放送

2009年6月16日 (火)

金正男氏、中国亡命も?

昼過ぎにNHK-BS1で放送していた韓国KBSのニュースの最後のところで、中国の消息筋からの情報として、プリンス金正雲(三男)の側近グループによる、プリンスの異母兄でマカオ滞在中の金正男氏(長男)の暗殺計画が中国に察知され、中国は北朝鮮に対し「支援見直し」も示唆して計画の中止を強く警告するとともに、金正男氏の身柄を保護。正男氏は将来、中国に亡命するかもしれないという。

韓国の報道は、日本のメディアに比べフライングを恐れない傾向があるので割り引いて考えなければならないかもしれないが、仮にトンデモ情報だったにしても、いろいろ考えさせられる。

今朝は朝日新聞にプリンスが少し前に父の名代として北京を訪問し、胡錦涛主席と会談していたと報じていた。どれくらいクギを差したのかが興味深いわけだが、少し間を置いて「正男暗殺計画」のリークないし創作である。

真偽のほどがわからないことをいろいろ考えてもしょうがないが、ホントなら報道の字面とは別に、中国が「おマエらの首根っこは押さえている。正男は人質に頂いておく。核のことなど、どうしても言うこと聞かなければ、こちらには政権転覆、正男政権樹立という道もある」と強烈なプレッシャーをかけているようにも見えるのだ。

一方、正男氏はヨーロッパでもフジテレビのクルーに気軽に日本語で応答する様子や、例の家族をディズニーランドに連れて行きたかったという田中真紀子外相時代の偽パスポートによる密入国事件など、不思議な軽さを漂わせる。

彼はこれから、シアヌーク殿下のような長い旅をするのだろうか。島田雅彦氏の連載小説をなんとなく思い出すが、徳仁親王といい、北東アジア儒教世界の長男はいろいろたいへんだ。

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2009年4月16日 (木)

一部スペイン語になった「ウェストサイド・ストーリー」

2週間ほど前だろうか、NHKの朝ニュースで、こんどのNYブロードウェーでのミュージカル「ウエストサイド・ストーリー」はセリフや歌詞の一部がスペイン語に変更され、ヒロインはアルゼンチンでスカウトされた女優が務めると現地レポートで紹介していた。

「ロメオとジュリエット」の本歌取りで、マンハッタンのさびれた西の外れを舞台に、イタリア系のジェット団とプエルトリコ系のシャーク団という、ニューヨークの最下層を象徴する二つの10代のチンピラグループの縄張り争いと、愛し合う二人の犠牲を描いたミュージカルは半世紀前に大ヒットし、チャキリスが大人気となり、ナタリー・ウッドがヒロイン(歌唱は「口パク」。北京オリンピックで騒いだ人たちはハリウッドの伝統を知らない)を演じた映画はわが国でも大ヒットした。

ピンとくる人が多いだろうが、カリブ海の米領プエル・トリコの人々はスペイン語がネイティブの今でいえばヒスパニックで、彼らがたむろしたり、歌う場面が全部英語という方がリアリティーに欠けていたと言える。

今の興行主や演出家による勝手な変更か?-作曲のレナード・バーンスタインも、振り付けのエイモリー・ロビンスもすでに亡く‥、と思って見ていたら、オリジナルの脚本家が存命で、彼自身が当時からスペイン語の採用を希望していて、今回それが実現したのだという。

いっとき「戦争と愛国主義」にすっかり傾斜してしまっていたアメリカが、多文化に寛容な方向に少し振り子が戻っていることを感じさせる興味深いレポートだった。

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2009年4月13日 (月)

NHKスペシャル「象徴天皇」感想

日曜午後、BS2のアンコール再放送で両陛下の50年を回顧するNHKスペシャルを見る。

皇太子時代に広島の原爆式典に出席して「誓いのことば」を述べられた映像や、沖縄初訪問の際に火炎瓶を投げられた前後の「何があっても受け入れる」ということば、直ちに現場に戻り、説明にあたっていたひめゆり同窓生に気遣うことばをかける様子、さらには2005年の終戦60周年に自らの強いイニシアチブでサイパン訪問を決めたいきさつなど、今上天皇の平和への思いが心からのものであることが実感された。政治的な発言はされないわけだが、日本でいちばんの護憲派でいらっしゃる。

4つの決して忘れてはならない日として、沖縄、東京大空襲、広島、長崎の慰霊の日を挙げておられるということについては、昭和天皇の終戦の決断があと半年早ければ避けることが出来た巨大な犠牲であるという面から、陛下としては当然のこととと思いつつ、毎年その式典の時には御所で微動だにせず黙祷されていると側聞するとやはり心打たれる。

天皇として、国民に対して決して忘れてはならない日はその4つかもしれないが、日本人総体として忘れてはならない日を4つ挙げるとすれば、満州事変を始めた日、日中戦争を始めた日、真珠湾攻撃の日、そして日韓併合の累次のステップを(反対側から)象徴する日として例えば「三一」ということではないかとも思う。

今年、天皇が真珠湾を訪問するかもしれないという報道があったが、森田はたいへん良いことであると考えている。バルト三国さえ訪問されたのだから、韓国初訪問も遠くない将来に実現できれば素晴らしいと思うが、こればかりは友人の元ソウル特派員の「天皇が一つくらい訪問できない国がある方が(国民の反省のため)良いのだ」という声も耳に残る。まあ、反動右翼が多い自民党を政権から引きずり下ろせば、障害は一つ取り除けるが。

皇后陛下のお人柄については、今更であるが、前例を改め夫妻で子育てに当たったことに関わっていまの皇太子が生まれて何ヶ月かで行われた記者会見の映像で、記者が「なるちゃんなどとお呼びかけになるのですか」というのに皇太子(当時)が「ええまあ。まだあんまりわかりませんけどね」と言われのに、絶妙の間合いで「わかりますよ」と美智子妃が突っ込みを入れられた様子など、ただ言いなりでない、夫をカバーするよき助言者の面目躍如の場面だった。そして全編通じて感じるのは美智子皇后の「まず陛下」「まず国民」の自己犠牲の精神だ。

われわれは、この代においては本当によい天皇、皇后に恵まれたと思う。

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2009年4月 9日 (木)

安倍晋三元首相発言ノート(09年4月6日、NHK「クローズアップ現代」)

安倍晋三氏と言えば、つい最近、政権を無責任に投げ出して国益に甚大な損失をもたらし、そのことについて少なくとも森田は国民の一人として、ちゃんとした説明ないし釈明を聞いていない。

そんな安倍氏の発言をNHK「クローズアップ現代」が放映していた。安倍シンパの仕業か、いつか脅された時のトラウマからか、北朝鮮がらみともなると目一杯こうした議論に寄り添ってしまうNHK。

安倍晋三元首相(自民党らち特命委・委員長) 国家意思としての制裁という意義、そして、さらには相手をですね、ある意味においてはプレッシャーを与えて追い詰めて、そして正しい方向に導いていく。外交においてですね、孤立するということは良くないんですよ。しかし、常に孤立を恐れていては(笑い)、だめですね。ここ一番、これは主張しなければ何もなし得ることはできない(放送音声より)。

‥‥。

北朝鮮がらちを認めた結果、日本国内の反北朝鮮感情が高まったこと、安倍氏が高い人気を誇った小泉政権の枢要ポストにとりたてられていたこともあり、対北朝鮮政策はずっと安倍氏の主張する線に則ってきた。その結果はゼロである。

番組全体としては「まずは核を放棄させることに集中すべき」「米朝が動く時期を見計らって、『正常化』をテコに核、ミサイルの問題を動かすという発想を持つべき」というゲストの小此木政夫教授のコメントもあったが、国谷さんはあわてて「らち」を付け加え、「戦略的に考えるしかないのか」と不満顔。森田に言わせれば、世論と政府・与党に阿りすぎだ。

自民党役員会のメンバー坂本某による「核武装」「国連脱退」発言、週末の田原総一郎の番組への中川昭一の無反省な出演など、面白くないことが多すぎる。

この空気、「チェンジ!」。

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2009年4月 5日 (日)

NHK昼ニュース「(北朝鮮は)やな国ねえ」という中年女性の町の声を垂れ流す

北朝鮮が国際法的には「人工衛星打ち上げ」の形式を整えたように見える、事実上の長距離ミサイル打ち上げ実験が行われた。

昨日の「誤探知」騒ぎ-「オタンチン」と言っていた人がいたが-で、世界の報道は「北朝鮮の無道」ではなく、「日本の過剰反応」ということになったそうだ。

今日、NHKの昼のニュースの後半で、秋田県や東京都の「町の声」として「本当に撃つとは思わなかった」という感想をはじめ、明らかに事実についての認識、理解が欠けるものを含むコメントを次々に流していた。

NHKニュースをはじめとするメディアが麻生政権・自公与党のミスリードを増幅した結果として、国民レベルではそのような状況が起こっているわけだが、極めつけは中年のご婦人が「(北朝鮮は)やな国ねえ」と嫌悪感を露わにしたコメントを垂れ流していたことだった。森田はこれは煽りだと思う。

「そうした声が町にあるという事実を伝えた」「国民が共有する感情だと思う」ということなのだろう。そういう面があることは否定しないが、これは全体として「大衆が共有する感情に阿る」ばかりで「冷静に、客観的な事実を知らせるという報道の使命を逸脱」するものだと思う。

NHKのニュースは「報道」ではなく、受けを狙った情報ショーであるということなのかもしれないが、そうは思っていない人もいる。いずれにせよ、その影響力は大きい。

20世紀前半には、国民と新聞が「排外感情」と「軍国主義礼賛」をお互いに増幅させて、世の中を変な方向に流していき、大きな悲劇を招いた。ほんの何十年かで国民性が大きく変化したと考えるのはやはりリアリティーに欠けると考えるべきなのだろうか。

巻き返しが必要だ。森田も「この空気、チェンジ」と言いたい。

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2009年4月 4日 (土)

電車の中の女子小学生(?)の会話

(小田急線下り、午前9時過ぎ)

A:北朝鮮のあれ、今日だよね。

B:テポドン「に」だよね。

A:テポドン「ツー」じゃないの?

C:お父さんが「調布に落ちたら火の海だって言ってた(笑)」

A:この子(Bを指し)、「パックツー」知らないんだよ。

B:何それ。

A:撃ち落とすんだよ。

C:でどうなるの?

B:中国もロシアも協力してくれないんでしょ。ロシアは日露戦争とかあったし、北方領土問題もあるし。

C:韓国は?

A:韓国は協力してくれるみたいだよ。アメリカは協力してくれる。アメリカ、ロシア、中国、韓国。六カ国協議が基本だから。

B:アメリカが協力してくれて、良かったね(他の二人うなずく)。ねえねえ、水嶋ヒロと絢香ってさあ‥

(中学受験頑張った新中1の子たちなのか、時事「単語」にとっても強いのに感心する。でも、自民党など権力マシーンがNHKを使い、民放テレビも乗せられての軍備増強、対米軍事協力キャンペーンが、草の根若年層にしっかり浸透していることも実感。強力な巻き返しが必要だ)。

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2009年3月31日 (火)

「ペイリン候補への質問は、バイデン候補への質問と同じもの」 米ABCチャールズ・ギブソン氏インタビュー

NHK・BS1「おはよう世界」で、高橋キャスターが米ABCのニューススタジオを訪ねインタビューした映像を流していた。

ペイリン副大統領候補が「ブッシュドクトリンについてどう思うか」と問われて答えられず、大統領選の転換点の一つになったと言われたインタビューのインタビュアーだが、「われわれの役割は、候補者を批判したり、困らせたりすることではない。人となりを伝えること」とし、ブッシュドクトリンについて尋ねたのは「民主党のバイデン副大統領候補への質問と全く同じことを聞いたに過ぎない」と言っていた。

信頼性確保のため「客観的に伝える」ことの重要性を強調するギブソン氏。高橋キャスターも指摘するとおり、9・11を朝番組のキャスターとしてナマで伝えたときも、大統領にインタビューするときも、NHKのインタビューに答えるときも、いつもほとんど声のトーンも話し方も一定だ。興奮して騒いだり、威張ったり、馬鹿にしたりの日本のキャスターたちにも見習ってもらいたいものだ。

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2009年3月30日 (月)

「『ミサイル』の鮮明な画像」=NHK昼ニュースの原稿、字幕は煽りだ=

NHKの昼のニュースのトップは「米シンクタンクが、北朝鮮が発射を準備しているミサイルの鮮明な映像を‥」というもので、映像に添えた説明字幕に「ミサイル‥」とある。続いて、東北への地対空ミサイル移送の映像、市町村の緊急通報システムについての鴻池官房副長官の説明‥

何度も言うが、偽装であるにせよ「人工衛星打ち上げ」と公表されている「ロケット」であり、人工衛星の軌道投入と、ミサイルの弾頭を目標に命中させる技術は同じであるとはいえ、わが国のH2Aロケットの打ち上げをミサイル発射と言わないのと同様、いま北朝鮮が準備していることを「ミサイル発射」とNHK昼ニュースが繰り返して言うことは、国民をミスリードするものだ。

簡単に「ミサイル」と言わずに、「北朝鮮が人工衛星打ち上げ用と主張しているロケット」とわずらわしくともより正確な表現にする。センセーショナリズムに走ることを避けるため、その程度の配慮をすることがどうしてNHKにできないのか。煽りたい麻生内閣、自公連立政権との関係なのか、ジャーナリズムの矜持の問題か。

とにかくおかしいぞ。

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2009年3月27日 (金)

訪米でジム・レーラーにインタビューされる豪ラッド首相、お呼びじゃなかった麻生首相

NHK・BS1で昨日放送された、アメリカの公共テレビPBSの「ニューズアワー」で、訪米して米豪首脳会談を終えたオーストラリアのラッド首相インタビューを放映していた。

PBSは内容が中立的でFOXやCNN、あるいは3大ネットほど見られていない。戸田奈津子さんの映画字幕じゃ「教育テレビ」とされていたくらいだが、そのレベルの高さは知る人ぞ知る。聞き手は大統領選挙の公開討論会司会の常連・エースのジム・レーラー。

ラッド首相が聞かれていたのは、ひとつにはG20に向けての世界金融・経済問題の解決に向けての考え方で、オバマ政権やオーストラリア政府の積極財政と、それに慎重なヨーロッパの比較などで、ラッド氏は何もしない新自由主義的な行き方と、政府が動いてショックを緩和して次のステップをめざすやり方を対比させて後の方が望ましいということを説いていた。

さらにラッド首相はアフガニスタン問題についてのオバマ大統領とのやりとりについて応える中で「すでに10人の死者を出した自国の厭戦気分」と、「9・11の原因は、この地域のテロリストを野放しにしたことにある」といった話の両方をしていた。

さらにジム・レーラー氏は「あなたは外交官出身で、中国語にも堪能なので伺いたいが、アメリカは中国とどう関わっていったよいと思うか。ご自身のことばで語っていただければ」と聞いた。

ラッド氏は予想通り、自分としては「関与」を求めていく立場で、IMFに出資を求めるとともにオランダやデンマークと同程度の発言権を、果たす役割に見合ったものに見直し、いわば中国を「良い大株主」になるように導くべきだ。そうなるかどうかは中国の出方を見なければいけないといった意見を述べていた。

このインタビューを聞いていて思ったのは、現状においてはアメリカの良質なメディアが世界経済、アフガニスタンでの国際協力、しまいには「アメリカは中国とどう関わっていったらいいか」ということを聞く相手は、日本の首相ではなくオーストラリアの首相なのだなということだ。ちょっとガッカリだが現状を考えれば仕方がないか。

もちろん、ラッド政権の政策指向がオバマ政権の政策指向と重なる部分が多いこと、総選挙で選ばれた正統性と勢いのある政権であること、ラッド氏が中国専門家であるという条件もある。しかし、「ジャパンパッシング」などと騒ぐ日本のこれまでの首相たちは、ジム・レーラーのニューズアワーが呼びたいと思う程度の、独自の中国理解や対中政策論を持っていただろうか。

自民党政権のここ15年ほどの首相は皆失格だろう。山本一太ならいいかと言えば、かえって日本が馬鹿にされることになるだろう。次期、民主党主導政権の首班指名候補についても、まずは内容だけれども、ついで外国語能力はともかくとしても、日本語においても口が重い人はちょっとなあと思う。こういった場面でも、日本の存在感が損なわれるリスクがあるのだ。

なお、在米日本大使館も3大ネットばかりでなく、PBSともコンタクトを密にすべきだと思う。いろいろな国の大使が出てくるが、日本大使で印象に残るのは、ずっと前に斉藤大使がアイリス・チャンと対決した時のことくらいだ。

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2009年3月17日 (火)

日本テレビ社長辞任

虚偽報道で日本テレビ社長辞任と聞き、報道がこうしたことでケジメをつけるのは結構なことと思う反面、政局にクビを突っ込んで「麻生を辞めさせた後は石原伸晃がいい」とか言っている人などの方が実権を握っていて、痛くもかゆくもないんだろうと思う。

本当は、実権持っている方が責任問われなきゃ、おかしいんじゃないか?

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