもっと大人になってもらわなければ中国自身のためにもならないと思うが、それは中国自身が考えることだ。 

6. これは、いま外に向けて発信するのはいい時期ではないかもしれないが、○○自身は「領土問題は存在しない」というのは法的に、また政府の基本線としてはいいのだろうが、そのことばを自分で本当のことと信じてしまうことも(マキャベリ的に考えても)賢明でないと思う。まず、線引きは当事者二国間でお互いに「その線で」ということで合意するのでなければ、現行の実効支配とは別に他方の領有権の主張がやまないのは当然だ。「中国は資源の存在が明らかになった1970年頃より急速に領有を主張」と強調されるが、それなら1972年の正常化よりもっと早く、60年代に正常化を果たし、しっかり日本領として合意しておけば良かったのだ。また、わが国が領有 権を宣言した19世紀末は、中国は清朝時代であり、近代主権国家の国際法のルールが東アジアに遍く浸透していたと考えるのは必ずしも実際的ではないだろう。かつて「3カイリ」だった領海が、20世紀後半に12カイリに拡大し、「漁業専管水域」 「経済水域」といった考え方は19世紀にはなかったのだから、海の線引きに関わる  話は、あらためてしっかり話し合って利害の均衡点を見つけ、合意の上でしっかり線を引くというという作業が必要だ。それが政治や外交の仕事であると思う。
以上

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2009年6月16日 (火)

金正男氏、中国亡命も?

昼過ぎにNHK-BS1で放送していた韓国KBSのニュースの最後のところで、中国の消息筋からの情報として、プリンス金正雲(三男)の側近グループによる、プリンスの異母兄でマカオ滞在中の金正男氏(長男)の暗殺計画が中国に察知され、中国は北朝鮮に対し「支援見直し」も示唆して計画の中止を強く警告するとともに、金正男氏の身柄を保護。正男氏は将来、中国に亡命するかもしれないという。

韓国の報道は、日本のメディアに比べフライングを恐れない傾向があるので割り引いて考えなければならないかもしれないが、仮にトンデモ情報だったにしても、いろいろ考えさせられる。

今朝は朝日新聞にプリンスが少し前に父の名代として北京を訪問し、胡錦涛主席と会談していたと報じていた。どれくらいクギを差したのかが興味深いわけだが、少し間を置いて「正男暗殺計画」のリークないし創作である。

真偽のほどがわからないことをいろいろ考えてもしょうがないが、ホントなら報道の字面とは別に、中国が「おマエらの首根っこは押さえている。正男は人質に頂いておく。核のことなど、どうしても言うこと聞かなければ、こちらには政権転覆、正男政権樹立という道もある」と強烈なプレッシャーをかけているようにも見えるのだ。

一方、正男氏はヨーロッパでもフジテレビのクルーに気軽に日本語で応答する様子や、例の家族をディズニーランドに連れて行きたかったという田中真紀子外相時代の偽パスポートによる密入国事件など、不思議な軽さを漂わせる。

彼はこれから、シアヌーク殿下のような長い旅をするのだろうか。島田雅彦氏の連載小説をなんとなく思い出すが、徳仁親王といい、北東アジア儒教世界の長男はいろいろたいへんだ。

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2009年3月27日 (金)

最近の中国、日中関係についての感想

先の全人代では、最近の世界経済の状況とそれが中国経済に与えている影響に焦点が当てられたため「政治改革は棚上げ」という批判報道もあったが、これは問題の緊急性と中国の国際的責任という面からはやむを得ないと思う。

世界の金融において中国の占める位置には大きなものがあり、IMFへの拠出を増やすなら中国は発言権を強めるべきべきであるという中国の主張には当然であるいうという側面がある。日本外交は、もし国連安保理でのポジションを強めたいと考えるならば「国連の安保理改革についてのわが国の主張などと合わせ、お互いの立場をサポートできれば良いと思う」と働きかけたらどうか。

全人代では呉邦国常務委員長から、年金や失業、医療保険などの内容を含む「社会保険法」を年内に成立させるという提案があったことも注目に値する。わが国も同様だが、経済が難しい時期においては、こうした分野の施策が充実していることが社会の安定に有益だからだ。

そもそも中国は「改革開放」「市場経済導入」以前においては、退職労働者の生活保障などは所属した「国営企業」の仕事だったのであり、「市場経済」に転換したなら、いわゆる西側の国々で導入している公的な社会保障制度を整備しなければ、「社会主義」の看板をかかげながら、資本主義国より社会保障で遅れをとるという逆転現象を招く。

全人代閉幕後の会見で温家宝総理が、将来台湾に「這ってでもいきたい」と発言したことは印象に残った。もっとも私は、最近の中国本土と台湾の関係のよい方向への変化を見るにつけ、また、同じ会見で温家宝総理は「われわれは積極的に政治体制改革を推進しなければならない。特に重要なのは社会主義民主政治を発展させ、人民の自由と権利を保障すること、司法体制改革により社会の公平と正義を実現することだ」と述べたが、こうした方向で着実な前進が図られるなら、おのずから問題は多くの人が予想するよりも早く解決に向かうのではないかと思っている。

それにしても、呉邦国常務委員長が全人代での発言で「西側の制度をまねることはない」「三権分立はやらない」という保守色丸出しの発言をする一方で、温家宝総理が会見でこうした政治改革重視を表明する発言をすることには指導部の中にも「色合い」の違いがあることを感じさせる。

中国指導部においても「温かみ」を強く感じさせる人物はかつては周恩来総理ということだと思うが、近年では大工さん出身で歯に衣着せぬ発言で人気のあった引退した李瑞環・元全国政治協商会議主席、それた温家宝総理だろう。昨年、四川省で流された涙は、自分のためではない、人民のために流した涙であることが我々にも伝わった。

日中関係は昨年の胡錦涛主席の来日の際に「戦略互恵」という高いレベルに引き上げられているが、70項目の共同コミュニケといっても、例えば環境の分野などは必ずしも具体的に進んでいないといった不満が中国側にあるようであり、着実な前進を図る必要がある。ショーのような外交より中味が重要だ。

なお、いまわが国の参議院との交流で来日している全人代の代表団=衆参両院が1年交代で交流=が沖縄を訪問することが産経新聞などに「米軍基地の情報を狙った領事館設置の布石」として注目されている。

沖縄は琉球王朝の時代、日本の室町時代・戦国時代、中国の明代に「日本、明国、東南アジア」と等距離にある貿易拠点として栄え、室町幕府が明と交易する方便として「朝貢」の形を整えたのと同様に明に朝貢する形式をとっていたため、形式的には日本と中国の両方をいわば宗主国としていたため、産経新聞が神経質になるのは理解できるが、ここは「沖縄は気候も人柄も暖かく、食べ物や美術工芸、地方色の強い音楽や舞踊など実に魅力的なところでありゆっくりしていって下さい。中国の方が台湾を『宝の島』と言われるのと同様、私たち日本人にとっての宝の島であると考えています」と軽く受け流すのがいいだろう。

そして、産経新聞にとっても、日本政府にとっても、あるいは本土の人間にとっても、先の戦争の終戦の遅れにより筆舌に尽くしがたい惨禍に見まわれ、現在も基地負担に喘ぐ沖縄を本当に大切にすることを真っ先に、真剣に考えなければならないる。中国に「手を出すな」などと言っている暇があるなら、そちらを先にすべきなのだ。
                                                                       
それにしても、産経新聞は佐々某の「北朝鮮のミサイルは、絶対に迎撃しなければならない」などという愚かな議論を大々的に掲載している。警察官僚あがりの石原慎太郎の選対本部長らしい意見だが、これは言ってみれば北朝鮮の「日中」「日米」離間策に乗せられる議論だ。

「戦争だ、という恫喝に屈するな」というが、前にも書いたが発射に「成功」した場合は、国際法上の多数説によるわが領空のはるか上を飛んでいくわけであり、偽装であるにせよ「人工衛星打ち上げ」の国際法的な手続きもとっており、これを「とにかく迎撃ミサイルを発射しよう」などというのは愚論中の愚論。麻生内閣の迎撃命令も「失敗して落ちてきた時」と言っているではないか。こんな頭も性格も悪い爺さんが、たまたま部下だったことがあるというだけで、故後藤田正晴氏の名前を出して自分に箔をつけようとしているのにはいつもあきれかえる。

北朝鮮の「人工衛星打ち上げ」は、そのやり方からして日本政府として容認できるものではないというのはわかる。一方、北朝鮮の農村や都市に暮らすごく一般の人々の窮状を思いやれば、ただただ「迎撃ミサイル発射」といきり立つのではなく、関係各国が種々の問題を乗り越え協力を強化することが必要と考えるべきだ。

こうした問題を考えても、中国と日頃から意見交換を密にし、協力を強化していくことが重要であると思う。
 

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2009年3月22日 (日)

西松建設は戦中の中国人強制労働問題にも誠意ある態度を

毎日新聞の広岩近広記者が書いていたが(3月22日付「発信箱」)、例の西松建設は戦前・戦中に連行された中国人を強制労働に従事させていた企業であり、現在もそのことで問題ある対応をしているそうだ。

一昨年に最高裁判決が出て「日中共同声明で賠償請求は放棄」と強制労働の謝罪と補償を求めていた原告側の訴えが棄却された際に、最高裁は異例の付言で西松建設が「中国人労働者らを強制労働に従事させ相応の利益を受けている」と認定し「被害者らの救済に向けた努力をすることが期待される」と道義的責任にもとづく救済を促したけれども、西松建設は「単に裁判官個人の意見」としてこれを無視しているという。

こうした品性下劣な振る舞いによって、中国の人々の対日観に影響があると考えると本当に頭にくる。西松建設は、世間にご迷惑をかけていて申し訳ないという気持ちがあるなら、心ある社員の声を糾合してこういう問題についても是正してもらいたい。

自民党の議員たちにも「返す先がわからない」という多額の献金があるらしいが、こうした被害者の救済基金でも作ったらどうか。

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2009年3月20日 (金)

中国の胡錦涛主席、訪中した北朝鮮首相にクギを差す。

中国の胡錦涛主席が訪中した金英逸(キムヨンイル)首相に対して19日、「6カ国協議を再開させることは、関係国の共通の課題だ」と述べ、ミサイル発射なども念頭に自制を促したという報道がなされている。

中国の北朝鮮に対する働きかけは、水面下で行われることが多く、このような報道に接するのは珍しいことだ。これはどのような「変化」を反映することなのだろうか。

言うまでもなく、1950年に始まった朝鮮戦争の時に、米軍の反撃で敗北の危機にあった北朝鮮に対し、建国間もない共産党政権の中国が鴨緑江を渡河して加勢し大きな犠牲を払いながら米軍を押し返して以来、中朝両国は「血で固められた同盟」という関係を誇ってきた。

今では北朝鮮は、中国からの食料、エネルギーなどの支援がなければ存立できないということは誰の目にも明らかなのだが、中朝関係は中国が北朝鮮のプライドをとても尊重する関係を結んできた関係があり、いまのキムジョンイル国防委員長の父親である金日成主席の時代から、日本側から中国側に対し「北朝鮮に対して影響力を行使してください」と働きかけても「ちょっと大きな声では言えませんが、全然言うこと聞いてくれないんですよ」という関係が続いてきた。

今回、公開の席で中国のトップから、かなりはっきりと例えばアメリカや日本も歓迎するような立場からの話が北朝鮮側に行われた。

この真意はどこにあるのか。中国として、米新政権が6カ国協議から米朝二国間に舞台を移すことのないよう、六カ国協議を本気で動かそうとしているのか。それとも、アメリカなどに一定のありばいを作ろうとしたのか。それとも、異例なトップによる半ば公開の場での発言ということは、さすがの中国も現在の北朝鮮のやり方にしびれを切らしかけているのか。

このトップからの注意喚起が、結果として北朝鮮のメンツを立てることになって、全体がいい方向に動くことに期待したい。しかし、逆にこのような明白な「助言」に対し、かつて毛沢東の中国がスターリンのソ連に反発したような過激な反応に出ないかちょっと心配がないわけではない。

しかし、いずれにせよ北朝鮮に関わることで日本の国益を実現したければ、「日米韓」をしっかり固めることとともに、中国の協力をいかに引き出すが決定的に重要だ。その点について現実が全く判っていなかった小泉政権に象徴される自民党政権、かつての外務省首脳部のあり方に対し、次期政権における「明確な転換」が強く求められる。

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2009年2月 5日 (木)

【切貼】中国「新型核兵器の研究を中止」  韓国『中央日報』2009年1月22日付

少し前になるが、中国の国防白書に関する韓国『中央日報』記事から。新型核兵器の研究を「一時的に」中止ということに何ほどの意味があるかとも思うが、日本の防衛省や外務省の記者クラブ所属記者へのブリーフィングにこういう観点からのコメントがなかったせいか、日本国内の報道に見かけなかったポイント。

【以下、切貼】

中国「新型核兵器の研究を中止」  韓国『中央日報』2009年1月22日付

  中国が新型核兵器の開発に向けた研究を中断したと明らかにした。

  核兵器で先進技術を有することから、持続的に研究する必要がないということだ。中国が核兵器開発の状況についての立場を公式に表明したのは初めて。「2050年までは世界のいかなる国からの攻撃も防御、撃退できる軍の現代化計画を終える」という方針も明らかにした。こうした内容は中国の国防省が20日に発表した「2008年国防白書」で公開されたものだ。中国は98年から国防白書を発表しており、今回で6回目となる。

  ◇「核兵器の製造、反撃能力は十分」=白書は「新型核兵器の開発を中断した」としている。もちろん「しばらくの間」という前提の下だ。理由は「外部からの核兵器による脅威が減少した」ということだ。

  しかし軍事専門家の見方は異なる。マカオ国際軍事学会の黄東会長は香港紙「苹果日報」とのインタビューで「中国軍が新型核兵器の開発をしばらくの間中断したのは、強力な核兵器製造の能力に自信を示したものだ。中国は核弾頭搭載の技術や核反撃能力の正確度を向上させるための研究を続けるだろう」という認識を表した。また「中国はすでに約2000基の核弾頭を保有し、核による自衛能力が十分だと判断している」と述べた。

  白書はしかし「核兵器の先制使用はしない」という点を明らかにした。中国は64年に核実験に成功して以来、先制攻撃をしないという原則を固守している。

  ◇陸海空軍の戦術変化=白書は「今後、中国軍は旅団や大隊級の戦闘体制に変化する」と明らかにした。大規模な作戦より強力な小規模の部隊を中心にした戦闘が現代戦の中核となるというのが、中国軍の指導者らの認識だ。各軍の変化の方向も公開された。陸軍は「地域防衛」の概念から脱却し、「全地域への機動型防衛」と攻撃の概念に変化している。

  「全地域」の概念が、北東アジアやアジアなど特定の地域を含めたものかは定かでない。海軍の主要任務は沿岸の警戒と防衛だが、公海上の作戦能力を向上させ、「非伝統的な安保脅威」に備える作戦も並行する計画だ。また昨年7月に海軍専門大学を開校し▽関連戦略の研究▽人材の養成▽新たな訓練システムの開発--に乗り出した。

  空軍は従来の「領空防衛」の概念から「反撃と攻撃」に作戦の概念を変えた。攻撃能力を強化するということだ。このために空軍は▽偵察や早期警報のシステム▽ミサイル防衛(MD)や戦略兵器を活用する能力--を強化するという立場を明らかにした。

  ◇「軍事力は不透明」=中国軍は07年から航空母艦の建造を直接かつ間接的に認めてきたが、白書は空母建造には言及していない。また軍別の兵力数や基本兵器の現況も公開しなかった。カナダの軍事専門紙「カンワ・ディフェンス・レビュー」の編集長アンドレ・チャン氏は、香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストとのインタビューで「台湾やベトナムなどといった国でもこれ以上秘密ではなくなった陸海空軍の兵力、パイロット、戦闘機の数などについて、白書は公開していない」とし「中国の軍事力は依然不透明だ」と指摘した。                    韓国『中央日報』2009年1月22日付   

【以上、切貼】

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2009年1月20日 (火)

加藤紘一政権誕生-中国紙が内田樹説をキャリー

たまたま、中国の南方新闻网というWEBページのこんなページが目にとまった。 広東省の方の新聞だろうか?

自民党内出现串联 派阀活动频繁  2009年01月15日10:54   南方新闻网

その最後にこんなことが書いてある。

 《朝日时代》是日本最有影响力的周刊,1月12日那一期的第一页,刊登了日本最著名的思想家、政治观察家内田树的一段预言:“麻生太郎首相会再一次因为大嘴引发事件。自民党内部开始倒阁,麻生切腹(日语中意为‘辞职’)。作为看守内阁,政治家与谢野馨登场,他决定解散众议院实行大选,结果自民党大败。乱世之人小泽一郎登场,经过一番较量后,小泽推举加藤纮一出任首相,大民主党加藤政权诞生。”

中国語なので定かにはわからないが、内田樹氏が日本の雑誌に「麻生首相が大口を叩いたのがもとで引きずり下ろされ、与謝野選挙管理内閣の下で解散。自民党は大敗し、小沢一郎氏が加藤紘一氏を推し『大民主党加藤政権』ができる」といった予測を述べたということだろうか。

かつて村山富市・自社さ政権ができた年のはじめに、その政権の誕生を予測した人はたぶん一人もいなかっただろうことに比べると、若干の蓋然性があるような気がする。変な右翼の新首相よりはずっといいと思うが、できれぱいま自民党にいる人など一人も参加しない新政権の方がいい。

やっぱり中国記者は加藤氏に親近感があるのだろうか。それはそれで悪いことではない。あるいは加藤さん自身がウワサを流しているのかな?

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2008年8月18日 (月)

福原愛選手、台湾監督に電話して日本チーム当日練習相手を派遣してもらう

 卓球女子団体の日本チームはメダルに届かず残念だったが、敗者復活2回戦で強豪香港を破った際に、福原愛選手が得意の中国語を活かして前夜台湾チームの監督に電話をかけ、早朝から練習相手の選手を一人派遣してもらったというエピソードに感心した。

 試合当日練習で3人だと1人余るので効率を考えてということだが、近隣諸国のことばを話せるということが、世界の舞台で日本が活路を開いてゆくときに役に立つということを示すモデルになっているように思う。最近の中台関係の雪解けムードという背景もあるだろうが、このストーリーが日本、中国、香港、台湾といったマルチラテラルな関係において展開しているところが、時代を先取りしている。

 総合商社などでは、第二外国語としての中国語に徹底して力を入れているらしい。日本からの若い留学生も増えていると聞く。いつも言うことだが、長期的な国益を考えれば、初等中等教育で「外国語と言えば『英語』一辺倒」の発想では、19世紀でもなく、20世紀でもない現代とこれからの「現実」に適合できないのではないか。

 さて、日本チームは3位決定戦で韓国に敗れた。韓国の人々は最近の「竹島」の摩擦で、表向きは領土問題のことで怒っているが、心の底では「日本は韓国のことを全然大切に思っていないじゃないか!」と怒っている。

 「竹島」のことは安倍晋三や中川昭一に連なる手合いや外務省、文科省に巣くう頭の悪い右翼官僚の工作に乗せられて国内で盛り上がっているだけではなく、歴史的な背景や資源などの現実問題も全て視野に入れ、韓国側との対話によって諸要素の均衡点を互いに見つけて折り合わなければならないと思う。

 しかし、それはそれとして「対韓国戦」は相手に敬意を払えばこそ、必勝の気概を持って全力で戦って欲しいと思う。

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2008年8月13日 (水)

チャン・イーモウ監督演出の北京オリンピック開会式の政治的メッセージ

 8月9日の北京オリンピック開会式。家人が「すごい」と騒いでいたが仕事の都合で翌日録画を見る。チャン・イーモウ監督の演出は、歴史を前面に打ち出してスケールが大きく、映像技術を駆使し話題になった「絵巻」や五輪マークが空中に浮かんでゆく装置など表現技術も見事だった。緩急、静寂の対比させた構成や音楽の使い方もバランス良くまとまっていた。

 感じたのは「芸術」「文化」の持つ力だ。正直言って「金メダルをこんなにたくさんとった」と言われても、「そうですか?どうもそういうことを強調するのは途上国型、全体主義型のマインドですよね」と皮肉が言いたくなる。「こんなに世界中の首脳を集めました」と言われても、「僕は中国の話なら全部ケチをつける手合いとは違いますが、やっぱり民主主義とか、人権とかいろいろありますから、『政治』がテーマでは、なかなか中国さすがだねという気分じゃないですよね」ということだ。

 これに対して、あの開会式がもたらした感動については「さすが中国」という思いが素直に出る。もちろん、古典文明をモチーフにしながらも、チャン監督の表現技法はハリウッドなどに学んだ普遍的なものである要素が強いのだろうし、だからこそ多くの人が感銘を受けたのだろうが、いずれにせよチャン監督は結果を出した。

 興味があるのは、このイベントの内容について、中国共産党指導部がどれくらいチャン・イーモー監督の裁量権を認めていたのかということだ。NHKで見たBBCのスポーツ担当記者も「この開会式には、一人の人物の姿がありませんでした。毛沢東です」と言っていた。若宮啓文氏もコラムで「革命」の姿がなかったと書いた。森田自身は、実は歴史がテーマになると聞いたとき悪役で日本軍国主義が登場し、八路軍に叩きのめされるのではないかと心配していたので胸をなで下ろしたくらいなのだ。

 アヘン戦争を描くのではなく、サラ・ブライトマンを中国歌手とデュエットさせ、日本軍国主義も出てこない歴史絵巻。そこには「和」という漢字が3つの時代の字体で順に大きく浮かび上がった。チャン・イーモウ監督のイニシアチブだろうが、中国共産党指導部や宣伝部門の承認なくして不可能であったに違いないイベントのパフォーマンス。ここにどれくらい政治的メッセージが含まれているのか、それとも国民レベルの脱イデオロギーの反映なのか。

 開会式の翌日、TBSのサタデー・ズバットで葉千栄氏が、中国のいろいろな問題点、まだまだ遅れている点を批判することも必要だが、30年前の中国からすれば、この開会式に見るように、考えられないくらいの変化があった。この変化は、日本にとっても良い方向の変化だったのであり、そうした変化の方向性と大きさを評価する視点がもっとあって良いのではないかという趣旨の話をしていた。共感をもって聞いた。

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2008年7月18日 (金)

ロシアが四川大地震の被災学童1,000人をウラジオストックなどに招待

 NHK・BS1の2008年7月18日未明から朝にかけての枠で放送された中国中央電子台およびロシアRTRのテレビニュースで、中国の四川大地震の被災地の学童1,000人あまりがロシア政府の招待でウラジオストックやノボシビリスク州のキャンプ地への3週間ほどの滞在に招待され、17日に出発したという映像を流していた。

 内陸の四川省や陝西省、甘粛省出身の子どもたちは、海を見るのは初めてという子どもたちも多いそうで、張り切って飛行機に乗り込む子どもたちの明るい表情を見てほっとした。ロシア側も「中国料理を用意しているし、水温も海水浴にちょうど良い」と張り切っていた。

 これは良いニュースであると思うと同時に、ロシアもなかなかやるなと思った。ソ連崩壊後の極東アジアは経済停滞やインフラの老朽化などのイメージが強く、廃船になった原子力潜水艦の解体などは日本が資金面でずいぶん協力した。それが、ブッシュ政権のイラク戦争開始も関わるロシア経済の絶好調と、プーチン~メドヴェージェフ政権のAPECのウラジオストック誘致や極東ガスパイプラインの推進など、ロシアは「極東」地区を大いにてこ入れしているわけだが、このニュースは金額としてはそれほど大きな話してないにしても、そうした流れの中でのニュースであるとも受け取れる。

 「ロシアが中国の子どもを大事にするのはあたりまえではないか、ロシアだの中国だのはもともと仲間。ロシア・中国・中央アジアによる『上海協力機構』に見られるように、日米同盟とは別の側だ」という見方をする人がいるかもしれないが、その点、森田のこれまでの経験に基づく見方は異なる。中国のある知識レベルの人の外交面での日本に対する評価を一言で言えば「でも結局はアメリカに従うんでしょ」というものであるとするならば、中国のロシア観を一言で言えば「油断できない」というものだ。

 小さな行事だし、「宣伝」と言えばそれまでかもしれないが、ロシアは極東における中国の対ロシア観を改善する機会をうまく捉えたと思う。ロシアの東アジア政策にプラスになるだろう。それにひき換え、わが日本の政府は、対中国にせよ、対ロシアにせよ、何もよい知恵を出していない。それどころか、何の必然性もないタイミングで「竹島問題」を持ち出して、日韓関係を極端に悪化させることで外交の足下を自ら崩している。

 洞爺湖サミットにはやたらカネもつぎ込み、プレーアップに努めたけれども、自民党政権には外交に関して本当の意味での「やる気」が感じられない。

 四川の子どもたちのために日本政府も今からでも何か考えたらどうか。政府がダメなら、自治体や企業でもいいから。

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